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佐田委員 大臣、本当は
大臣としっかりと
議論したいんだけれども、これはやはり、どう見ても、黒を白に塗りつぶそう、こうやっているのと同じですよ。
治水の面から、
利水の面から見ても、物すごい無理がありますよ、はっきり言って、
大臣。よく勉強してください。次またやりますから。いいですか。
例えば、今の
ダム、八
ツ場ダムだけ考えたとしても、水特法が絡んでくるけれども、水特法を入れると、要するに、
ダムをやらない方が高くついちゃうんですよ、はっきり言って、八
ツ場だけで考えても。
今言った、いろいろな、かさ上げの問題、導水路の問題、しゅんせつの問題、そしていろいろな、スーパー堤防もありますよ。これも非常に大事なことですよ、人の生命財産にかかわる。蓮舫さん来られているけれども、この間失礼だったよね、テレビで。だれかがスーパー無駄遣いと。あそこは避難所でもあるんですよ、はっきり言って。そして、何年も苦労してやっているわけですよ。まあ、それはそれちゃうから。
それで、そういう中において、じゃ今八
ツ場ダムは、あと本体工事だけ。今年度だけで、本体抜かすともう九割近くできていますよ、はっきり言って。九割近くできているんですよ。
大臣、よく聞いていてください。
それで、じゃ
治水の面で言います。
治水の面でいったら、江戸川区だけで、要するに、
治水をするためには、引き堤といって、断面積を広げなくちゃいけない。そのためには、家屋を移転させなくちゃいけない。そして、鉄橋や陸橋も全部つけかえしなくちゃいけない、導水路もつくらなくちゃいけない、しゅんせつもしなくちゃいけない。江戸川区だけで幾らだと
思いますか、二兆円かかるんですよ。これは私は、江戸川区でそういうふうに試算しているんですよ。
群馬県だって同じですよ。この利根水系全体でやったら何十兆かかるかわからないんですよ、はっきり言って。
その中において、
ダムによってかなり
治水の効果は出てくる、基準点、八斗島地点で毎秒六百立米から毎秒千五百立米までの
治水能力を持っている。そういうふうな、一番の流量を持っているわけですから、かなりの
治水能力が出てくるわけですよ。(発言する者あり)六百から千五百と言っているじゃないですか。それで二兆円かかる。何十兆かかるかわかりませんよ。
こういう
治水、
利水というのは、いつまでに、例えば、
前原さんはいつまでも
ダムをつくると言うけれども、
ダムというのは、あと六百億でできるんですよ、六百二十億で。物すごく安く上がる。
コストからいったら、これぐらいだったら
中止の理由は全然ないじゃないですか、
コストでやるということになったら。
利水だってそうですよ。暫定水利権なんですよ、今。
大臣、埼玉県は、これでもしも本当に特
ダム法にのっとって
中止にしたら、三割の水がなくなるんですよ。うちの
群馬県の藤岡市は、水道水の半分がなくなるんです、取水できないんです。前橋市も二割がなくなるんですよ。
そういうことを考えて、
地元の
人たちが苦渋の中で選択してくれているんですよ。埼玉県だって、もしも水が三割なくなったらどうなると
思いますか。地下水から掘るんですよ、地下水から。地下水から掘ったら何が起きると
思いますか。地盤沈下が起きるんですよ。
大臣、こういうことをやはりよく考えていただきたい。
それで、最後に一つだけ。これは続けますけれども、もう時間になりましたが、
大臣、最後に一言だけ申し上げます。
もしも万一、今二〇一五年に完成予定なんですよ、それからおくれて何年かたって
平成三十年にできて、その間に水害が起きたら、これはみんな政府の責任ですよ。だって、裁判で、これは必要だってもう書いてあるんだから、
結論が出ているんですから。
先ほど言ったように、裁判で、これは
治水に必要だと言っているんですよ。その
結論が出ているにもかかわらず、それを先延ばしして、
平成三十年、二〇一五年完成から三十年の間に災害が起きたら、国家賠償ですよ。これは、
前原さんから
馬淵さんから
大臣まで、内閣まで全部、賠償ですよ。このことをよく考えていただきたいと
思います。
何か
答弁がありましたら、どうぞ。