○山内
徳信君 沖縄側の
気持ちを伝えておきたいと思います。
この問題については県民投票も
実施されました、名護市民投票も
実施されましたが、いずれも新たな基地建設には反対の投票が多かったわけであります。したがいまして、県民、市民の意思を無視して進めるということは、十五年たっても二十年たっても二十五年たってもできないということであります。
したがいまして、今沖縄県知事は不可能という言葉をよく使われております、それは不可能であると。沖縄県民の側から申し上げますと、政治に弄ばれた十五年、屈辱の十五年であった。構造的差別がずっと続いておると。
日本の安全、
日本の安全とおっしゃいますが、なぜその
日本の中に沖縄は入っていないんですかと沖縄県民は申し上げたいわけであります。
そして、なぜこの問題が一挙に総理とモンデール大使が記者会見をしたかということを申し上げておきたいと思います。私は当時、中部の
市町村会長をしておりまして、普天間を動かせと、こういう要請に関係機関飛び回った記憶があります。三名のアメリカのあの大きい軍人が、兵士たちが小学校六年生の女の子に暴行を働いた、それが県民にとっては許せなかったわけです。あの県民大会の中に私もおりますが、当時の沖縄県の婦人連合会の会長の訴え、そして普天間高校の三年の女生徒の仲村さんの訴え、そして当時の沖縄県知事、大田昌秀知事は、守ってあげなければいかない少女の尊厳を守り切れなかった、知事としてまずおわびをしたいと、こういう発言から大会での挨拶が始まってまいります。
そして、そういう動きと、やはり国防長官は、ラムズフェルドは気になったんでしょう、長官は沖縄に来られて、ヘリコプターに乗ってずっと普天間飛行場を始め周囲を全部視察をされております。調査されて後、これは世界一危険な基地だと、こういうふうにおっしゃった。そうしますと、沖縄県民の怒りと、当時の国防長官ラムズフェルドは、これは一日も早く片付けなければいかないと、こういうふうに深刻な思いをアメリカに持ち帰っていかれたわけです。そういうふうにして、やはり普天間の危険性を一日も早くなくしていくと。危険性というのは、やはり生命、財産、安全を守るということなんです。
すぐ隣にあります沖縄国際大学に大型ヘリが墜落しました。沖縄県の知事は、当時の、南米の百周年か百十五周年の記念
事業に行かれておりましたが、その情報を聞くと同時に帰ってこられました。そして、東京に立ち寄りまして、当時の首相に面会をして、こういうことが起こりました、
是非力を貸してくれと。そのときに、映画か歌舞伎か何か鑑賞に行かれておりました。そして、それは冷たい
対応であったと聞いております。
沖縄側からは、当時の
外務大臣、あえて名前を出しませんが、地位協定の
改正を訴えました。大学の教授や学生たちも、あるいは宜野湾市の警察官も沖縄県警もその
現場に立ち入ることはできなかった。ロープを張って全部追い出された。彼らはフェンスを乗り越えて大学構内に入ってきたんです。
そういうふうな
状況を見たり聞いたりしております沖縄側からは、やはり基地問題を、県民投票、市民投票をやっても、なぜ沖縄に押し付けるのか、安保の責任は、
日本の
国民は、各県は、
政治家は果たさぬのかと、なぜ回り回って、新しい政権、
民主党政権になっても回り回ってなぜ辺野古なのかと。立場ありますから、今の知事さんも私みたいに露骨には申し上げません。やはり可能性という、全てを含めて辺野古への可能性はもうありませんと。
日本の
政治家は沖縄県民を裏切ります。裏切った事例をここで申し上げろと言えばいっぱいあります。しかし、一番新しいものだけ申し上げましょう。沖縄県民に国外、県外と言っておきながら、
最後は、抑止力は方便であったが、抑止力という言葉で舞い戻って辺野古に来たわけです。
ところが、両
大臣に申し上げます。仲井眞知事は県民との公約で二期目の県知事を当選されました、辺野古への新しい基地については受け入れるわけにはいきませんと。そして、当選後も、毎週記者会見がある中で、辺野古への可能性はありませんと県民にずっとおっしゃっておるわけです。
したがいまして、私が
委員会のたびにこのことを申し上げるのは、これ以上日米関係を悪化させないためにも、やはりきちっと主権
国家として辺野古の実態を訴えられる。今の東
日本のこの大
震災、未曽有の大
震災、そういうことも含めて、
日本の経済もアメリカの経済もそれは大変苦しい
状況にあるわけです。そういうときに新しい基地を造ってアメリカ軍に提供するという、そういうもう力は、余力は、精神的な余裕もないわけです。
原発のあの放射能
汚染で、東京におる私たちが想像もできないほど、あの関係地域にいらっしゃる、今の福島を始めその周辺の人々を含めて、そういう時代にやはり全ての力を、精神的にも経済的にも資金的にもやはりあの
被災地域に回していくと。これが人間の良識であり、そして政治に本当の政治の
意味があるとするならば、
是非、
震災地域、
日本は広島、長崎の経験者ですよ、体験者ですよ。そういう国が最も大事にしなければいかないはずの原発問題で今回の大きな事故を引き起こしてしまった。それは自然のせいにしてはいかぬです。津波とか地震のせいにしてはいかぬのです。
したがいまして、
是非、両
大臣に
質問を通して
お願いしたいのは、東北のあの人々を復旧復興して再建をして、危険な地域と思いながらもここからは動けませんという、そういう人々がいらっしゃる。先がどうなるか分からぬが、やはり立ち上がるのに必死になっている。スポーツ選手もあるいは芸能人も、あらゆる人々が、外国からも含めて、この
震災復興に心も体も資金も……