○野村哲郎君 まさしく
大臣が御答弁されたとおりであります。
石破
大臣が、どうしてもやっぱり生産調整に
参加している
農家あるいはその不
参加の
農家、この不平等感がどうも拡大しているのではないかと、であったならば、もう少し
農家の自由度を高める、そういう
意味で選択制ということを提唱をされました。このことについては、私はまだ議員になる前でしたから、それ以前に、六年前以前にもこのことは議論を党内でしたということも伺っておりますが、再度この議論をしようじゃないかということで石破当時の
大臣が言わば問題提起をされたんです。
私どもはこの選択制というものについて十分なる議論をさせていただきました。この
戸別所得補償制度を皆さん方はいかにも、新しい
制度だ、我々がつくった農政の大転換だと、自民党時代には
考えつきもしなかったような
仕組みだよと、こう思っておられるかもしれませんけれども、実は私どもはこれは二回も三回も議論をしながら、じゃ、これを入れた場合にどうなるかということも実は全部シミュレーションをいたしました。このシミュレーション結果で、
米価が、申し上げますよ、これはもう配付はしてありませんけれども、これがこんな分厚いシミュレーションです。我々が議論したこの選択肢の
一つに
戸別所得補償制度というのは誠に酷似、もう似ているんです、そっくりなんですよ。
ですから、私どもはずっとそのことも申し上げてきたんですが、
農家の自主性や経営の自由度が高まるように見直す選択肢がまず前提にあります。
農家の自主性や経営の自由度が高まるように見直す選択制にしたらどうかと。全くやらないという
一つの選択肢もあるだろうし、あるいは今までのようにやっぱりきちっとやるし、まだ生産調整を
強化すべきであるとか、いろいろケースを、前提条件を置きながらやったシミュレーションです。
その中で、大変
戸別所得補償制度と類似したシミュレーションは何かといいますと、転作助成、これは麦、大豆、米粉用米、飼料用米、これに対する助成を拡大する、そして販売
農家を対象とする
米価下落補てん
対策を導入すると、こういうものが柱になっているんです。これでシミュレーションしますと、一年目に米が二千円から三千円下がるという試算の結果が出ているんです。私どもは
戸別所得補償制度をこの選択制で、皆さん方は
戸別所得補償制度、私どもは選択肢の中の三の四を採用、これは三の四というところにあるんですが、それを採用したならば、必ず
米価が二千円から三千円下がってくる、当然
農家の
所得も下がってくる。これをやったら
農家の皆さん方は生産意欲がなくなるな、こんなものは導入するわけにはいかぬぞという議論をずっとやってまいりました。
このシミュレーションどおりで、
米価が下がってきたんです。これはだれが作ったか。我々はそんなに頭がいいわけじゃありません。役所に言って作ってもらったんです。そのとおりの結果が今出ているんです。ですから、このシミュレーションは、
米価が下がる、そのことを前提にこれはでき上がっております。
戸別所得補償制度も、まさしく、先ほどこの
制度モデル事業で
米価の
下落のインセンティブが働きますよということを申し上げましたけれども、当然これはシミュレーションどおりなんです。
ですから、私どもはこのことも実は
委員会でも申し上げてきたのが、なぜ
赤松大臣は、
米価は下がらないと言いながら岩盤
部分に二千億円、
変動部分に一千四百億円、まあ細かい数字で言えば三千七百七十一億円を計上したんですか、下がらないなら何も
予算を計上する必要ないじゃないですか、当然下がることを見越して
予算を計上したんでしょう、このこともずっと申し上げてきました。いや、そうならないように、万が一になったらこれは大変だからということで
予算は計上しましたと言いますけれども、当初から、シミュレーションどおりいけば
米価は
下落して変動費
部分も足るか足らないか分からない、そういったことをちゃんと役所の頭のいい
人たちは
想定していたんですよ。
想定どおりに今は結果がなったということなんです。
ですから、私は今年の
米価の
下落は織り込み済み、もうまさに確信犯だと、こういうふうに断定をせざるを得ないんですが、どうですか、
大臣。