○池坊
委員 公明党の池坊保子でございます。
まずは、
高木大臣、
大臣御就任おめでとうございます。
私が
平成八年に新進党で議員になりましたときに、
高木大臣は先輩議員でいらっしゃいました。温厚で冷静で、そしてお優しくて。ごまをするわけではございませんが、その後は党を離れましたけれ
ども、私は、頼りに思う先輩としてずっと接してまいりました。
先日の
大臣のごあいさつも、大変丁寧に、ちょっと丁寧過ぎるかなと思うほど丁寧にお
読みになっていらっしゃり、私は、きっとこの
文部科学行政に対してはきめ細やかに、そして丁寧に対処をしようとしていらっしゃる姿勢のあらわれではないかと好感を持って伺いました。
私はちょうど
デジタル教科書を質問しようと思いまして、用意をいたしておりましたそのとき、鳩山総理がおやめになって、流れました。ですから、今回も流れたらつまらないなと思っておりましたら、このように
委員会が開かれるようになりましたことは、大変うれしく思っております。
大臣は誠心誠意の方でいらっしゃると思いますが、この
文部科学委員会だけが独自にあるわけではなくて、すべての
委員会との連携の中にこの
委員会も開かれていると思います。ですから、ほかの
委員会もすべからく政権与党はどうあるべきかをどうかお示しになって、ほかの
委員会でも誠心誠意で対処していただけたらというふうに私は思っておりますので、どうぞ、
民主党にお帰りになりましても、閣議の中にあっても、そのことを言っていただきたいと私は切に希望しております。
そして、思っておりますことは、私は十五年間
文部科学委員に属しておりまして、
教育行政、科学、芸術、
スポーツ等をやってまいりましたから、この
文部科学の当
委員会に対する情熱というのは深くございます。
高木大臣はほかの
委員会に属していらした方だと思いますが、むしろ、その方が新鮮な視点がおありになるのではないか。私
たち、ずっとここにどっぷりつかっておりますとわからない視点もあると思いますので、ぜひそれは、おかしいのかなとお思いになったことがあったら、果断にそれを主張し、そして直すべきところは直す、新しい風をこの
文部科学委員会にも
文部科学省にも吹き込んでいただきたいというふうに思います。
例えば、当たり前と思っておりましたことで、天井の高さ。
学校をつくりますときの天井の高さというのは、北海道も沖縄もみんな同じだったんです。でも、皆さん、おかしいと思いませんか。やはり、それぞれの地域の、それぞれの事情というのがあると思うんですね。今忘れましたが、それも古い古い前に決められた法律がそのまま残っていたんです。私
どもの前々代表の神崎さんが、それはおかしいんじゃないかと総理におっしゃって、そうか、それならばということで変えられたんです。小さなことですけれ
ども、そういうことがたくさんあると思いますので、ぜひそういう目で新鮮な風を吹き込んでいただきたいと私は思います。
先日の
大臣のごあいさつを受けて、私が極めて重要と思っております問題の幾つかを質問させていただきたいと思います。
きょうは財務省からも吉田政務官にお出ましいただいていると思います。お忙しい中、ありがとうございます。
文部科学省だけでなく、
文部科学省の存在は財務省を抜きにしては語れないと思いますので、ぜひしっかりと
政治家としての御答弁をお願いしたいと思います。
民主党の目玉政策でもあり、マニフェストにも掲げられている少人数学級について伺いたいと思います。
文部科学省は、義務
教育諸
学校の少人数学級を
実現するため、
平成二十三年度を初年度とする新しい教職員定数改善計画を立案し、来年度
概算要求で、計画の初年度分として、
小学校一年生、二年生の学級編制の標準を三十五人とする要望を提出していらっしゃいます。
昨日は、少人数学級成立のための決起集会がございまして、
高木大臣もいらっしゃいましたけれ
ども、超党派で、そしてまたそれぞれの立場の人
たち、日教組、またPTA協会、校長会、すべての
方々がこれを
実現しましょうという集会で、私は、
平成十七年の義務
教育費国庫負担金堅持の集会を思い起こしました。あれは、大きなうねりの中で、地方分権だ、教職員の給与は地方に任せようじゃないか、それが本当に主流だったんです。でも、違うんじゃないかと。教職員、つまり、
学校の
先生というのは生徒と向かい合う柱ではありませんか。その人
たちの給与ぐらいは国がしっかりと、
教育はしっかりと国が持つべきであると。そういうことで、私
たちは、党派を超え、そして立場を超えて一致団結し、三分の一になったのは残念ではありますけれ
ども、これを堅持することができました。
この少人数学級も、私は同じ思いでおります。
人材育成と申しますけれ
ども、私は、
大臣、人材のザイというのは、資材の材ではないと思います。財産の財なんですよ。
子供が持っている無限の可能性を伸ばし、そして育てていく。それは、個人の財産でなく、
社会に還元される、
社会の、国家の財産ではないかというふうに私は思っております。ですから、当然のごとく、
基本的には少人数学級は了としております。
でも、御存じのように、現在は、
小学校のクラスは平均して三十名、
中学校は四十名です。既に三十名になっているところも多いわけです。また、修学困難な、あるいは問題を抱えたクラスには補助
教員もつけておりますし、スーパーティーチャーというのを設けているところもございます。
この間は、スーパーティーチャーが暴力行為をして問題になったということもございますので、スーパーティーチャーの資質というのも問われるかとは思いますけれ
ども、例えば、ADHDのお子様が一人いらっしゃる、そのお子様をしっかりと受けとめ、クラスメートと適応するためにきっちりと
指導していく、そういうときには補助
教員も必要だと思うんです。静かな学級だったら、何も三十五人じゃなくたって、四十人だっていいんだと私は思います。
つまり、
教育というのは、それぞれの環境、地域、事情によって全く異なっているのではないかと思います。
いじめが全然ないところもあれば、いじめ問題で荒れている
学校は三十五人にしてもだめだ、二十人ぐらいということだってあると思うんですね。
学校によって、児童生徒の
状況によって、より少ない学級編制が必要なところがあれば、それは柔軟性を持っていいのではないかと私は思っております。ですから、少人数学級の実施に当たっては、一律に三十五人の上限を押しつけるのではなくて、
学校現場の自由な裁量が大事だというふうに思っております。それこそが、政治主導で私はやっていただきたいことなんです。
今、設置というのは都道府県ですね。都道府県よりは、市町村の方がよりきめ細やかな配置もできるのではないか、人数などを変えることができる。だから、私は、市町村の裁量にすべきと考えておりますが、
大臣、これに対してはどのようにお考えでしょうか。