○紙智子君
日本共産党の紙智子でございます。
今日はチリ地震による津波被害の
対策をめぐって、前回のこの
委員会でも質問されていたんですけれ
ども、私も、この被害
状況については、実は三月の六日と七日に岩手県の三陸とそれから宮城県の塩竈の方に行ってきました。船に乗って海上まで出て、そのときの被害
状況の
説明を聞いたんですけれ
ども。
陸前高田の方にも行って、そこでは、ホタテでいうと、二十一年産については水揚げをして出荷した後だったんですね。ところが、来年と再来年の分はまだあって、それがもうほとんど出てしまったと、流されてしまったということでしたし、それから塩竈の方は、私は再認識したんですけれ
ども、ここはカキやっていて、カキについて言うと種ガキなんですね。だから、北海道も含めて全国に種ガキを出しているところだったので、このカキについては、種ガキは無事だったと、被害に遭わなくてほっとしたという話を聞いて、ああ、そうだったのかと思ったんですけれ
ども、ただ、ここはノリとか昆布とかワカメの方が被害が出ていて非常に大変な
状況だということをお聞きしてきました。
それで、この間も
委員会で随分議論もされて、いろいろ
対策を打たれていて、それを是非進めていただきたいわけですけれ
ども、その上に立っても更にやっぱり国として
考える必要あるんじゃないのかなということですとか、これからの予防策としても幾つか
提案をしたいというふうに
思います。
最初に、復旧資材の問題なんですけれ
ども、
生産を再開しようと思うとどうしても資材は必要なわけですけれ
ども、棚を作ってそれを固定したりするブロックとかアンカーについては、これは海中の資材でもって強い
水産業づくり交付金の対象になるというのがこの間の議論だったと思うんです。
ところが、海上というか、海の上に浮いているものについては、これは個人ということで資材は
融資しかないと思うんですよね。それで、現場の漁師さんの話だと、その個人負担が、いろいろ強い
水産業づくり交付金の対象になる以外の、個人で用意しているものの負担がかなり重いんだということがあったわけです。
例えば、これは海面に浮きが浮いていて、これホタテなんですけれ
ども、これを実はロープでずっとつなげて、浮きを何メートル置きかにつないで、その下にロープで下ろして貝を付けて、それで養殖するというスタイルなんですけれ
ども、これもう固まっちゃって、水面に見えているのは一部なんだけれ
ども、海の下の方はごそっとあるわけですよね、絡まったやつが、という状態だったわけですよ。それで、この浮きとロープの部分というのは実は個人負担なんですね。
この資材は大体どのぐらいするものなのかと聞いたら、浮きは一個当たり二千三百円だと。百メートルに五十個ぐらい付けるんだけれ
ども、そうすると、浮きが二千三百円でロープが百メートルで二万八千円だから、合わせるとその
一つのセットで大体十五万円なんですね。それで、ここの、私が行ったところの広田漁協の米崎支所というところは二百三十三台あるんだそうです。ということは、掛けるで計算すると大体三千五百万円が個人が負担しなきゃいけないということで、そうすると一人当たりどれぐらい負担しなきゃならないんだと言ったら、大体五百万ぐらいかなということなんですよ。
そうすると、本当に、ただでさえ来年も再来年も収入がなくなるということの中でこれから資材を要求してやるとなると、とてもちょっと足りないという
状況があって、これも含めて何とかやってもらえないんだ
ろうかというのは現場から上がっていた声なんです。それも含めてやると、今度、
自分たちも漁協との
関係で、五年間だったら五年間、水揚げになって収入になった分から返していけるということで対応してもらいたいというのが出ていたんですけれ
ども、これ、いかがでしょうか。