○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。
北朝鮮による
砲撃事件について
質問をさせていただきますが、初めに、今回の
砲撃による犠牲者の方々、また
韓国政府、
国民に対して深く弔意を表するものでございます。
今回の
事件は、一九五三年の朝鮮戦争の
休戦以降、
北朝鮮が海上ではなく
韓国領の陸地を直接
砲撃した初めての
事案でございます。しかも、着弾地点が民間人の生活地域に非常に近いところというか、そこをねらっているとしか思えない、そういうところで、大変な危険な地域に
砲撃をされておりまして、事実、民間人の犠牲者が出ていることからも、民間人の犠牲が出ることもいとわない無慈悲で意図的な
砲撃であったというふうに言わざるを得ません。こうした
北朝鮮の軍事
行動については、常軌を逸した暴挙であり、強く非難すべきであります。
今回の
事件は、核開発を進めると見られている
北朝鮮が隣国
韓国の領土を直接
砲撃するという、極東の平和と安定を脅かす新しい局面につながりかねない
事態であります。我が国としても、
関係国との連携を一層強化して、厳正に対処していく必要に迫られているとも言えます。
しかしながら、その
意味では、今、多くの
国民が大きな不安を感じていると言っていいと思います。それは、残念ながら、我が国の
政府、現政権の外交能力にはずっと大きな疑問符が付いて回っているからであります。尖閣諸島での衝突
事件、北方領土に対するロシア大統領の突然の訪問に対する
対応、こういうものを含めまして、現政権においては国を守るという重要課題に対する不手際と不始末の連続であると言って間違いないと思います。これで我が国の
国民と領土と
国家の主権を本当に守れるのか。本当に心もとない、大変に不安だというふうに言わざるを得ません。
周辺
海域の緊迫した状況を
考えますと、我が国の
危機管理上の
対応、これは
政府として漏れがない備えになっているかをしっかり検討して、しっかりした態勢をつくっていただかなければならない、こういうふうに思います。
まず、今日午前中、
衆議院で
集中審議がございました。そして、今日、参議院でこのように
予算委員会で審議が行われておりまして、この問題に関する審議をずっと見ておって、私自身ももう分からないこと本当にたくさんございますが、まず一点。
総理、先ほど来、
山本議員の
質疑でも取り上げられておりましたが、五時十分に、二十三日、
官邸で
記者の取材にあなたは応じました。これは、
砲撃事件の後、初めての
総理としての公式の発言でございました。そこで
総理は、
情報収集に全力を挙げる、それから不測の
事態に備えてしっかり
対応できるように準備をすると、こういうことを
指示したというふうに述べられた。先ほど来あるとおり、私もあの画面を見て、本当に力のない発言だったなというふうに見て、あの画面を見て、あっ、大丈夫だ、国はしっかりやってくれるから大丈夫だと、こう安心した
国民はいないと思います。
私は、この段階で
総理はまさに
日本国の首脳として今回の
北朝鮮の
行動に対してまず厳しく非難する声明を出すべきであった、それをあの
時点で出さなかったのは一体なぜなのか、もう一度確認させてください。