○小熊
慎司君 私、地元の県会議員と話をさせていただいたときに、安全と安心は違うという話をしていました。
事実を正確に伝える、これは大事です。もう常に正しい事実、
情報を伝達していかなければならないんですが、安心というのは、これはイメージの部分でもあります。残念ながら、我が県の民間放送ですよ、県内の民間放送のアナウンサーでさえ逃げたんですから。あと、私、会津ですけれ
ども、米どころですけれ
ども、この間、私の後援会の農家の方としゃべったんですが、
東京に嫁いでいる娘さんが、お父さんもうお米は送らなくていいと。それが実態ですよ、世の中の、イメージですから。
今日皆さんに飲んでいただいているのは、これ
福島県の飯舘村の水ですと言ったときと、
大臣のところの六甲のおいしい水ですと言ったときとやっぱり違うんですよ、受取方が。まあ、永田町の水道水と言っていましたから、
東京都の水道局には問題ないですけれ
ども、永田町というだけで逆に汚れているように
国民は感じるかもしれませんが。
でも、そういうイメージを改めていくということは、本当に通り一遍のことをやってもらったとしても足りないんですよ。一度失った信頼というのを取り戻すには、その十倍、二十倍、三十倍、百倍掛かるんですよ。だって、今、チェルノブイリから来ましたっていう言葉と、私が
海外へ行って
福島から来ましたっていう言葉はもう同じですよ。そのぐらい大変なことだというふうに思っています。
ですから、やっていないとは言いません。今までもいろんな
質問が出ていて、風評被害やっていますと言いますけれ
ども、足りないんですよ。それも分かっていると思います。本当にこれはもう何年掛かるか分からない。はっきり言えば、私、地元の人とも、
福島県という名前すら変えようかというぐらいの話もしています。これは尋常な事態じゃないという
認識をもっと持って、やってないとは言いませんよ、もっとやらなきゃいけないんですよ。これはだから、事実の積み上げだけでは足りないんです、イメージとの闘いですから。
放射線も見えませんが、人の不安というものはもっと見えないものですよ。スリーマイル島だって、我々スリーマイル島って聞いたら、やっぱりほかの
アメリカの地名とはまた違う感覚持ちますよ、いまだに。
そうしたことを考えれば、もっと、通り一遍のことではなくて、これはやらなきゃいけないというふうに思いますし、これは本当に、じゃどうすればいいんだっていえば私もありませんが。
福島県のいわきに勿来という関があるんですけれ
ども、これ、来るなかれという字ですよ。今、
福島県人自体もそういうことでホテルを拒否食らったり、そんな
状況ですよ。この闘いというのは、これは長く続きますし、もっと根が深いことですし、事実とイメージ、両方積み上げていかなきゃいけなくて、イメージの部分を解消していくという
意味は本当に尋常じゃないということをもっと強く
認識を持っていただきたいということを申し入れさせていただきます。
時間がないので次に移りますが、この土日もトモダチ作戦の下に日米合同の大捜索が行われましたが、私も現地にいましたが、本当に自衛隊の
方々が大変な御苦労をされていて、中には、広い瓦れきの中をたった一人の隊員が一生懸命捜索をされている姿を見て頭が下がる思いでありました。この土日でも百人近い方が発見をされ、遺体を収容されているというところでもあります。
それでもまだ不明者が数多くいらっしゃるということで、本当にこの部分でもしっかりと
対応していかなければならないわけでありますけれ
ども、今後もこうした大捜索、しっかり行っていただかないと、
復興に向けてといっても、家族の思いになれば、じゃ、そこをまた町を新しくしますといっても、ちょっと待ってくれとなるわけですよ。
海に出ていったのかなと思えば、昨日の捜索でも分かったとおり、洋上で発見されるものよりもやはり瓦れきの中で発見される
方々が多いということを考えれば、やっぱりそこをブルドーザーで整地しますと言う前に、家族の方から見ればもっと捜したいというのが本当のところだというふうに思いますので、これはしっかりとこれからもやっていただきたいのと、先ほど出た二十キロ圏内ですね。
県警と警視庁の皆さんは入ってやっておられますが、これは重機が入らなければいろいろ捜索できないところも数多くありますし、マスコミでも二十キロ圏内に入っていって最近テレビの映像で仰々しくやっていますけれ
ども、
佐藤議員がおっしゃったとおり、結構地元の人は入っていって捜索したりしているんですね。
放射線量を見ると、あの二十キロ圏内よりももっと大変なところも
福島県にあったり、その根拠がなかったりしているんで、やっぱり地元の人は捜しに行ってほしいと言っているんですよ。県警と警視庁だけではやっぱり
対応できないところがあります、これ、重機の問題とか機材の問題で。
これは、過日、
大臣も地元の要請ありませんと言いましたが、その後、双葉郡の町村長会、議長会から要請があったはずです。これを受けて、自衛隊としてこの二十キロ圏内の捜索に関しての
対応をお伺いいたします。