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柿澤委員 みんなの党の
柿澤未途でございます。
まず、今回の
震災で犠牲になった余りにも多くの
方々に心からの御冥福をお祈りいたします。また、
被災地で厳しい
生活を送っている
皆様方に心からのお
見舞いを申し上げたいと思います。同時に、不眠不休でニュース
報道に当たっている
皆さんに、本当にお疲れさまですというふうに申し上げたいと思います。
私も
NHKの記者出身でありますので、
災害報道に携わった経験がありますので、現場の御苦労はよくわかります。その上で、きょうは一言申し上げたいというふうに思うんです。
まず、
災害報道の現地取材陣と現地の
被災者
支援活動とのかかわりであります。
今回の
地震、津波
災害では、発災当初、
被災地の現場にアクセスできる唯一の手段がヘリだったと思います。その中で、数多くの
報道ヘリが
被災地の上空に向かいました。私たちも
報道ヘリからの衝撃的な映像を目の当たりにすることになったわけですけれども、もう
一つ胸が痛くなる映像がありました。
報道ヘリが
避難者、生存者を上空から見つけ撮影をする。まだ行政や自衛隊の
皆さんの
支援の手が届かない中、物資の欠乏と氷点下の寒さの中で生き延びている、そういう
方々です。助けが来たと思ったでしょう。手を振り、声を上げ、助けを求める。その姿を見おろしながら上空で旋回し、撮影が終わるとそのまま去っていく。どれだけ落胆をし、絶望を感じたか、これはもう想像にかたくないと思います。
被災地では、
被災直後から多くの
被災者が物資不足に悩まされたわけです。食料も水もない。私は三日後に、十四日、仙台市を訪問して物資を届けましたけれども、市街地にある高砂市民センターというところでも、二日間何も届かないで、十一日の
発生から二日たった十三日の夜にようやく、初めておかゆを食べた、こんなありさまだったそうです。一日せんべい一枚で一週間近くしのいだ、こういう
避難所もあったそうであります。毛布ない、ガソリンない、夜は氷点下の寒さの中、避難
生活を送っているわけです。
こういう中で、
災害報道の取材陣が大挙して、何の物資も持たずに
被災地に入り、映像を撮り、インタビューをして、逆に言えばそれだけで帰っていく。何度も言うけれども、これは、場所によっては行政や自衛隊より早く
報道陣が入った
被災地があったはずなんです。そうした
被災地に少しの物資でも届けられればと思うのは人情だと私は思います。
客観的であるべき
報道は当事者になってはいけない、私は記者だったからそれはわかります。その原則はわかりますけれども、今回、極めて大規模な人命の危機であり、手を差し伸べられる者が
報道陣以外にいない局面が多々あったはずだと思うんです。
被災者を見つけた場合は行政に必ず通報する、
被災地に入るときは可能な限りの物資を持っていく、私はそうあるべきであったと思う。
今回、
災害取材の
NHKの取材陣は、そのようなことをどのぐらいやったのかをお尋ねしたいと思います。