○橘(慶)
委員 一時間の
質問時間をいただきまして、ちょっとお昼にかかるわけでありますが、
委員の皆様方には御協力をいただきながら、きょうは、過日の
大臣所信のお話につきまして、三項目にわたり御
質問をさせていただきたい、このように思います。
冒頭は万葉集で始めたいと思いますが、
片山大臣とお話をするならこの歌しかないという、やはり鳥取県因幡の歌しかないでしょう。季節はちょっとずれましたけれ
ども、ことしは大雪でしたのでこの歌でよろしいか、このように思います。
巻二十、四千五百十六番、万葉集
最後の歌でありまして、天平宝字三年、七五九年の正月一日に、因幡の国庁で国司大伴家持が、昔の
鳥取県知事であった大伴家持が詠まれた歌であります。
新(あらた)しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(よごと)
どうもありがとうございました。(拍手)
実は、この歌一首だけ因幡の国では詠んでおられるわけですけれ
ども、ちょうど現代の因幡の国司もされた
片山大臣であります。そのときの御経験も踏まえながら、きょうは、先ほど
石田先生とはかなり理論的なといいますか、かなり大所高所の御議論をいただいてきたわけですが、そのことも今聞かせていただいたので、それも少し踏まえさせていただきながらも、今度は、木を見て森を見ずの逆の、木の方から少し森を
考えてみるということでおつき合いいただきたいと思います。
臨時
財政対策債の話。交付税法の審議はこれからあるわけですが、これは
地方共通の、そして、かなりの首長さんも最近心配されている問題であります。パネルも用意してまいりました。資料も用意してまいりましたので、それをごらんいただきながら
質問させていただきたいと思います。
せんだって、
予算委員会の
参考人でも、千葉県の野田市長さん、自分の実情は本当は言いたくないんだと言いながらも、野田市としての
状況のお話があったんですが、これを
全国、全体にしたパネルを持ってまいりました。
地方の借入金残高。国が六百八十兆、
地方が二百兆で云々とよく言われる、
地方が二百兆、二百兆と言われる借入金の残高の推移であります。
皆様方には白黒で申しわけないんですが、実は、この借入金の中が四つのパートに分かれております。一番下が、いわゆる
自治体のいろいろな
事業をしていく普通会計での、一般会計での、起債による
地方債の残高であります。真ん中、だんだんふえてきております、これが臨時
財政対策債であります。その上の、三十兆くらいで推移している、これが
地方交付税特会の借入金であります、今度提案されている
予算では千億削るわけですけれ
ども。そして、上に乗っかっておりますのが、
地方の公営企業、病院とか水道とか下水道とか、こういったものに係る
地方の借入金ということであります。
申し上げたいことは、ここ数年、二百兆ぐらいで何とかずっと抑え込んできております。なぜ抑え込んでいけるかというと、別に交付税特会の方が最近変わっているわけじゃなくて、要は、
地方の方での一番下の
部分、いわゆる
地方債、自分たちの起債の
部分、それから上の
部分、公営企業の企業債の残高、ここが落ちてきているので抑え込んでいる。ただ、その分を結局食っているのが、
皆さんのところでは白っぽくなっていますけれ
ども、私のところは黄色くなっています臨時
財政対策債、赤字
地方債とも言われますが、ここがどんどんどんどん増殖をしてきているわけです。
もちろん、最初は小さく生まれたわけですね。三兆円ぐらいから生まれて、でも、気がついたらだんだんふえて、この二十一年度決算額では二十五兆円の残高になっております。
総務省さんの方から実はデータが出ておりまして、これが二十二年度では三十兆、二十三年度では三十五兆ぐらいになるというふうにたしかデータで出していただいていたと思うんですけれ
ども、今かちっと決まっているデータだけを見ましても、二十一年度末の発行残高は二十五兆円。
そして、これが
地方の
財政計画、
地方の
財政フレームにだんだん影響を与えつつあります。二十二年度の
地方自治体の基準
財政需要額の三・三%、これはまだ小さいですが、
地方財政計画における公債費、これは要は
地方の借金の元利償還額、この中に占める割合が一二・五%と、ウエートは確実に膨らんできております。
よく財務省さんの方でやる、国で建設国債、赤字国債というふうにやるときにもこんな図面がよく出ますけれ
ども、青と赤で出ていますかね。今、国は赤い方ががんがんがんがん膨らんでいるわけですが、それは、一年一年は大したことない、大したことないで来ているんですが、この問題、これの縮減ということがやはり大事じゃないかと思っております。
大臣所信の中でも、ことしは臨時
財政対策債を大幅に縮減した、こういう表現が出てくるのは私は大変うれしいことだと思いますけれ
ども、このことが喫緊の課題になりつつあるのではないかということについての御
認識をまず伺います。