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赤松(正)
委員 公明党の
赤松正雄でございます。
菅政権のスタートから四カ月余り、一言で言えば、菅政権、菅
民主党政権は迷走を続けている、この
ようにも断言せざるを得ない、そんなふうに思います。何を
総理がしたいのか、全く伝わってこない。
先ほど、午前中の最後の同僚
委員の質問に対して、
菅総理は、目指している
政治は、こう聞かれて、
国民主権を軸にした
政治、そして二つ目には、二大
政党による政権交代は望ましい、正しい、こういうふうに思っている、こういう答弁がございました。
揚げ足をとるわけじゃありませんけれども、
国民主権を軸にした
政治、憲法三原理を軸にすると言うならわかりますけれども、その中で
国民主権だけ取り出す。非常にわかりづらい。天皇主権に対する
国民主権、そんなふうなことも想起させるわけです。
また、二大
政党制による政権交代、正しかった、これは、その
ように
皆さんは思いたいのかもしれませんけれども、やはり今は、少数
政党の意思をどう酌み取るかというふうなところに対する反省というか思いというものが出てきている段階ではないのか。
そんなふうな観点から、私は、
総理の午前中のさまざまな答弁を聞いておりまして、やはり迷いがある、こんなふうに思いました。
昔から、今もそうなんでしょうけれども、最小不幸社会の実現だとか、あるいは消費税の導入、さらに最近は、トランス・パシフィック・パートナーシップ、TPP、こういうことを言われたり、さまざまなことを言われておりますけれども、私は、やはりこの
場面は、あれもこれもではなくて、しっかりと焦点を定めた
姿勢というものが大事、原点に立ち返るべきだ、そんなふうに思います。迷ったときは原点に、これは人生の教訓であります。迷ったときは原点に。
では、菅政権、菅
民主党政権にとっての原点というのは何なのか。私は二つだと思います。二つ。菅政権の立つべき原点、二つ。
それは、とりもなおさず、鳩山前
総理大臣がおやめになったとき、やめざるを得なくてやめられたときに、あのときに何でやめたのか。二つですよね。一つは、
政治と金。この問題で、御自身が御自身の母親から約十二億円ものお金をもらわれて、それに対する言いわけ、秘書がやった、自分は知らなかった、こういうことに象徴される
ような、そういう
政治と金にまつわる極めていいかげんな、欺瞞に満ちあふれたそういう
姿勢。そして二つ目は、普天間問題で、最低でも県外、こういうふうに言われたことも、最終的には前政権の結論と同じ
ような、もとのもくあみになってしまった。
この二つ、
政治と金、そして普天間問題に
代表される、それこそ、先ほど来、午前中の議論でもありました主権とそして
領土保全、この問題に深くかかわる
外交案件、つまり、言葉をかえれば
日本の国益を守るための平和
外交の展開、この二つが私は菅政権のスタートにあって確認されるべき原点であった、そんなふうに思います。
つまり、今、菅政権のあり
ようを見ていると、あたかも長期に政権を菅さんはずっとやっていこうとされているかのごとく、さまざまなテーマに手をつけられる。それはいいです。多くの有能な閣僚がおられるから、それはそれぞれの閣僚に任せてやってもらえばいい。しかし、
総理大臣御自身のスタンスというのは、自分が
総理大臣になった、もとをただせば前の政権の副
総理大臣、ナンバーツーだったんじゃないですか。本来なら
責任をとってやめるべき人であった。ところが、その肝心かなめのナンバーツーの人が受け継いだ。受け継いだからには、先ほど来申し上げております
ように、
政治と金、そして普天間に
代表されるいわゆる主権、そして
領土保全、こういった問題に関して、自分はどんなことがあってもこの二つだけはやり遂げると。それ以外のことは、もちろん
考えるなという意味じゃありませんけれども、それはやはり二つにしっかりと両足を置いた、そうしたかじ取り、政権運営というのが少なくとも
総理大臣には必要だ、この
ように思います。
そのスタートに当たっての原点の確認について、
総理大臣に答弁を求めたいと思います。