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岡田直樹君
コンクリートが人の命を救ったという今の
大臣のお
言葉、そして必要な
公共事業は進めていくと、そのとおりだと思うんです。このスローガン的な
言葉が
コンクリートから人へという余りにも短絡的な表現であるがゆえに、
公共事業悪玉論みたいなそういうふうに受け止められてきたことが大変問題だと思うので、私は、この際こうした
言葉はもう死語にしてしまいたいと思っております。
また、
国交省は長い間、
公共事業悪玉論のような一方的な
議論にさらされてきましたけれども、今、
国交省が担う使命というものは非常に重いものであって、
是非胸を張って今おっしゃった必要な
事業というものを積極的に進めていっていただきたいと、そういうふうに要望をしたいと思います。
当面の最優先の課題というものは
被災地の
復旧復興でありますけれども、一方では、将来の
災害に備えて
対策を打っておくことも
国交省の務めであると思います。例えば、多重的な
交通網の
整備ということをちょっと今日取り上げたいと思いますけれども、これも大変大切なことだと思います。
お手元に資料をお配りしておりますが、その一枚目を御覧ください。
これは東
日本の主要
高速道路・直轄国道の
地震前後の交通量の変化というものでありまして、これによると、東北—関東間の
道路網の
機能が制限される中で、
日本海側の北陸道や関越道、直轄国道の交通量が増加したと、このことを示しております。東北自動車道や常磐自動車道が大変な
被害を受け
機能不全に陥った、そして交通量が大きく減った。そうした中で、
日本海側の
道路というものがそれをカバーした面が大きいわけであります。このことは、
道路網を一本だけではなくて幾重にも多重的に
整備しておくことの重要性を端的に示しておるものと思います。
また、二枚目の資料を御覧ください。
これは
地震国・
日本と
高速道路ネットワークと題しておりますけれども、この赤いところが例の今後三十年間に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率、赤いところは
地震の起こりやすいと
想定をされるところなのであります。そして、それは太平洋側に多くあって、しかも三大都市圏を含む幹線
道路が集中をしている
地域であります。万が一この赤い地帯が被災をしたときに、それ以外のこの黄色い地帯、比較的安全と思われる、必ずしも今回の東北
大震災を見ますとそのことも保証し難いわけでありますけれども、こういう黄色い地帯の
道路網、まだ未
整備のところも多くございます。これを結んでおくことが
被災地の
復旧復興にとっても極めて重要なことであると私は思っております。
こういう代替
機能といいますか、補完
機能といいますか、リダンダンシーという難しい横文字があって、まあこれは余裕を持って
整備をしておくという
意味だろうと思いますけれども、
災害も見据えた多重的な
道路網
整備について、
先ほども小見山
委員から
東海北陸道の
お話もございました。そうした
道路網
整備について
大臣の御見解をお
伺いしたいと思います。