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海江田国務大臣 まず、先ほど
質疑でもございましたけれ
ども、三月十一日の
事故が起きまして、経産省は、
一つは、三月の三十日に緊急
安全対策というものを各
発電所に指示いたしまして、報告が上がってきて、点検をやって、これが守られているという確認。さらに、その後、六月の七日に、万一シビアアクシデント、今度の福島のような
事故が起きたときでも、例えば中央制御室の電源が守られているか、あるいは水素爆発に対するこれを防ぐための備えができているか、こういうことについて六月の七日に新たな指示を出しました。これが返ってまいりましたのが、たしか十五日ぐらいですかね、ちょっと今手元に資料がありませんからお許しをいただきたい、十四日ということでございまして、それについてもチェックをいたしまして、それで、十八日の、安全宣言という言葉は使いませんが、そうした一連の安全確認ができましたということですから、条件の整ったところは再稼働をお願いしたいということを私が言いました。その後、十九日日曜日、私が会見しましたのは土曜日でございまして、翌日の十九日に菅総理が、これは
国民と
エネルギー問題を考えるというインターネットの番組でございましたけれ
ども、そこで、自分の考え方は海江田と同じだということをはっきりおっしゃったということを聞きまして、私は、よかったなというふうに思いました。
それから何度か総理とお目にかかったことはありますが、そこでどういう
お話をしたか、余り詳しく覚えていないんですが、玄海に行く前の日、これは、ちょうどB型肝炎の訴訟の問題が
一つあったことと、その後、夕方に、
民主党の両院議員総会がございました。これが何日でしたか、二十八日。私が行きましたのは二十九日でございますから、本当はお目にかかって
お話をしようと思いましたけれ
ども、電話が何度かかけましてつながりまして、そこで、あした佐賀に行ってきますからと、そうしたら、しっかりやってこいという、その種の話があって、別に行っちゃいかぬとかいう話もありませんでしたから、一連の話の中で私は御理解をいただけたものだと思っておりました。
行ってまいりまして、私は、ストレステストというその言葉は使いませんでしたけれ
ども、佐賀の、特に玄海の町長に
お話をしましたのは、とにかく、そういった三月の三十日、それから六月七日の、私
ども保安院として今考えられる緊急時の安全確保ができましたから、その意味では、これはもう言うまでもありませんが、定期点検というのは
事故があってとまったのとは違いますから、法定で十三カ月ごとに点検をするということで、およそ三カ月ぐらいかけて、継ぎ手でありますとかいろいろな部品でありますとか、そういうもののチェックをそれなりにしっかりとやりまして、それが終わったという報告が来ているわけでありますから、これは動かしていただいて結構ですと。ただ、これだけで終わるものではありませんで、さらなる安全性の確保あるいはさらなる安心の確保のために、また追加的な、テストという言葉はあれしませんでしたけれ
ども、追加的な指示をお願いすることがありますということを私は申し上げました。
そのとき私の頭の中にありましたのは、ちょうどIAEAにも行ってきたところでありますから、IAEAの、これはアメリカはそこに参加をしないということでありますが、EUの国々がそこに参加をするという
お話がありましたから、つまり、ストレステストをやるという
お話がありましたから、そのことが頭の中にありましたから、しかも、EUのストレステストというのはとめてやっているわけじゃありませんから、動かしながらやっているわけでありますから、その意味では、動かしながらさらなる安全確保のための
措置は講じていただくことになろうかと思いますという形で、不断のという言葉を使いましたが、それで、動かしながらさらにストレステストをやっていけばいいのかなというふうに私の中では整理をしていたわけでございます。
ところが、帰ってまいりまして、総理から、保安院だけではだめだ、
国民から信頼をされていないからと。信頼されていないことは重々わかっておるんですが、ただ、やはりそこは信頼をされるための
努力もしなきゃいけないと思うんですね。ですから、保安院の皆さん方には、とにかく福島に行って、ちゃんと、一たん
事故が起きたらどんな目に遭うのか、
国民がどんなことになるのか、よく肌で感じてきてくれということで、保安院の検査官、大体百人の方に行ってもらっていますし、それから、事務所長には来ていただいて、それぞれを通じてどういう
状況かということを、そういう
努力もしなければいけないと思ってやっております。
保安院ではだめだ、これは安全
委員会をかませなければいけないという
お話がありまして、そのときは電話でしたから、翌日に官邸に行って、具体的にどういうことですかということになったら、そこでストレステストという言葉が出たというふうに私は記憶をしております。
これが
経緯でございます。
私も、もちろん、安全性の確保ということは、これは念には念を入れた方がいいと思いますから、その後、私と官房長官、
原発事故対応大臣との間で、ヨーロッパで行われているストレステストを参考にした安全
評価を行うということでございますので、私はそれをやることは少しも反対をするものではありませんので、そういうことで決まれば粛々とそういうことをやろう、これが
経緯でございます。
ちょっと長くなりまして恐縮でございます。