○福井
委員 ありがとうございました。
ブッシュの回想録を読んでいましたら、こんなくだりがありました。九月十二日、大統領はどのようなお祈りをなさろうとされていらっしゃいますか、どのような胸のうちでいらっしゃいますかというクリスチャンのライターからの
質問を受けて、それまで、二十四時間ぐらいですね、ぐっとこらえていたものが、目から涙があふれて、のどが詰まって、こう答えたと。私は、今、自分のことなど念頭にありません、犠牲者の遺族や子供
たちのことを考えています。私は情愛の人間だが、同時に、やるべき
仕事があるので、その
仕事がなされなければならないというふうに答えた。そして、瓦れきの上に立って、消防士を励ました。そして、その消防士は、リパブリカンじゃないんですね、デモクラッツなので、ブッシュなんてだれも書いていない、だれも書いていないファイアファイターが、アイム・プラウド・オブ・ユー、アイム・プラウド・オブ・ザ・プレジデントと言ったんですね。それは回想録に書いてありませんけれども、そういう報道があった。
今、菅総理のことを私は誇りに思いますという日本人が、民主党の
皆さん方を除いて、だれがいらっしゃるかということなんですね。そこなんですよ。
要するに、私に言わせれば、多分、三月十二日だったか十三日だったか、菅総理は記者会見で、私は頑張り抜きますとおっしゃったんですよ。私はというふうな主語にしてコメントをした、恐らく世界史上最初の
指導者、あえて
指導者と申し上げたら、だと思いますね。普通は、この危機は必ず乗り越えられなければならないとか、国民一丸となって一緒に頑張りましょう、だれ一人孤独じゃない、これが普通です。私は頑張り抜かなければならない。何で私なんですか。頑張るのは当たり前です。そんなことじゃなくて、冥福を祈り、そして一日でも早く、福島の人も、おうちに帰る、うちに帰りたい、うちに帰りたい、とにかく家に帰る、ふるさとをもう一度復興する、これが日本の底力、これを
皆さん方と一緒にもう一度発揮しよう。私は頑張り抜きますというコメントが出るはずがないんですよ。なので、私は、菅直人を誇りに思いますという人が今一人もいないんだと思いますね。
ですから、内閣不信任案が通るまでは
松本大臣は守っていただいて結構なんですけれども、今そういう状態にあるということを御
指摘させていただかなければならないということでございます。
そこで、
委員長のお許しをいただいて、資料をきょうはいっぱい配らせていただきました。廃棄物でございます。
各党、御
質問がいろいろありましたけれども、私の方で、現場で何が困っているかということで、二問させていただきたいと思います。
まず、包括的に申し上げると、一番困るのが一時集積場ということでございます。この原単位が、これがもうすごくて、敷地が三ヘクタール以下の場合は、一ヘクタール当たり二から三万トンしか集積、仮置きできないんですね。今、二千五百万トンですよ。二千五百万トン割る三だと八百ヘクタールですよ。八百ヘクタール、一次仮置きの
場所が要るんですね、面積が要るんです。八百ヘクタールということは八平方キロ、ということは、ルート八で、まあまあざっと言って三キロ、三キロ。三キロ、三キロの面積を、岩手県のリアス式と、そして、仙台はちょっと広いかもしれませんが、宮城県の町々、港々で、これは、政務官は現地に行かれたでしょうけれども、どうやって。一次仮置きの
場所で八百ヘクタールが要るんだ、この量と私
たちは今闘おうとしているんだということを、まず
課題の一番目に挙げさせていただきたいと思います。
そして、その後、処分先。これは、いろいろな人がもう既に
指摘をしております。焼却にしても埋め立てるにしても、この処分先をまず決めておかなければ、そこで、そのサイト、サイトで、どうやって分別をして、どこに持っていくかという計画が立てられないということで、処分先の確保。
そして、現場の情報ですけれども、焼却場。これは、今ある焼却場だけではとても足らないので、仮設の焼却場が必要ですということですね。
そして四番目が、最後に、仮設、ポータブルな簡易な
浄化槽。これは、我が自民党の小野寺議員の報告、先週でしたか、気仙沼の港で火事があって、消し終わってその現場に行ったら真っ白だったというんですね。現場が真っ白。ですが、泡で真っ白じゃないんです。ウジだった。これはすごい。要するに、魚にわいているわけですね。ウジ虫がわいていて、その現場全体が真っ白で、ホラー映画のようだったというのが小野寺先生の報告でございました。
事ほどさようで、
被災地、そして集積場で、簡易な、先ほど部長も来られていましたけれども、下水処理場は修復までには半年、一年かかりますから、きょう、あしたのことで、簡易処理場をいかに早く、そして、別に一けたppmじゃなくたっていいんですよ、五十でも六十でも、微生物で汚濁を減らせばいいということだと思いますので。
二ページ目に、これは神戸で実際に活動した仮設焼却炉の写真。そして、その下が、この仮設、決してポータブルじゃないんですけれども、六・六メーター掛ける三十三・二五メーターで、直列で、二列の四列という
浄化槽、要するに
合併浄化槽のでかいもの。
もともと、やはり
浄化槽、
合併浄化槽という厚生労働省の行政と、そして
下水道部で
公共下水道、要するに農集などの管を使った終末処理場に持っていく、そういうスポット、スポットの汚水の処理と、それから
システムとしての汚水の処理、この間のものが必要だった、そして暫定的なものが必要だった。これは今回、もっとさらに確認をさせていただいたわけです。もともと必要だったんですけれども、やはり必要だなと思いましたので、これは各県あるいは各市町村で準備をしておかなければならないということだと思います。
そういうことを学習させていただいた上で、そこで、また褒め殺しじゃないんですけれども、今回の場合は、まず、
国土交通省の東北地方
整備局が道路啓開をしまして、道路啓開というのは普通もっと早くいくんですけれども、瓦れきの中に御遺体がいらっしゃるものですから、そのたびに警察と消防を呼んで本当に大変な
作業をしていただいて、やっと道路が、東北道が、背骨が大丈夫だったものですから、この肋骨を啓開道路として
整備して、そして今、民地の方の瓦れき処理というふうに
作業が進んできているわけですけれども、そういう
国土交通省の所掌事務ののりを越えて、もうとにかく人命救助ということで、国土交通
大臣の命を受けて、のりを越えてやっていただいている。
そして、福島の原発の放射性
物質を含んだ、本来なら、
環境省はわしは知らぬということでエクスクルーシブになってもおかしくない行政範囲を、原子力安全・保安院、原子力安全
委員会、そして
環境省で一緒に
会議をしながら、その各省庁で
会議室を転々としながら、お互いに攻め込み合うといいましょうか、排除するんじゃなくて、お互いに入り込みながら連携して今廃棄物処理の行政をしていただいているんですね。これは本当にありがたいです。
ですから、縦割り行政の弊害というよりは、むしろ縦割りが一緒に、本当にバンデージになって今一緒に
震災対策をやっていただいているというふうに、実際にそう思いますので、そういう行政を
松本大臣はこうやって
指導した、苦労したけれども、今こういう
状況にあって、これからもそういうことで、横ぐしの、復旧復興に向けて頑張りたいということで、ぜひ御決意をお述べいただきたいと思います。