○森本(和)
委員 民主党・無所属クラブの森本和義です。
本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
原子力発電
事故について、今現在も予断を許す状況ではなく、
政府、
関係省庁におきましては全力で対策に取り組んでおられると
思います。きょうも忙しいと
思いますので、ここにはいらっしゃいませんが。
また、先日、第三者による
原発事故対策についての
調査委員会も発足しました。
事故対策は現在進行形であり、同時に
検証を始めるということで、大変な状態であるということは認識しつつ、本日の質問をさせていただきます。
原発事故対策については本当にいろいろとお尋ねしたいことがあるわけですが、当
内閣委員会の管轄にある
原子力安全委員会について本日は質問させていただきます。
原子力安全委員会の役割とSPEEDI運用とのかかわりについてであります。今ここで
事故対策の
検証をしようという意図ではございませんが、今後の対策において
原子力安全委員会がどのような役割を担っていくのか、担うことができるのか、また、役割が極めて限定的、制限されており、大きな期待をすることそのものが的外れなのか、きょうは少しでもはっきりできればいいなと思っております。
私は、原子力については素人でございますが、素人的には、当初、サッカーに例えると、原子力安全・保安院がゴール前で守るバックス、守備陣で、
原子力安全委員会はゴールキーパー、原子力安全行政の最後のとりでというようにとらえておりました。
しかしながら、
事故発生以来、発災以降の
国会審議や報道を見ていると、特に原子力安全
委員長の
答弁や
発言を聞いておりますと、どうも
原子力安全委員会はそもそもフィールドに出て原子力利用の安全を守るのではなく、防災指針という守備についてのルールブックをつくり、
事故が起きた場合は何か相談されたら初めて答える。つまり、フィールドでわきにいるコーチや監督でもなく、顧問みたいなものだというようにおっしゃっているのではないかなと感じております。そのあたりについて本日は整理させていただきたいと思っております。
大変残念ながら、ちょうど
官房長官は
記者会見で御不在でありまして、また、
班目委員長も震災復興特で
答弁に立っているということで御不在ですので、本当に残念でございますが、
久木田委員長代理にいろいろ御質問したいと
思います。
四月二十七日、決算行政監視
委員会において
参考人質疑がありました。その際に住田
参考人がこう述べております。住田先生というのは大阪大学の名誉教授で、ジェー・シー・オー
事故の際、当時の安全
委員会の副
委員長だったかと記憶しておりますが、現地で陣頭指揮を務めて
事故の収束に大変御尽力をされたという方でございます。その住田
参考人がこう述べています。
原子力安全委員会というのは諮問
委員会でありますから、諮問
委員会が前へ出るということは、これは日本の行政あるいは政治の体系からいいますとやはり出過ぎでありまして、要するに、質問されたことに対してきちっと答える、それから、もし非常に重要なことがあれば、
原子力安全委員会は
総理に
意見を申し上げることができるということだと思っております。ただ、申し上げたいことは、
原子力安全委員会の方には、必要だと考えたときは
原子力安全委員会は
総理にそういうことを申し上げてよろしいという条項が以前はあったんですが、なぜか行革のときにそれが削られてしまったんですね。ただし、やはり重要だと思うことは私どもが進言をするという
立場でありまして、ですから、現在の
原子力安全委員会の役割というのは、やはり諮問に答えてベストを尽くすということです。余りにも安全
委員会が行政
委員会であるかのごとく確認されて、国家公安
委員会とは違うんだということをぜひ覚えておいていただきたいと思うんです。
このような御
発言がありました。
この
発言に対して
班目委員長は、「まさに私の
思いを代弁していただいたという感じでございます。」「
政府に対する
助言役に徹しているということをどうか御理解いただければと
思います。」と答えておられます。
そこで質問です。以上の
答弁と、
原子力安全委員会設置法の第十三条、
原子力安全委員会の仕事は、原子力安全の確保のための規制の政策の企画、審議、決定ということになっていることを踏まえて、
久木田委員長代理にこの役割についてお答え願います。