○遠山
委員 官房長官、まさに今
官房長官の御答弁に最後あったんですが、今回のような大震災はなかなか想定しにくかったわけでして、初動の、つまり、まだ生存者がいるとされる
最初の七十二時間の
対応で、私も、これはだんだん検証されていろいろな具体的な問題点が明らかになってくると思います。
きのう、たまさか超党派の病院船を建造する議連が発足しまして、私も呼びかけ人の一人でございまして、そこに出ました。そのときに偶然にわかった事案を一つ
官房長官に御
報告したいんですが、今、
日本には、いわゆるすべての機能を病院とした船というのは一隻もありません。民間で済生丸というのが瀬戸内海を回っている、医療法人が持っている船がありますけれ
ども、
政府所有では、
防衛省の何隻かの艦船に医療設備等が一部ある。
ただ、実は、私も浅学で最近知ったんですが、海上保安庁に阪神・淡路の大震災を受けてつくられた三千五百トン級の
災害対応型巡視船というのがあるんです。二隻あるんです。これは海上保安庁の方に聞きましたけれ
ども、明確に、阪神・淡路を受けてつくりました、予算をとってと。
これは、装備は結構すばらしいんです。輸送については被災者を千五百名輸送する機能を持ち、手術台等があるから医療行為もできる。そして、宿泊も百二十名程度できますし、二百名程度に対して給食もできる。それから荷役クレーンもあるし、ヘリポートもあってヘリコプターで患者も搬送できる。私の手元に資料がありますが、こういう立派な船なんです。
それで、きのうそれが
紹介された超党派の議連で、今回の震災に出動したんですかと。しました、海域に行きましたと。ところが、こういう
災害救助型巡視船とされながら、ほかの巡視船と同じ仕事をして終わっているんです。全く患者さんも運ばれてきていない。被災者を預かって一泊泊めたとか、そういうのもない。
しかも、何でそんな仕事をしていないんだと言ったら、いや、港が壊れて接岸できませんでしたと。ヘリポートを持っているんですよ。ヘリコプターはどうしたんだ、いや、どこからも飛んでこないと。その七十二時間のとき患者さんを何で受け入れなかったんだと聞いたら、
官房長官、ここが省庁縦割りなんです。みんなざわめいたんですけれ
ども、医者が乗っていませんと言うんです、この船に。
それはどういうことかというと、要は、大震災が起こりました、海上保安庁は自前の医者を持っていないんです。ということは、厚生労働省で二百ぐらい、
災害のときの医療チームを持っていますよね。今回それを陸上で派遣しているでしょう。その一つのチームか二つぐらいのチームを海上保安庁が要請をして乗せなきゃいけないんです。乗せて出動する手はずが、それを海上保安庁はしていない。
今度、その場に厚生労働省がいたから、厚生労働省の役人に、あなた方、海保の船を使うということは全く考えていないのかと。全く頭にありません、海保から要請がなかったと。海保は、厚生労働省から医療ニーズがなかったと言うんです。典型的な見合いですよね。それで、とりあえず船を派遣して、ほかの巡視船と同じことをやっているんです。
これは建造費が
幾らかかったか知りませんよ。前の政権時代につくったんでしょうけれ
ども、結局、宝の持ち腐れですよ。
私が言いたいのは、今回のことで教訓にしなきゃいけないんですけれ
ども、だから、私たちが今つくろうとしている病院船だって、病院船をつくってもこういう連携がなければ、つまり、
官房長官、ドクターヘリとか
消防庁のヘリとか自衛隊のヘリが、わあっと被災地に行ったわけです。いろいろな患者さんを連れていったときに、いろいろ聞くと、
消防庁のDMATとか厚生労働省の広域医療圏の中で、ヘリコプターに乗せた患者を運ぶ先に海上保安庁とか
防衛省の病院機能を持った船はもともと入っていないんですよ。
データがシナジーされていないんです。だから、飛んでいかない。全部陸上の病院に行くんです。それで、使われませんでしたと。しかも、海保に至っては医者も乗っていないんです。来られても困りますでしょう。
私は何でこんな話をするかというと、
内閣危機管理監が、本来、緊急事態になったときに、海上保安庁の持っているリソース、
防衛省が持っているリソース、厚労省が持っているリソース、
消防庁が持っているリソースをどこかでシナジーして
指示を出さないと、やらないですよ。これは、多分、我々が政権をやっていても、目配りできなかったらまた同じことになっていたと思います。
ですから、ぜひここは教訓にしていただいて、
最初の七十二時間のときに、やはり各省庁が持っているリソースとか
データを全部集約して、共有化して、的確な
指示を。こんなのは簡単なんですよ。厚生労働省の医療チームを一チームか二チーム、海保の船に乗せればいいんですから。それで後は搬送させればいいんですね。ヘリコプターの運転手たちに
データを上げて、ここもあるよ、海にいるよということでやればいいわけで、これは非常に残念だったなというふうにきのう思いましたので、御
指摘をさせていただきます。
最後に、時間がなくなったので、蓮舫
大臣にお越しいただいたので、一、二問伺いたいと思います。
ことしの夏は節電をしなければいけないということでございまして、まず一つは、範を示すという意味も含めて、この
国会において、既に大分クールビズは男性の方は進んでいるわけですけれ
ども、本
会議場はいまだにネクタイをつけて上着を着ておりますし、私は沖縄に事務所を構えておりますから、
国会でみんなアロハシャツを着ろとは言いませんけれ
ども、やはり
国会の中で冷房も余り使えない
状況になっていくと思いますから、こういった服装のこと。
また、最近、石原都知事が、自動販売機等々の、なくても困らないのではないかという電力を使う機器を具体的に挙げながら、私なりに解釈しているのは、石原都知事が言っているのは、便利至上主義のライフスタイルを今回の震災、電力問題を契機に見直すべきじゃないか、こういうことをおっしゃりたいんだろうと思いますけれ
ども、節電
担当の
大臣として、いかがでしょうか。