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川口(博)
分科員 川口博と申します。秋田の二区であります十和田の湖のほとりで生まれた男です。
実は、十和田のほとりは大変緑が豊かで、まさに緑のジャングルです。
日本の国というのは、コンクリートのジャングルのような都会と十和田の緑のジャングルのような、そういう国、
日本の国はある
意味では
二つに大きく分けられておるのかな、そう思っていますが、今まさに、私のふるさとであるその緑のジャングルの国
日本が失われつつあると思っています。そういう
意味では、緑のジャングルの
日本がしっかりし、都会のジャングルの
日本がしっかりし、そしてこの
日本という国が世界のリーダーになっていけると
思います。
田舎の方の光をどうやってもう一回よみがえらせるのか、その点について、きょうは御質問をさせていただきます。
振り返ってみると、明治の時代、
日本という国は、ある
意味ではイギリスのまねをしながら、石炭とか蒸気の力をかりて見事
産業革命に成功しました。明治二十年です。それから、同じ二十年ですが昭和二十年は、ある
意味では
アメリカの物まねをしながら、石油化学工業の力でこれも見事
日本はよみがえりました。
平成の時代、二十年はもうとっくに過ぎたんですが、いまだに混沌としております。分水嶺を越えて
日本の国の形をどうするのか。今までのような石炭とか石油の力じゃなくて、では何の力に頼っていくのか。イギリスとか
アメリカとか世界の物まねじゃなくて、
日本独自の国の形をどうやってつくっていくのか。この辺がよく見えないのが今回の
状況だと思っております。
ですから、この分水嶺を短期間に乗り越えて、なおかつ、やはり勇気を持って前に進む。もちろん、前に進むからには戦略が必要だし、いろいろなスタッフも必要です。
私も、去年から実は
三つの研究会を独自に立ち上げました。
一つは、土を
中心とした、微生物の力をかりたような、そういう農業研究会を立ち上げました。もう
一つは、資源の
関係で、「こでん」とか家電、車というのは
日本のすばらしい
技術で世界のリーダーとなっていますが、飛行機とか大型の工業
製品はまだできておらないです。そういう
意味で、飛行機リサイクル研究会も実は昨年立ち上げました。もう
一つ立ち上げたのは、あるときは土の力、あるときは微生物の力をかりて、あるときは資源を大事にしながら、そういう賢い
人材が世界にたくさんいないとなかなか外交もうまくいかないと
思います。そういう
意味で、昨年もこの
分科会で提言をさせていただきましたが、JICA大学を
日本の国としてぜひ行うべきだ。JICA大学を通して世界の発展途上国の方々に貢献をしながら、そして世界に尊敬される
日本になろうではないか、そういう趣旨のもとで、実はJICA大学研究会も独自に立ち上げております。
きょうは、この独自に立ち上げた研究会のうち、
二つについて質問をさせていただきたいと
思います。
まず初めに、これから十年間で、ひょっとしたら五千機、もしかしたら一万機の飛行機のスクラップが世界に出てくるという予測もされております。それは、今回の飛行機リサイクル研究会のメンバーは、例えば全日空、
日本航空、もちろんオリックスもリースを持っています、そういう実際に飛行機を持って飛ばしている民間企業の方々、それからDOWAとか三菱とか、リサイクルを得意とする方々、それから欧米のシンクタンクも入っていますが、そういう方々の
お話を伺っての、民間主導の研究会での話の中身です。
ですから、本当に
ビジネスモデルが可能なのかどうかというのは今まさに研究会で議論中でありますが、今申し上げたような大量発生が見込まれる退役機、この資源
確保がますます重要な
課題となる中で、そして地方空港の活用と新
産業の創出が期待される飛行機リサイクルについて、調査研究や
モデル事業を行うべきだと
考えておりますが、
政府の
考え方はいかがでしょうか。