○猪口邦子君 自民党の猪口邦子でございます。
本日は、この質問の機会をいただきまして、
委員長と
理事の先生方に感謝申し上げます。
昨日の
予算委員会におきましては、
外務大臣から非常に誠実で未来志向な御答弁がございまして、私の元にも未来志向のお
考えで良かったというような声が寄せられていましたので、そのようにお伝えさせていただきます。
全体の趣旨はやはり改善すべきは改善してきちっとやっていただきたいということで、そのために
国会の
質疑というのはあると
思います。ちょっと
思い出したのは、論語にも、「我、日に三たび我が身を省みる」という言葉がありまして、小学生でも暗記するこの
部分なんですけれ
ども、やっぱり未来がある人の特徴として、ああそうか、そうだな、これは改善していこうと、そう
考えるということではないかと
思います。ですから、やっぱり反省して改革して発展していくと、この三段階でどんどん良くしていっていただきたいというのが私の願いでございます。
私の今日の質問は、一貫してちょっと一つのことをお伝えしたいんですけれ
ども、それは、
組織は官邸に危機管理の
機能として統合しなければならないということです。昨日の
予算委員会のところでも、危機管理下においては意思決定の回路はスリム化しなければならないと。
組織拡散、そして既に
佐藤理事からの
質疑の中でも出てきたように法的根拠のない
組織、これが、
原子力災害対策本部は根拠があるのに対してこの統合本部、この問題がございます。
昨日も
指摘申し上げたんですけれ
ども、法的にもそれから施設的にも官邸に統合することにおいて何ら問題がないと思われます。一般的に、それは、先ほどの経産政
務官の答弁の中から東電と官邸との連絡云々が言われているわけですけれ
ども、基本的に
外交の世界だったら、例えばホストとゲストの関係、これを明確にしないといけなくて、これに非常に強いこだわりを持つということではないかと
思います。例えば、冷戦終結のときの首脳会談はワシントンDCでやるべきかモスクワでやるべきか、どっちも譲らないでレイキャビクでやったりマルタ沖でやったりと。格も、やはりホストであるということは大事な立場であると。そこを安易に譲っては駄目なんですね。
では、こういう
事態においてどう
考えるか。私
思いましたのは、やはり主権在民ですよね。主権在民で、そしてその
考えの下で選挙を経て、そして国家
機能を担っている、その立場の人がその場所を明け渡してはいけないんだと。連絡が不十分であれば、それがどうやってよりうまく連絡ができるようになるのか、この段階では少なくとも
考えてもらっていいんではないかと。それは、三月十五日の時点とか数日の中で、やむを得ずどたばたの中でそうしてしまったということであれば、もうそれは歴史的なこととして、私は
考え方としては譲りませんけれ
ども、歴史的なこととして当局は
説明されているというふうに理解すると。しかし、惰性に陥っていないか、この段階でなぜこの
原子力災害対策本部に統合できないのかと。そして、危機管理センターも、技術的な困難があるといったって、その問題を解決できないわけはないだろうということで、是非これを私は主張し続けたいと
思います。形として拡散、場所も拡散、会議体も二十四にも拡散していると、更に拡散するかもしれないということです。
そこでお伺いしたいのは、
原子力対策本部のほかに、法的根拠のない民間企業の中にあるそういう統合本部があって、今、
佐藤先生からの質問に対して、
外務大臣は一度もそこに参加したことがないというお答えをされました。つまり、
外務大臣にとって合流しにくいような、法律に基づかないそういう統合本部が実質的な
原発事故関係の政策方針決定の機関となっているということを
考えると、昨日
予算委員会で
指摘しました
事故外交の
観点からも非常にやりにくいということではないかと。
もし官邸の中に皆そろっていれば、例えば四月四日の放射性物質を帯びた汚染水を放出するよ、やむを得ないんだというような議論がされているときでも、もっと早く
外務省側でこの
情報を得て、そして在京大使館に、今回の定例ブリーフは特別重要な内容があるからみんな来た方がいいぞというような親切な
対応だってできたし、場合によっては、普通、大使であれば、そういう
情報をいち早く得て、そしてキャピタルの方、本省の方に打電して、そして訓令を仰いで、そして定例ブリーフなどで言うべきことを心得て臨むと、これが本来
外交ルートとして
機能する在り方で、そのような
外交ルートがきちんと
機能し得るんだということの
可能性を示していくことがお互いの安心感とか信頼に
外交的にもつながるんではないかと。
全ては、この官邸に置くべき
原子力災害対策本部と、置いてある
対策本部と、そして法的根拠のない対策統合本部なるものに分裂していることからいろいろ問題が起きると感じておりますけれ
ども、
外務大臣としてこれ不便ではないですか。
外務省が
情報を得るにも、もちろんそこにリエゾンを送っていらっしゃるかもしれないけれ
ども、どのぐらいハイレベルの方を送ることができているか。そして、
外務大臣自身、もっと原発管理をする経産
大臣と意見交換しながら、いや、
外交面ではこういう発信をするからというような話合いがやりにくいんではないかとちょっと拝察するんですけれ
ども、いかがでしょうか。