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高市委員 ありがとうございます。しっかりやってください。
それで、この件についてこれからどう改善していくかという話なんですけれ
ども、今までも、施行されてことしで十年になるかと思うんですけれ
ども、
経済産業省の方では省令ですとか政令などで細やかな
対応をたびたび打っていただいているのは、私も承知をいたしております。ただ、そろそろ
法改正な
ども視野に入れた検討というのを加えていただくべき時期に入っているんじゃないかなということも感じております。
法改正まで至らなくても、運用改善でもいいんですけれ
どもね。
一つは、担い手をふやすということは物すごく大事だと最近感じます。収集運搬段階での違法行為を減らしていくということを
考えますと、家電
小売店とか古物商以外にも適法な担い手というのを家電リサイクル法の中で位置づけてほしいな、もう少し幅広く位置づけてほしいなと思うんですね。
家電リサイクル法を制定したときには、収集運搬
業者については、家電製品を買いかえるときに
小売店が古い家電を引き取っていくというのは合理的だという観点で、家電
小売店を主軸に据えたんだろうと思うんです。
ただ、いろいろな
ケースを
考えますと、例えば
海外に転勤が決まって、一度国内の
自分の住まいを引き払う、何年か
海外に行くので家具も家電製品も全部
処理するというような場合、買いかえるわけじゃないので、ちょっと
小売店には頼みにくい。市町村に頼めばいいんでしょうけれ
ども、勤務時間とかいろいろなことの関係でそれがうまくいかなかったとか。それから、家電製品備えつけのマンションというのも最近あります、そういったところに引っ越すとか、自宅を
処分して高齢者施設に入られるとか、そういったいろいろなスタイルによって、割とこの違法回収
業者に廃家電が渡る
可能性というのが高くなってきているのかなと感じるんです。
きょう、谷畑
理事もおいででございます、西野
委員なんかもお詳しいと思うんですが、大阪府では家電リサイクルの大阪方式というのをやっていて、これは、家電リサイクル法を補完するものとして、廃棄物
処理法を活用して再生資源
業者にリサイクルを委託するような方式なんですね。ですから、
消費者から見ると、家電
小売店以外にも頼める窓口が多い上に、リサイクル料金も、ああ、うらやましいなと思うぐらい安く設定できている。十六インチ以上のテレビでしたら、普通のメーカー方式だったら二千八百三十五円なのが、大阪だったら千六百八十円。洗濯機、衣類乾燥機も、メーカー方式で二千五百二十円なのが、大阪方式だと千七百八十円というようなことなんです。
平成十年五月十五日の衆議院商工
委員会で附帯決議がありまして、ここにも「既存の回収
処分業者等の技術、設備等の積極活用を図る」ということが書いてあります。私は、違法行為を減らしていく、
消費者の負担も軽くしていくということを
考えると、やはり廃棄物
処理法上の業の資格をちゃんと持っていて、廃棄物
処理の法的な知識や経験を持っている廃棄物
処理業者、正当な廃棄物
処理業者を家電リサイクル法の仕組みの中に明確に位置づけて収集運搬の担い手となっていただく、こういうことも必要なんじゃないかなと
思います。
今でも、もちろん、廃棄物
処理業者の参入というのは可能ですけれ
ども、一般廃棄物だったら業の許可が市町村単位なので、越境して回収して回るとか、そういうのがなかなかできなかったり、廃棄物
処理法における収集運搬業の手続が煩雑であることから、大方、奈良県でも
対応している事
業者はいらっしゃらないんですね。
ですから、ぜひとも
経済産業大臣には、この家電リサイクル法をこれから改善していくために、
一つは担い手をふやす、家電リサイクル法上に正規の
業者の資格を設けていく。家電リサイクル法用の業の許可というんですか、そういうものが新設できたらいい。廃棄物
処理法上の業の許可じゃなくて。広域で回収もし、安いコストで適法に
処理をしていく、そういう資格ができるといいなと思うんですが、いかがでしょうか。