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国務大臣(北澤俊美君) 大綱の見直しについて協議はるるしておりますから、閣内不一致というようなことは全くないわけでありますが、私は今、猪口
委員が
指摘された視点は極めて重要であるし、有り難い御意見だというふうには思っておるわけでありまして、平和国家としての基本的なこの大事な理念は大切にしていかなきゃいけないし、私もそれは大切にするべきだと。
しかし、今おっしゃったように、
一つの現象として生産基盤の劣化や技術基盤の劣化という問題もあります。しかし一方で、昭和四十二年の佐藤
内閣の武器三原則、それから五十一年の三木
内閣の武器輸出三原則、これの、この間の距離というのはかなりあるんですね。ただ、
一つ、じゃ佐藤
内閣のところへ戻せばいいかと、こう言うと、佐藤
内閣のときも第三項目めで紛争当事国という規定がありますから、これは全部アメリカにも引っかかってくるわけでありまして、私はむしろもう少し細かいところも含めて新しいものを作るべきではないかという提案をしておるわけであります。
私は、
防衛大臣としての提案を閣僚懇談会や様々なところで申し上げて、まだそれが
内閣としての統一見解にはなっておらないわけでありまして、私が所掌する
防衛大臣として提案をすることは何ら
内閣に対してそごを来すということではないんでありまして、私が申し上げたいのは、長い自民党政権の中で十六回にわたって官房
長官談話で事を処理してきているわけですね。その中には、私もある
意味国民の皆さん方にも是非知っていただきたいんですが、例えば日米で訓練をすると、そうすると、その訓練のときにグアムへ行くとかどこへ行くとかいったときに、自衛隊の持っていく装備、弾薬、すべてを
経済産業省にチェックしてもらわなくちゃならぬ。しかし、大量なものについては、一方で国連の規制がありますから、国連へ通告をしなきゃならぬ。
また、もう少し申し上げると、日米のACSAがあります。このときには官房
長官談話をやって実効性を担保したわけでありますが、これからオーストラリアとのACSAの締結の後、批准をして実行をしていくにはまた官房
長官談話をしなきゃいかぬ。じゃ、今度は韓国とどうするかとか、これ一々官房
長官談話をしなきゃいかぬのですね。
それから、今、ハイチに緊急援助、災害で行っていますね。これ、重機をたくさん持っていってるんですよ、ブルやなんか。私の発想からすれば、これはハイチに置いてきて、ハイチで有効利用してもらえばいいんです。しかし、これが武器輸出三原則の中でできないんですよ。これはですね……(
発言する者あり)いや、おかしいと言っているけど、自民党政権でそうしてきたんですから。
そこで、この中で、民主党が政権を取ったから正常な形にしようと努力しているのが今私の
立場でありまして……(
発言する者あり)一々うるさいよ。
委員長も何とかしてくださいよ。せっかくテレビで国民の皆さんに真剣な議論をやっているのに茶化すような話は駄目だよ、それは。
いや、そこで、そういうものを含めて、私は、今自民党の皆さんから理解の視線を与えていただいているのは大変有り難いというふうに思っておりまして、いい機会でありますから、私は猪口先生にこういう
質問をしていただいたことは大変有り難いということで
答弁をさせていただきます。