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高階恵美子君 ありがとうございます。
この際、もう
日本型の様々なサービス提供体制の在り方についても見直すべきだと、
大臣のお
考えと一緒のような気がいたしますが、例えば生活者の傍らで顔見知りの関係で診療を行っていた、そういう機関がなくなっています。薬局もなくなり、そして訪問看護ステーションも、リハビリサービスを提供していた
事業所も。そして、道路も地盤も緩んでいる、傷んでいる。こういう中でにわかに建物を造るというのは難しく、そしてコストも非常に掛かる。その間、待ってくださいというふうには住民の方には申し上げることができないと思うんです。代替的な
機能を早急に講じる必要がある。
そこで、避難所単位あるいは地区単位に巡回して回る、住民の暮らしている場所に医療や介護をお届けする在宅ケアの拠点を
整備していくことを始めなければならないと思うんです。
今そういうところのサービスというのは十分保険で見られるような体制にはなっておりませんから、これを暫定的に健康保険上の医療機関とみなすなど、何か工夫の余地はないでしょうか。
一つの例としては、さきの
委員会でも御提案がありましたけれども、検診車や献血車、こういうところに通常より多くの物を載せるという
考え方があると思います。物と申しましても、人も同時に乗せていただきたいと思います。例えば医薬品、そして人は医師、看護師、放射線技師、薬剤師を乗せていただいて、そして住民の身近なところで必要な通常診療が提供できるような形を
考えていただきたい。
それから、訪問看護の場合ですと、既にサテライト
事業所という制度的な手当てがあります。これは一人でサービス提供ができるようなそういう体制を整えることができるというものですから、まだ数がすごく足りないんですよということを言われていますけれども、病院がなくなって勤め先なくなっちゃったんです、働きたいんです、そういう看護職も結構たくさんいらっしゃるんですね。サテライト
事業所を有効活用していくということもこの際是非御検討いただき、早く住民にこたえる、そういうサービス提供を実現するための発展的な、あるいは柔軟な制度運用というのを是非お
考えいただきたいと思います。
その際なんですが、看護職一人というのではなくて、
地域の中では身体介護を必要とする人もいます。買物とか身辺のことを手伝ってほしい、そういう生活
支援を必要とする人もいます。ヘルパーさんとチームで巡回する、それによって看護と介護のサービスをくまなく
整備していくということをお
考えいただきたいというふうに思います。
一定の
地域を巡回し、直接的に医療、看護、介護のサービスを提供すると同時に、
地域内の保健、医療、福祉、介護ニーズを分析していってスピーディーに
対策を立てる、先ほどの医療計画にも反映していく、介護保険計画にも反映していく、そういう提供しながら情報収集をするという合理的な仕組みを講じていただけないかなというふうな思いがいたしますが、この辺の
地域単位での居住中心のケア提供については、何か今検討なさっておられる、あるいは
実施しておられることはございますでしょうか。