○山内
徳信君 私は、沖縄出身の山内
徳信でございます。
私が今日まで生きてきたところは、戦後一〇〇%アメリカ軍の基地でございました。戦争終わって二年たったときに九五%ありました。私が村長になったときに八三%でございます、一九七四年でございます。今日、それは半分を割っておりますが、それでも四〇%ぐらい米軍基地でございます。
そこで、今日の
質問は、まず「怒り滾る基地の島沖縄」という一冊の本があります。そのサブタイトルに「嘘をつく
日本政府はハブに咬まれる」と、こういうふうに書かれておるんです。「ハブに咬まれる」というように書かれておるんですね。
そこで申し上げますが、なぜこういうタイトル、そして「ハブに咬まれる」というタイトルが付いたかを読んでいきますと、鳩山前総理のおっしゃったことは、普天間は国外、最低でも県外と沖縄に来られて県民に広くおっしゃいました。沖縄の人は、それは当時の代表の公約であると、こういうふうに信じて疑いませんでした。そして、回り回って辺野古に回ってきて、
最後は事もあろうにそれは方便であったと、一国の宰相ともあろう人が方便であったと、こういうふうに言ったわけです。
そういうことを次々と言うようでは、幾ら
北澤防衛大臣が沖縄訪問しても
松本大臣が訪問しても、この問題は進みません。
六月十三日、
北澤大臣は仲井眞知事と会談をされました。その結果につきましては、辺野古の埋立て、そして海上に造る飛行場の滑走路はV字型にするとやはり知事にお伝えになっております。そのことはここに大きく、これ、今日の新聞にこういうふうに載っておるんです。これ、ファクスで送ってもらっていますが、
防衛相、V字型伝達、知事、遺憾と批判、県外重ねて求める。知事は県外に移設をしてほしいと、こういうふうに
大臣に求めたわけであります。
世界一危険な基地と言われている普天間飛行場に、アメリカ
政府は来年の後半、まあ十月ごろになりますか、墜落事故を繰り返してきた、そして三十四名も死者を出したMV22オスプレイを配備をするということも
大臣は県知事にお伝えになりました。事もあろうにオスプレイをひた隠しに隠してきた、そういうツケはこれはもう埋まりません。この溝は埋まりません。そういうふうに思います。
さらに、もっと悪いことは、沖縄にあります
防衛局から十二の団体、これは沖縄県を含めて十二の団体に、オスプレイ配備についてアメリカ側はこういうふうに報道しておりますという、そういう一枚の紙切れを各
関係市町村に送ったことも、やはり逆なでをするごとく、そして沖縄の自治体をこんなにばかにするのかと、こういうふうに怒りに燃えておるわけでございます。ファクスを送っておいて、その後から電話を沖縄局の職員がやっておるわけでございます。これほど非礼なことはございません。
こういうことが普通というならば、そういうふうに考えている
政府の職員、国家公務員は間違っております。やはり問題がある問題ならば、礼を尽くして伝えるべきだと私などは思います。これほど県民をばかにしておいて、そして
防衛大臣が行かれて頭を下げられても、それは沖縄県民によって選ばれた県知事でございますから、そうですかと言うわけにはいかぬのです。小さい島の声さえアメリカ
政府に正確に伝え切れない
大臣は、私は、来る一週間後に迫っておりますか、2プラス2に
出席をする資格があるのかなと、こういうふうに思うわけでございます。
沖縄県民の怒りは、今や頂点に達しております。そして、
大臣が沖縄に行かれた十三日には、普天間飛行場のあります宜野湾市は、市当局、市議会、婦人連合会、老人クラブ連合会、それから青年連合会、その他福祉団体でしたか、多くの市民がオスプレイの配備について初めて座込みの抗議集会を開いております。
そこで申し上げますが、私はウチナーグチで、心のこもった気持ちで申し上げます。
ヤマト
政府よ、ウチナーンチュ、フリムンノ、アチケーシ、バチアタレと、こういうふうな気持ちが沖縄の人々の気持ちであります。フリムン、フリムン、チムグクルンネーン。チムグクルというのは心ですよ、誠のことですよ。チムグクルンネーン、マジムンヤ、ヘークヤミレと。
こういうふうに、今、政権にとっては大変厳しい
状況でございます。震災をめぐり、原発をめぐり、菅総理に対する、これは風当たりといいますか、お辞めになってくださいと、こういう非常に厳しい
状況の中にあって、基地問題ではまた今申し上げたとおりでございます。
沖縄をアメリカの軍事的植民地と、これはアメリカの基地問題の専門家の言葉でございます。そして、
日本国内にも、あるいは
外務、
防衛の官僚の中にも国内植民地だと、こういうふうな
認識を持っておる役人たちがおるわけであります。こういうふうにして軍事的植民地としていけにえにしておる
政府は、再び亜熱帯のハブにかまれる運命にあるのです。
民の声は天の声です。天の声は民の声です。沖縄へ基地を押し付ける
時代は既に終わりました。十五年たってなお辺野古に固執するという、そういうことはもう破綻をしておるんです。抑止力とか安全保障とか
日米安保の深化とか言っても、もはやそういうことはできない、そういう
時代に入っておることを両
大臣はしっかりと肝に銘じていただきたいと思います。
そこで、
質問をいたします。
オスプレイの配備は沖縄県民の人権を無視した政治的差別であると、私もそう思っています。県民もそう思っております。なぜ沖縄の普天間にオスプレイの配備をするというのか、そういうふうにして沖縄県民は今怒っておるわけでございます。
両
大臣の方に申し上げたい。アメリカのメッセンジャーになってほしくない。私たちの
外務大臣、私たちの
防衛大臣ですよ。既に
防衛大臣も
外務大臣も後ろに控えておる官僚たちに足をしっかり握られて、前に進もうとしても進めなかった。だから、鳩山総理が誕生して、あのときも総理は県外、国外と言ったのに役人はそうはさせなかった。そこに
日本の外交や
防衛政策の悲劇があることを両
大臣は
認識していただきたいと思います。
そこで、2プラス2でオスプレイの沖縄配備を断固断ってほしい、それが沖縄の声でございます。それができないと言うならば、私はやはり両
大臣に
最後の要求を、2プラス2終わって後、お帰りになってから、私はこの場で
最後の責任を突き付けていきたいと、そういう思いでおります。そういうことでひとつ、2プラス2に臨んで、オスプレイ配備はこれは絶対に沖縄にはできないと、こういうことをおっしゃっていただきたいと思います。
時間でございますから、これは
指摘だけ申し上げておきます。知事と会われたときに、オスプレイの配備を安全だということを強調されました。しかし、オスプレイができて今日まで三十四名、アメリカの若い兵士たちが墜落事故で死んでおります。近々なのは去年の四月でございます。四月、四名死んでおります。それを世界一危険な普天間飛行場に配備をするというその感覚が、その政治的な
認識が沖縄の人としては承服できないと言っておるんです。それで、安全でないということを、米国防総省の実用試験
評価本部長は今年一月にV22を、部品に欠陥があり依然として任務用への有用性は低いとする年次報告をまとめております。
そういうことも踏まえて、是非両
大臣におかれましては、
日本国民の命を守る、沖縄県民も
日本国民というふうに前回の
委員会で両
大臣はおっしゃいました。したがって、命を守る
大臣になっていただきたいことをお願いをして、この件については両
大臣からごく簡単にお答えをいただいておきたいと思います。
以上です。