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政府参考人(
篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
先生が御指摘のインドネシアあるいはフィリピンからの
医療職の方に国内でチャレンジしていただくという事業でございますけれ
ども、こちら、それぞれの国との二国間の協定に基づきまして特例的に始まったわけでございます。
実際、インドネシアなりフィリピンから来られた方、現場で研修と申しますか、実際に病院等に入られまして研修と実習を行っておられるわけでございます。
ただ、その後、国家試験を受けていただくわけでございますけれ
ども、
医療でございますので、私
ども一定の
水準と申しますか安全性の確保ということにも留意をしながら進めていく必要があろうかと存じております。
そこで、その結果でございますけれ
ども、これいろいろ理由があろうかと
思います。例えば、
日本語の方の壁というのが私
ども日本語を母国語とする者から想像するよりやや高いという点もあろうかと
思いますけれ
ども、結果で申しますと、これまで看護師国家試験に合格者の
方々は、インドネシア、フィリピン両方合わせましてお三方という実績がございます。決して十分なと申しますか、成果としては多いというふうには申し上げられないかというふうに
思います。
そこで、私
どもこれに対してどういうふうにこれをサポートすると申しますか、より拡大していただけるような取組をしておるかということでございますけれ
ども、先ほど申し上げましたように、それぞれ数名ずつ病院の場で研修をし、あるいは実習をされているということでございますので、一斉に集まるというのもなかなか難しい点がございます。そういうことで、それぞれの方の時間の都合に応じて研修をより濃密に、あるいは濃くやっていただけるように、e—ラーニングということが最近はございますけれ
ども、そういった体制を整えまして自己学習の環境の整備をしてさしあげるとかそういったこと、あるいは国家試験が最終
目標でございますので、そういった定期的な模擬試験みたいなことを実施するとか、あるいは事情が許せば集合研修をするとか、そういったことを特に今年度から大幅に増やしているということがございます。
それから、これは受入れ側の病院の
方々にも御
協力をいただくということがやっぱり必要かと
思いますので、そういった
方々への、日ごろの指導につきまして学習方法の指導ということを専門家の
方々を派遣して実施をしているといったことを実際やっておるということでございます。
その他いろいろ取組をしておりますし、あとそれから、最終的には国家試験を受けていただくわけでございますが、先ほどちょっと申し上げましたように、やはり
日本語の壁というのは、実際いらっしゃった
方々からすると、意識されているされていないはあろうかと
思いますけれ
ども、なかなか高いものがあるというふうに
考えております。
したがいまして、私
ども国家試験そのものはもちろん必要だと思っておりますけれ
ども、国家試験の問題の用語とかあるいは言い回しとか、より平易簡明な言葉で問題を作る、お出しするといった点、あるいは漢字の壁もございますので、漢字と英語の専門用語を併記するとか、そういった点で外国語を母国語とされている
方々にも分かりやすくと、正確に理解をした上で試験に臨んでいただけるような、そういった取組をしたいというふうに
考えておりまして、次回、来年二月になろうかと
思いますが、その看護師国家試験からこういったことを、今の試験の問題の点でございますけれ
ども、実施をしてまいりたいと
思います。
厚生労働省といたしましては、意欲と能力のある候補者の
方々、一人でも多く国家試験に合格をしていただきたいというものが基本的な
考え方でございます。今後ともそういった支援策を講じてまいるということを
考えておりますので、どうぞよろしく
お願いをいたしたいと存じます。