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佐藤ゆかり君 それでは、この介入の公表方針について、やはり
是非改めていただきたいと思いますが、一つ私の方で提言をさせていただきたいと思います。(
資料提示)
これは、二〇〇三年から四年にかけましたこの介入が失敗したという事実の一つに、原因としてこの
財務省の公表方針があったと私は様々な関係者からヒアリングをしているわけでありますけれ
ども。
そこで、この単独介入というのは
財務省は非常にトラウマで、二〇〇三年、四年の失敗からなかなかトラウマで積極的でないというふうに伺っているわけでありますが、
是非政治主導で
大臣自ら新しいやり方でやはり介入の
効果を増すと、そういうことを、今の
局面でありますから、
国民生活を守るという意味で
是非一歩前に進めていっていただきたいと思いますが、単独でも覆面を徹底的にすると。覆面介入で
効果を高める新しい手法ということで、覆面のポイントですけれ
ども、三つ側面がありまして、
情報開示、それから
資金調達もできるだけ見せないと、そして介入規模も小規模にする。
情報開示は、この月一の報告はもう取りやめていただいて、
外為特会の決算年一回だけにすると、そういうことで
情報開示の透明性というのは、少し介入の
効果を出すという観点から改めていただきたいと思いますし、また
資金調達も介入毎に為券を発行して
資金調達をしていれば、これは
市場関係者には介入
資金を調達しているとすぐに分かるわけでありますから、これも工夫をしていただいて、年度の初めに当初の予算の
辺りで一括プール金として
資金調達をしていただくとか、このようなやはり工夫をして徹底した覆面介入にもう一度スタンスを戻していただく。そういうことを
是非御検討していただきたいというふうに思うわけであります。
さて、時間が限られておりますので次の
質問に移らさせていただきたいと思いますが、当然ながら、この
為替の
日本円高というのは産業界の方々にはもう大変な悲鳴が上がっているということは周知のとおりだと思います。しかしながら、民主党
政権が昨年発足して以降、大変ゆゆしき事態として、
日本の国際競争力の更なる低下というのも非常に顕著になってきているという問題があります。
例えば、毎年公表されていますが、スイスの著名な研究機関でありますIMDの
世界競争力
調査というのがありますけれ
ども、今年五月に今年の二〇一〇年の分が発表されましたが、ここで、何と
日本、
我が国日本の国際競争力は
世界第二十七位まで下がってしまったということでございます。昨年は
世界第十七位、まあ十七位も悪いんですけれ
ども、
政権交代をして一気に十位もずどんと落とされてしまった。
これは、
調査期間を調べますと、今年の
調査は今年の一月に行われているということでありますので、当然
政権交代後で、昨年の十二月の事業仕分の直後の
調査であったわけであります。当然、事業仕分では、スーパーコンピューター
世界第二位でなぜ悪いんですかと、ああいう御発言もあったわけでありますから、当然ながら
日本は技術立国に
関心がないものと、そういうレッテルを
海外から張られてしまったと言っても仕方がないと思うわけでありますが、そのような
政府としての方針が
世界に打ち出された結果、
世界の方々が見て
日本の国際競争力というのは二十七位だ、こういうレッテルを張られますと、実は二十七位の国なんかにだれが、
世界のどこから投資をしたいと思うようになるでしょうか。
この同じ二〇一〇年の国際競争力
調査の一位は、皆さん、何とシンガポールなんです、今年は。そして、二位は香港です。もう
アジアの
経済の台頭がすさまじいわけでありますね。そこで、
アジア通貨についてお伺いしたいと思います。
日本の産業界の輸出の企業の方々は、やはり
日本経済の
アジアとの接点が年々深まっている中で、大変
アジア通貨に対しての今回
円高局面での懸念を示されているわけでありますが、民主党さんの方々はどうも、
ドル・円の御発言は聞かれるんですが、
アジア通貨について余り聞かれないということでありますので、
財務大臣は
通貨の番人でもおられるわけですから、
是非ここで
アジア通貨について、
ドルペッグをしている
アジア通貨というのがどれだけあるか、
通貨の名前を、名称を少し挙げていただきたいと思います。
要は、
ドルペッグをしていると、今回の
ドル安
円高で引きずられて、全面的にペッグをしている、あるいは管理フロートで
ドルと連動しているような
アジア通貨に対しては
日本円は全面的に高くなり、そして
経済競争の中で全面的に負けるという構造になりつつあるわけですね。ですから、
ドルペッグという狭義の定義ではなくて広い意味で、
通貨バスケット、管理フロートも含めて、どれだけの
アジア通貨が
ドルと連動しているか、お答えいただきたいと思います。