○後藤田
委員 もう
震災から一カ月ですからね、
大臣。こういう場で、せっかくそうそうたる
参考人の方も、記者さんも含めて、
委員の
皆さんもそうですから、やはりしっかりやるんだということを言わないと、政治主導じゃないんですよ。今までの枠組みじゃなく、一〇〇%しっかり
金融庁としても応援していくということを言わないと、だめですよ、政治家として、
大臣として。ぜひそのことは早急に御発信をしていただきたいと思います。
次に、私は、
阪神大震災のことでいろいろな
方々と
お話ししたときに、関西興銀さんの
お話を聞いたんですね。当時、無利子そして無期限ですぐ六千人の人に五万円を貸し付けた、名前と住所と拇印だけで貸したというんですよ。すごいなと思ったんですね。当時は携帯も普及していなかったので、千円、いわゆる公衆電話で使う
お金も含めてお渡しした、そしてそれが一年間に約八割返ってきたというんですね。すごい立派だなと。今はどこかと合併して違う会社になっていると思いますが。
今こそ、マスコミ、特にテレビなんかで、そのことを振り返って報道なんかをぜひやっていただきたいし、その関係で、僕はそういう
銀行が東北地方で出てくるかなと思っていたんですが、なかなか出てこない。私は、ぜひそういったことも
地銀協で迅速に
対応されたらいかがだったのかなと。今からでも間に合うと思いますよ。
加えて、
被災地以外の関東、西日本は、みんな義援金で応援しようと言っていますよ。今は金利も低い時代ですから、逆に、テレビやいろいろなものを使って、例えば、
皆様方
被災地域の
地銀、信金、信用組合の
皆さんで共同で西の方にキャンペーンを張って、
被災地支援の無利子
預金をやろうじゃないか、こんなことも、僕は
被災地の
地銀さんはいつやるかなと思っていたんだけれ
ども、まだ出てこない。多分、金利がつかないぐらいだったら、じゃ、今もうつかないんだから、
皆さん、東北の
金融機関に
預金しようじゃないかと。こんなことも、僕はあってもいいかなというふうに思うんですね。
そのことについて、
地銀協の
小川会長、そういった音頭をとってみたらいかがかなと思うんですが、関西興銀さんの件も含めて。関西興銀さんのそのときに借りた方は、その後、あのときに助けてもらったといって、元気になって五十万を預けた、
感謝して
預金とかしているんですよ。だから、目先のことを考えずに、そういうことをぜひ。
金融機関、
銀行というのは、きょうお偉い方がいらっしゃっていますが、
銀行法の第一条、
皆さん、御承知ですよね。何て書いてあるかというと、やはり
銀行というのは、「業務の公共性にかんがみ、」と。
つまり、電力会社も、僕はこの
委員会でも、税の話で、公益
企業、許認可
企業がもっと税金を払うべきだと何度も言っているんだけれ
ども、やはり
銀行にしたって、JALとかANA、いわゆるああいう航空
業界、また私鉄、JRも含めて鉄道、NTT、ソフトバンクを含めて通信、あとNHKとか、つまり公共性があってなおかつ許認可事業であるというところは、民間
企業、上場していてもやはり公共性を考えなきゃいかぬのだと思うんですよ。
ただ、実際のところどうかというと、コストに適正利益をオンした形で消費者に商品をそれぞれ売る。電力料金もそう、通信料金もそう、
金融もそう。それは非常に楽だと思います、失礼だと思いますが。
特に
銀行は、何かあったら
預金保険で守られますね。公的資金でも守られますよ。そして低金利ですよ。そして同時に、国債というもので、ある程度の利ざやは稼げます。これは、普通の民間
企業に比べて本当にうらやましい
業界だなと言われても不思議はないんです。
僕はきのう、きょうに先立ち、中山素平さんというのをすごい尊敬していまして、本を読んでいました。最近、この事態を受けて、きょう、みずほさんが来ていますが、ATMの問題も含めて、中山さんが生きていたらえらい怒っていただろうなと。最近の財界はどうなっているんだろうなという、石坂泰三さんもそうです。城山三郎さんの「もう、きみには頼まない」という本は、私はもうバイブルのように、持っておりますけれ
ども。
中山素平さんというのは、国際大学をつくるために七百件、自分一人が資金集めに回った、これぐらいの方ですよ。ですから、今の
地銀さんの苦労を見て、メガもどれだけの支援体制をしているのかなと。聞くところによると、会社で三億、何億とかという話を聞きますけれ
ども。
普通だったら、今申し上げた公益
企業は、私は、NTTにしたって、ソフトバンク、孫さんが百億出したというけれ
ども、あれはソフトバンクで稼いだ金だったら問題だと思います、多分、昔の資産だと信じたいけれ
ども。今やそういう公益
企業は、役員報酬とは言わないけれ
ども、役員賞与ぐらい
皆さんで全部出そうと。我が国
会議員も、一応、本当に貧しい中、三百万円拠出することになったわけでございます。
そういうことも含めて、
地銀協の
会長さんと
全銀協会長さんに、今の話を受けての思いと感想も含めて、御開陳いただきたいと思います。