○富田
委員 公明党の富田茂之でございます。
閉会中審査ということで、
質問の機会をいただきまして、感謝申し上げます。
私から、まず、新卒者雇用に関する緊急対策について
大臣にお伺いをしたいと思います。
先日、
内閣府の新卒者雇用・特命チームの方から、今どういう取り組みをしているか
説明を受けました。
高井政務官もチームに入られて活躍されているというふうに伺いましたけれども、春にこの
委員会で、日本学術
会議の
中間報告ということで
大臣にちょっと御提示させていただいて、どう思われますかということを
質問しましたけれども、ほぼその
中間報告どおりに、八月の十七日ですか、
大臣に、「大学
教育の分野別質保証の在り方について」ということで
答申がされたというふうに報道されていました。
やはり同じような形で、新卒者、就職が大変だということで、また、大学
教育と就職との連携ということについて、あのときに提示させていただいた問題点もしっかり
指摘されていましたし、それに対してこうあるべきだということも同じように
指摘がなされていました。
内閣府の方から、今どういうふうに取り組んでいるんだということをお聞きしましたら、まず、今の就職状況の御
説明をいただきまして、今春の就職内定率は、新規大卒者で九一・八%、新規高校卒業者で九三・九%で、特に大学は前年から大きく減少して、ここ十年来で最も厳しいというふうに御
説明がありました。未就職卒業者は、大学卒業者で約六・六万人、前年同期二・九万人増、高校卒業者で約〇・九万人、前年同期〇・二万人増だということで、これは本当に大変な状況だなということをお伺
いしました。
また、就職せずに留年等をした大学生が対前年比で一万八千人増加している、トータルで十一万七千人いるんじゃないかというような
指摘もありまして、この子
たちも大変な状況だなと。
前回お話ししたときに、就職のために留年してもキャリアアップできない、ただ一年間一生懸命就職活動しているだけで、次の年に就職できるかどうか不確定のまま一年間過ごさざるを得ない、この学生
たちをどうするんだということは、本当に大変だというふうに思います。
内閣府のチームでは、やはりミスマッチがあるんじゃないか、大手企業は求人倍率が低いけれども、やはり千人未満の企業になっていくと二倍、三倍を超えてくる、そこと就職を希望する学生
たちをどうマッチングさせていくかというところにかなり
高井政務官も御苦労されて、いろんな提言をしていただいたんだと思います。
春に
お話しさせていただいたとき、リクルートワークスの大久保所長に私
たち公明党は
お話を聞いて、なかなかいい提言だったということで
大臣に
お話しさせていただいたんです。この大久保さんがメンバーに入っていらっしゃって、やはりそれなりにいろいろ考えていただいた成果だと思うんですが、学術
会議の提言を受けて具体的に何をやれるんだというようなことを見ますと、厚生労働省
関係でこういったことをやります、トライアル雇用とかキャリアカウンセラーを倍増するとかいろいろ出てきているんですが、
文科省関係で何ができるのかということを考えたときに、やはり新卒枠を卒業後三年間に拡大というところが一番大きな取り組みになるんだと思うんですね。
内閣府の資料をいただきましたら、最後五番目として、「既卒者の新卒枠での採用促進 新卒枠を卒業後三年間に拡大」するんだというふうに書いてあって、「新卒採用枠で既卒者を採用した企業は約五割にとどまっている現状を踏まえ、少なくとも卒業後三年間は、新卒一括採用の門戸が開かれるよう、緊急に施策を講じる。」というふうに
指摘されて、「「青少年雇用機会確保
指針」の改正」、また「卒業後三年以内の既卒者を採用する企業への奨励金の創設」。奨励金は厚生労働省の方でやるようですが、この
指針の改正も、雇用対策法に基づく
指針ですので所管は厚労省だと思うんですが、ここに
文科省としてもかなりかかわっていかないと、新規卒業者、また就職できなくて今就職浪人されている方
たち、
文科省としてのバックアップがなかなかできないと思うんですね。
内閣府の
指摘では、「新卒採用枠で既卒者を採用した企業は約五割」というふうに言っているんですが、学術
会議の
報告書にもありましたけれども、
平成十八年の
国民生活白書によりますと、若年既卒者を新卒と同じ枠で採用した企業というのは二二・四%、四分の一ないんですね。中途採用枠で採用したところが二九・一%あるので、両方足すと五割超えているということで、そういった
意味では就職できなくて三年間いる青年
たちというのは本当に大変な中で就職していかなきゃならない。
やはりここは、
文科省としても大学
教育を管轄しているわけですからきちんと
対応すべきだと思いますし、学術
会議の提言の中も、大学三年生というのは、本来
専門的なところをきちんと学ばなきゃならないのに、そのときに一生懸命就職活動をして
専門的な知識がないまま就職する、採用した企業の方ももう一回
専門的なことを教えなきゃならない、両方にとって無駄なことになっているんじゃないかという
指摘がありました。
そういったことを踏まえて、
文科省として、新卒枠を卒業後三年に拡大という点も踏まえて、どういった
対応を今後とられようとしているのか、
大臣の方で何かお考えがありましたらお聞かせ願いたいと思います。