○中川(治)
委員 お昼前、あと一人でございますので、ひとつよろしくお願いします。
辻元筆頭から堂々たる与党的
質問をされました。私も、与党か野党かわからぬような
質問にならないように気をつけながらやっていきたいと思っております。ひとつよろしくお願いします。
高速道路の問題と、それから関西国際空港にかかわる法律の問題についてお聞きをしたいんですけれ
ども、時間の関係上、忘れてはいけませんので、先に要望をしておきたいと思います。
一つは、設計労務単価の問題と、それから入札の改善の問題でございます。
我々も、今までずっとこの設計労務単価の問題については申し入れもしてまいりましたし、何回となく話し合いをいたしております。過去十三年間ずっと平均して下がりっ放し。デフレ脱却という今の時点で、私は、政治の意思をしっかり発揮する時期だというふうに思っております。
お役人の
皆さんは、財務省が、いや会計法が、いや予決令が、こういうことでおっしゃるんですけれ
ども、現状は、もう政務三役の
皆さんも大変よく御存じのように、
日本の建設技能者、要するに建設職人の
皆さんの低賃金と劣悪な環境をもう見過ごすわけにはいきません。ぜひ、このことも含めて、設計労務単価の公表がもう近づいておりますから、
皆さん方に、もうこれ以上は申しません、ひとつよろしくお願いを申し上げたいということだけ申し上げたいと思います。
もう
一つは、私は前の
質問で建設業法の抜本的改正に取り組んだらどうかということを提案させてい
ただきまして、その効果があったのかどうか、
馬淵大臣が退任をされる前に、建設戦略
会議でしたか、基本的
考え方ということを示されました。この置き土産はしっかり大事にして形にしていきたいと私たちも思っておりますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
きょうはあえて資料は提出しておりませんけれ
ども、建設業界というのは、もともとは大体利益率五、六%というふうに言われておりましたけれ
ども、今、それが二%ぐらいに下がってきております。しかし、資本金一千万円以下の企業については何とマイナス一・六%ということで、企業が存在できない。
しかし、恐らくこういう中小零細企業の中にこそ、建設技能者あるいは
日本の次の将来を担う若い技術者、そういう人たち、あるいは職人の
皆さんがおられるんだろうと私は思っておりますので、ダンピング防止も必要ですし、
地方自治体、これも
地方主権の
時代ですから、そう簡単に値段を下げるなということは言いにくいんだろうと思いますけれ
ども、政府が率先してダンピング防止を行い、そして本当の
意味での適正な価格でできるように、ぜひ改善をしてい
ただきたいと思っております。
あわせて、もう
一つだけお願いを申し上げます。
いわゆる一人親方の問題でありまして、五十万人とも百万人とも言われております。
厚生労働省では転落事故死は減っているということですけれ
ども、一人親方は一切統計に入っていない。
国土交通省と
厚生労働省がこの問題をどないするかということで本格的に協議に入ってい
ただきたいということもあわせて、もうきょうは要望にとどめておきたいと思いますけれ
ども、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
もう
一つは、海上コンテナの輸送にかかわる安全輸送の法案であります。
前議会のときには一応廃案ということになりまして、今回はとりあえず上程をする項目に入っていない。しかし、御存じのように、この間も少し陳情させてい
ただきましたが、
津川政務官の地元のところで、コンテナを運んでいたら、中で塗料がこぼれて延々二十五キロにわたって点々の跡ができた。さあ、これは一体だれの
責任かということも含めて明らかにならないと、全く無権利な状態の海上コンテナ輸送の企業と運転手さんの
状況が放置されたままであります。
そしてまた、死亡事故が出るようなことがあれば、恐らくまた無謀運転による犠牲者というような話になりかねませんので、一刻も早く、大変厳しい議会運営というのはよくわかっておりますが、この法案を形にするということについての御努力をお願い申し上げたい、そんなふうに思っております。
さて、
高速道路の問題についてお聞きをしたいと思います。
私は、二〇〇四年の夏でしたか、池口副
大臣なんかもよく
民主党の部門
会議でやりましたけれ
ども、二〇〇四年の夏は、
高速道路民営化をどうするか、我々は、問題だ、
反対だということでやっておった時期であります。私はそのときに、恐らくこの
委員会、あの辺に立って五時間ぐらい何回かに分けて
質問をさせてい
ただきました。
実は、民営化して六年たちましたけれ
ども、そのときに明らかにしてきたことがほとんど何も改善されていないんじゃないか、あるいはさらに悪くなっているんじゃないか、現状はそんなふうに思えてなりません。
今、
高速道路の
無料化の問題について抜本的に見直そうという
議論があります。我が党の中でも、気楽に、確かにそうだというふうにおっしゃる方もおられます。私は、
無料化のこの
マニフェストを絶対変えたらいかぬというふうに申し上げるつもりはありませんけれ
ども、その前にやはり、
高速道路にかかわるさまざまな無駄遣い、本当になくなったのか。
最近の新聞でも、いっとき減った、
道路公団のときには七十四ある直轄ファミリー企業、ここに約三百数十人の役人が天下り、そして一般職員も含めれば千百五十九人の
道路公団の職員が退職後天下っている、横滑りをして採用されていたということがありました。これについて、では今は一体どうなっているんだろうかということを本当にだれか真剣にきちっと調べたんだろうか。私は、今のところ調べられていないというふうに思います。
六つの
高速道路の株式会社に分かれました。そして、七十の一〇〇%子会社、それから
お互いが株を持ち合いしている事実上の一〇〇%子会社が十四ぐらいあるんですか、全部で八十四ぐらいの子会社があります。この会社それぞれが、ひょっとしたらまた子会社をお持ちではないのか。このそれぞれの実態を、資料を出してほしいというふうに言いましたら、とりあえずうちの部屋では断られました。ありませんというふうに言われたんですけれ
ども、要するに、ますます調べにくくなっている。そんなこともあります。
それから、二〇〇四年のときには、七十四のファミリー企業でたしか千三百億円の剰余金、これは帳簿に出ている剰余金です、これをどうするんですかということを当時の北側一雄
大臣にお聞きをしたら、
大臣は非常に率直に答弁をい
ただきました。社会還元させたいというふうにおっしゃいました。しかし、北側
大臣もかわられた。そして、次々かわってきて、結局、千三百億円のうち百五十億円ぐらい、二百億円か百五十億円ぐらいは社会還元しようということになっていたんですけれ
ども、それもどうなっているか、さっぱりわからないというふうなことになっております。
しかも、最近では、
高速道路の社長さん、私は思うんですけれ
ども、民営化されてわずか六年、まだ六年です。しかし、関西なんかでは、関経連の役員さんになってはったり、気楽なもんやなあなんて僕はほんまに思うんですけれ
ども。さらに、我々は大手の株式会社なんだから関連会社を持っているのは当たり前だ、そこに天下るのも当たり前なんだと、
道路公団のときには言えなかったことが今や堂々と言えるようになっている。もう腹が立ってしようがないわけであります。
一体、本当に
高速道路の無駄遣いというものがないんだろうか。約三兆円の売り上げがあって、そしてそのうち一兆三千数百億円が維持管理費として使われております。この中に人件費も入っております。そういうものについて本格的にきちっと調べ直すということをぜひやってい
ただきたい。我々の
マニフェストの
見直しであるとか
無料化の検証ということをする前にこれが必要だと思うんですけれ
ども、いかがでしょうか。