○福井
委員 ありがとうございました。
大臣、資料一というのをちょっと見ていただきたい。それこそ
所管外なので
答弁は要りませんけれ
ども、資料一。
先ほど
田中先生の方からの御質問もありました。いろいろな省庁でいろいろな数字が出ている、もちろん
原子力安全委員会に最終的にはコンサルトするんですけれ
ども。ちょっとこれを見ていただくと、こういうのをつくってねと経産省に言っても農水省に言ってもつくってくれなかったんですよ。ですので、つくってお出ししたわけでございまして、「線量
基準の俯瞰図」ということで、要するに、内部被曝と外部被曝、二つから発射しているんですね。
つまり、外部被曝の方は、ICRPとか、IAEAもそうですけれ
ども、それを援用して、
原子力安全委員会が年間、年が抜けていますが、年間一ミリシーベルトという
基準ですべてを
管理しましょうと。
そして内部被曝の場合は、これもICRPも抜けていますし年間というのも抜けていますが、年間五ミリシーベルトで内部被曝というのは
管理しましょうというところから始まっているわけです。ここからすべてがスタートしているわけですね。
それで、内部被曝の場合は、稲の作付の場合は、土壌の濃度、土壌から一〇%が玄米に移行するという前提で、五千
ベクレル・パー・キログラムというのが決まっている。
そして、
食品は、けさは稲わらが出ましたよね。稲わらは、この表には書いていませんけれ
ども、例えば放射性
セシウムのところの肉類を見ていただいたら、五百
ベクレル・パー・キログラムという人間の摂取の
暫定規制値になっていますが、飼料、稲わらは、肉牛、乳牛の場合は三百
ベクレルになっているわけです。だから、牛さんが三百
ベクレル、人間は五百
ベクレルという
関係で
管理しましょうということになっております。
逆に、減っているのは牛乳で、肉牛も三百だけれ
ども乳牛も三百で、三百という数字はこの表には書いていませんが、人間は二百ということになっているわけです。
要するに、こういう物差しをつくってねと。前回の
環境委員会でも、全体を統括する物差しの例をお出ししたんですけれ
ども、きょうは線量
基準の物差し、とにかくこれをいつも持って、すべての事象、すべての省庁の
管理している、そして出てきた事件の線量というのを把握すればいいと。ですから、人間にとってどれぐらいのひどさか、被曝量かということで、今はもう内部被曝の方が大きいということになっていますので、あえてそれを申し上げた。
しかし、
大臣が
所管されている
環境省は、外部被曝の
瓦れき処理。
瓦れき処理については八千
ベクレル・パー・キログラムとなっていまして、もちろんいろいろなケースを想定、内部被曝も計算しているんでしょう、内部被曝も計算しているんだけれ
ども、外部被曝の方がよりクリティカルなので、外部被曝、
瓦れきの
処理は八千
ベクレル。
そして、先ほ
ども御質問がありました上
下水道の
汚泥も、十万、八千というふうにグレードを設けまして、それぞれ、厳しい
管理で埋め立てる、あるいは埋め立てていい、あるいは十万以上は焼却しなさいというふうに決まっているわけですね。
すべて、外部被曝は年間一ミリシーベルト、内部被曝は五ミリシーベルトというところから始まっているということを訴えた紙でございまして、これを早く
政府がつくってねと何回も、レクのたびに言っているんだけれ
ども、だれも、私は知りませんという答えで、それこそエクスクルーシブな、EEZみたいなもの、もう私は知りませんということなので、これは、まさに放射能以外の
環境を所掌するという
環境省の所掌事務をそれこそ乗り越えて、
環境省が
大臣の指導でこういうのをつくって、各省庁の、農水省、文部省、そして国交省の線量の
基準をいつもずっとチェックしていなさいということです。
それはどうしてかというと、
原子力安全委員会というのは、聞かれたら答えるということです。聞かれたら答えるというのが
原子力安全委員会。だけれ
ども、
環境省は、もう
自分から乗り出して、人間の健康、そして全体の
環境を守るというお
立場だと
思いますので、ぜひお願いしたいと
思います。まあ所掌外ですから、お答えはありませんが、ぜひお願いしたいと
思います。
済みません、時間がだんだんなくなってきまして、松下副
大臣にも、先輩にも御来臨いただいたので、資料三をごらんいただきたいと
思います。
きょう、ステップワンがそろそろ終わりそうだという発表がありました。大気にも出ていますけれ
ども、水蒸気爆発は三月十六日を最後に、していませんから、まあ、そんなに上空には上がっていないから、大気にはちょろちょろっと出ていますが、何百メーターか一キロか二キロかぐらいの範囲内でおさまっている。
今は、それこそクリティカルな、水
環境ですね。地下水に、海にどれだけ流れているか、想像を絶する
ベクレルが流れている。早く、そんなステップワンが完了したとかで自慢するんじゃなくて、これは簡単なんですよ。この連続地中壁というのは、ボーリングデータがありませんからわかりませんが、多分、水を通さないかたい粘土層までせいぜい二、三十メーターでしょう。まさに砂防部長が、こんな連続地中壁なんて、もうお茶の子さいさいでつくられていた。しかも、まず海側につくれば、写真が載っていますけれ
ども、台船に鉄板でも張って作業員の健康を守りながら、絶対に被曝量を守って作業もできるわけです。海の方こそ。
だから、まず海で地中壁をつくる、そしてまたその次の段階として、陸の地中壁をつくって、まさにいわば
汚染水のプールを地中につくっていく。それを早くしてくださいということもお願いしているんですけれ
ども、なかなかこれもやってくださらないということで、これも予告していないので結構ですが。
そういうことも含めて、ストレステストをやっていただくということですけれ
ども、今までのリスクマネジメントとリスクコミュニケーションの悪かったところは、すべての電力
会社も経産省もそうですけれ
ども、こうこうこうだから絶対に安全ですと一方的にしか言っていないからだめなので、起こった場合、メルトダウンした場合、メルトスルーした場合でもこうこうこういう対処をします、もちろんひょっとしたら何人か亡くなる可能性もあるけれ
ども、これだけ守ってその被害をミニマイズしますというのを、それをダメージコントロールといって、何回もここでも言いましたけれ
ども。
要するに、珊瑚海海戦とミッドウェー海戦との間にやったのが、被害があるということを前提にしたのがアメリカ軍、被害は絶対にないと思ったのが
日本軍。珊瑚海海戦では空母が同じように被害を受けたけれ
ども、直してミッドウェーに持ってきたのがアメリカ軍、
日本は全く空母がなかった。だから負けたというので、要するに、ダメージコントロール、被害がある、ダメージがあるということを前提に物事を考えていく。ストレステストは、まさにその次のステップとして重要だと
思いますけれ
ども。
では、よろしくお願いいたします。