○川田龍平君 是非、このサーベイランス
事業を通して情報提供をして病院環境の改善を促すというのは重要な作業であると
考えます。こういった
事業にはきっちりと
予算を付けてしっかりやっていただきたいというふうに
思います。
疫学
調査を通して根本原因を突き止めるなど、次の
予防策を検討していくことは重要な政策だと
考えます。その意味では、なるべく多くの事象に医学的な介入をしていくことは重要だと
考えます。人的、物的な制限があることは十分承知していますが、まさに医科点数表で
エビデンスに基づくと標榜しているように、まさにその
エビデンスを提供するためにも、疫学
調査に取り組みやすい環境を整える必要があると
考えています。その意味でも、限定された臨床現場だけではなく、広く日本の
医療現場全体から情報を吸い上げられるようなシステムが構築されることを願っています。
臨床現場に万が一にも帝京大学の
事例のような、隠ぺい体質とやゆされても仕方がないような慣習が残っているとすれば、疫学
調査や科学的な検証に値するような
事例であっても表面化することなく黙殺されてしまいます。まじめに院内感染防止に取り組んでいる多くの臨床医の
方々にとって貴重な
事例となるかもしれない
事例なのに、一部の不心得な隠ぺい体質によってかき消されてしまうようなことになれば、
医療界のためにもなりません。こうしたことが起きないような
医療システムづくりを是非検討していただきたいというふうに
思います。
さて、抗生剤の使用状況について確認したいのですが、欧州各国と比較して日本の抗生剤の使用頻度が高く、適正な使用を望む声が多いということも聞きます。使用頻度については、日本の平均余命が最も長く、一般論として、死因の多くが肺炎であることを
考えれば、抗生剤へのアクセスが良いので長寿を誇っているなどと関連付けている論文も見えますので、軽々に抗生剤の使用量が多いので減らせという
議論に持ち込むべきだと思っていません。ただ、一般論として、抗生剤の処方の方法論が適正であるかどうかということの
議論の余地はあると
考えています。
また、抗生剤を処方されたのに、服用コンプライアンスが低いために、病状が改善したという自己判断で服薬を中止し、実は病気が完治していないために再発して、また同じ抗生剤が処方されて
多剤耐性菌を発生させるリスクを生んでいるという話も聞きます。
こうした状況を
考えますと、
多剤耐性菌を生まないためにも抗生剤の
適正使用の在り方を検討しなければならないと
考えますが、抗生剤の
適正使用の在り方について、抗生剤の処方、服薬コンプライアンスなどの観点から、医師である
足立政
務官に自身の経験も踏まえて
政府の見解をお話しいただきたいと
思いますが、よろしくお願いします。