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坂本委員 キャッチフレーズというのは、よりわかりやすくというようなことでありますけれ
ども、それが誤ったメッセージとして国民の
方々に受け取られるならば、それは私は
政策的に非常に大きな過ちを犯してくるであろうと
思います。
これまで、治山工事、治山ダムあるいは地すべり工事、いろいろな
森林土木あるいは
森林の防災工事もやってまいりました。それによってどれだけ多くの
方々の命が救われたかわかりません。そして、これからもさまざまな災害が予測されますので、私たちはこの治山という問題についてしっかりと取り組んでいかなければいけないと思っております。
その一方で、ぬくもりのある社会をつくるために、ぬくもりのある社会をつくるその要因の
一つとして、やはり木は欠かせないものであります。木造住宅、あるいは公共施設に対する
木材使用、そして街路樹も含めて、さまざまな木のぬくもりというものをやはり私たちは求めていかなければなりません。
ですから、単純にコンクリート社会から木の社会へということならば、それは私は、
政策の選択として誤りであるというふうに
思います。
言葉遊びが過ぎますと、政治、
政策そのものがやはり誤った方向に進むと思っておりますので、それは
民主党のロゴかもしれませんけれ
ども、私たちとしては、やはりしっかりとした
言葉なり、しっかりとした国民へのメッセージというものを今後発信していく義務と責任感があると思っておりますので、ぜひその辺のところは
大臣及び政務三役の
方々にしっかり受けとめていただきたいと思っております。
それから、
民主党政権の
森林・
林業再生プラン、私は
一定の評価をしております。
戦後植林されたさまざまな山林
地域がまだまだ使用できなかったということもあり、これまでいろいろな努力を自民党は進めてまいりましたけれ
ども、なかなか
思いどおりにいかなかったところもあります。
今回のプランでは、先ほ
ども言いましたように、具体的に、そして体系化されたというようなことでは私は評価をしたいと
思います。一方で、自治体、あるいは
森林組合、そして山林所有者、こういったところにしっかりとした責務というものを与えたこと、そして緊張感を持たせるということ、このことについては、やはりこれから大事なことであるし、その方向は間違っていないというふうに
思います。加えて、
施業の
集約化そして規模拡大、これは今後の方向性としては自民党と同じものであるというふうに
思いますし、例えば、自民党が平成十八年より始めました、
国産材利用拡大を図るための
林業と
木材産業が
連携をした新
生産システム、こういったものがさらに進められていくという期待感を持っております。
林業の方はそれでいいわけですけれ
ども、ここは
農林水産委員会であります。であるならば、一貫した、こういう
集約化なりあるいは体系化なり、これが必要でありますけれ
ども、
農業の方を見ますと、これは戸別所得
補償制度で、弱小と言うと言い方はおかしいんですけれ
ども、小規模
農家も兼業
農家も、あるいは専業
農家も、そして担い手
農家も同じように
補償する、私たちから言わせればばらまきの農政になっております。
林政と農政、本来ならば同じ方向に進まなければならないところでありますけれ
ども、これが全く逆のベクトルで作用しているということは、今後の一次
産業に対して大きなやはり過ちを犯すことになってくると
思います。
この
政策の矛盾について、どう考えられておりますか。