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阿部委員 今大塚副
大臣がおっしゃったように、五ミリというのは、大人であれば、当時やむなしとしてきた数値だと思います。子供がなぜ危険をより、私たちが真剣に向き合わなきゃいけないかというと、細胞分裂のスピードが速く、感受性が高いということであります。特に、
保育園や幼稚園の園庭で遊ぶ子供らの姿を考えると、本当にお母さんたちの不安はゆえないものではないし、実は今、疎開をさせてくれという大きな声になってきていますけれども、それは、最初に除染して線量を下げてから置いた方がその子の年間外部被曝量も少ないからであります。
しかし、やはり家庭が例えば移転するとかは大変である、これも当然です。であるならば、まず、
子供たちを守るという対策にのっとってこれは早急にやらないと、もう四カ月がたっておるわけです。この間のおくれが
国民の中に不安と混乱を生んでおるということは、私も小児科医ですし、大変に
責任を感じます。
また、さっき
宮崎委員がお取り上げくださいましたが、実は我が国では、アイソトープ等々の管理で、少量、しかし濃度のもっと高いものを管理する仕組みは文科省が法令の中に持っておりますが、こういうふうに必ずしも高くない、だけれども、ところどころ高いというような事態が起きたときに、何の法令も持ちませんし、対策がありません。
例えばアイソトープ管理の皆さんの知恵ももっとかりながら、彼らは手なれていますから。先ほど御
紹介した児玉先生は、実は、南相馬市に入られて、現実に
保育園や幼稚園の除染をやれるところから積極的にやっている。そのデータは前回お示しいたしましたけれども、私は、やはりみんなで子供を守っていかないと我が国の将来まで奪われてしまうと思いますので、ぜひ御尽力をお願いしたいと思います。
そしてもう一点、これから見ていただきたいのですが、一番上ですね、教室内の平均値というところにも目をやっていただきますと、今、学校では窓際に座らないで中側に、席を窓じゃなくて中にしたいという子供がふえておるといいます。理由は、窓をあけるか閉めるかという論議まであるそうですが、窓から風で入ってくるものはもうほとんどないと思います、飛散で。だけれども、外の放射線の影響を受けやすいということで、やはり部屋の中心よりは窓の方が少し高いというのも実態であります。
さて、屋内をどうすべきか。これは、逆に屋内に二十四時間いると考えた場合に、見てみると、やはり〇・一というラインまで落としていただかないと一ミリシーベルトにはいきません。これは、先ほど申しました外のホットスポットを少しでも
軽減すると、雨どいと窓は近いですから、下がってまいります。このデータも文科省がとっていただきましたけれども、一つの示唆的な数値だと私は思います。
これは決して恐れ過ぎるのではなく、実は今回の福島原発で飛散した放射線量は、例えると広島の原爆三十個分だと言われています。もちろん、原爆の場合のように温度が高温度ではありませんし、専ら三月十一から十五あるいは二十一までの飛散したものが地面を中心に沈着、森を中心に沈着している。後処理でありますけれども、決して軽んじられない数値と実態でありますから、ぜひ重ねて文科省とも、私は、厚労省が子供の乳幼児期を扱う
保育園等々の管理者でありますので、ぜひ厚労省からも声を上げていただきたいと思います。
では、本来の質問に移らせていただきます。
今回の
予防接種法の改正で最も大きな点の一つになると思いますが、さきの
新型インフルエンザ、もしかして豚インフルかもしれない、鳥だったけれどもその強さはわからないということで、早急に
ワクチンを入手しようということで、海外の
ワクチンメーカーと契約をするということがございました。そして、その経験を踏まえて、今回の法改正では、政府が海外の製造販売業者と新型
インフルエンザワクチンの購入契約を締約する際には、そこで生じた損害賠償をいわば政府が負う損失補償契約を締約するとされております。
ここで細川厚労
大臣に、弁護士でもあられますし、こうした、だれがだれに
責任を負うかという分野はお詳しいと思いますのでお伺いいたしますが、では、こうした補償契約を結んだときに、
ワクチンメーカーの製造者
責任というものは一体どうなるんでしょうか。この点についてお願いします。