○橋本聖子君 ありがとうございます。
この島嶼国というのは、太平洋の島サミットで特に
日本に来られた十四か国・
地域、キリバスですとかあるいはそういった小さな国々というのは
日本に大変ゆかりのある
地域でもありまして、
大臣おっしゃるように、
人間、またきずな、そういうふうな信頼
関係の下に築かれているなということを
実感をしております。中国や台湾の
援助のやり方ということと、またこれまでの
我が国の
援助の
方向性というのはやはり全く違っておりますし、異なっておりますし、またそうでなければ
日本の本当の良さが発揮できないんではないかなというふうにも感じます。この高い技術力というものを生かして太平洋
地域の島民の
生活に直結した
援助を行っていけば、相手国も誠意を
理解してくれるものというふうにも思いますし、また、決して金額の多寡ばかりでなくて、本当に必要とされる
援助を行うことによって相互
理解も深まっていくんではないのかなというふうにも思います。
大変私自身感心をしたところの
一つには、先ほどのきずなの話がありますけれ
ども、
日本の場合においては、
一つ道路を造っていただくにしても、多くの方
たちに技術というものをしっかりと伝授していただけるということがありました。だからこそ、
日本の名前の付いている道路が多かったりですとか、あるいは学校についても、
一つ一つこれは
援助をしていただいた国の感謝の気持ちが込められているなというふうに思うわけですけれ
ども、学校にも
日本の名前が付いていたりですとか、そういうふうに
援助に対して誠意を持って向かっていくことによって、その国の子供
たちが
日本という国をどのようにこれから
考え、そしてまたパートナーシップを築いていくべきかということがありますので、
人づくりというもの、ただ
協力するだけではなくてやはり
人づくりというものの観点からも、これからしっかりと
ODAとしてやっていかなければいけないんではないかなというふうに思っております。
水産資源の管理と保全についてお伺いを次にしたいというふうに思っております。
我が国が太平洋の島嶼国に
援助をするということは、もう相手から感謝をされればよいということだけではなくて、
我が国の
利益にもつながるように
努力をしなければなりません。そのために、抽象的な目標だけではなくて、具体的な戦略目標というものをしっかりと持つことが第一に必要だというふうに
考えておりますけれ
ども、この
地域というのは
経済的に、特に水産資源を安定的に確保する上で非常に重要な
地域でもありまして、島嶼国とそしてまた
地域の排他的
経済水域というのは約二千万平方キロメートルということで、
我が国の例えばカツオの約三割がこの海域で漁獲されているということで、大変な重要な
地域であるということがこの数字からも分かるんですけれ
ども。
先日、ドーハで
開催をされましたワシントン条約の締約国
会議におきまして、大西洋、地中海のクロマグロの国際取引全面禁止案が
一つの焦点となっておりました。結果的に禁止案というのは否決をされて、
我が国の漁業
関係者あるいは飲食
関係、あるいは消費者である
国民、これはだれもが胸をなで下ろしたところだったわけですけれ
ども、今回はクロマグロの国際取引全面禁止という極端な
状況に追い込まれずに事なきを得ましたが、
我が国にとっては大事なことはこれからだというふうに思っております。全面禁止に賛成した国の問題意識というものをしっかりと把握していくと同時に、
我が国が資源管理に
努力と貢献をする姿勢を
国内外に示す必要があるというふうに思います。
国際社会におきまして、
我が国が水産資源の保全と管理について責任ある態度を示していくことで、こういった極端な方向に進むことが少しでも防げることができるんではないかなというふうにも思っております。
全面禁止案の否決というものを受けまして、この背景の中には、例えばワシントン条約締約国
会議においてマグロの国際取引というのは、全面禁止案が否決されるかどうかというのは当初五分五分だったわけですよね。その中で、特にこの否決において主役は中国だったという話があります。これは当然だということもこの背景にあるんですけれ
ども、これに対して
アフリカなどの
途上国が同調したわけですけれ
ども、これは特に、否決されたサメの保護強化案というのがフカヒレ採取の盛んな中国を刺激して
アフリカなど
途上国が同調したというふうにも報道されておりましたけれ
ども。
経済的な打撃を大きく被るのではないかというような危機感というものを強く感じたと思いますが、
支援や投資というのも通じて
アフリカが、やはり何といっても
途上国への影響力というんですか、中国が
アフリカへの
ODAというのは目覚ましいものがあるというふうに思うんですけれ
ども、そういったことの
援助を
アフリカに強めている中国の存在があったからこそというような結果が出たというふうにも言われているわけですけれ
ども、こういったことに対して赤松
大臣が
日本の姿勢が
理解をされたというふうに述べられました。これはこういった背景も、様々な問題があってそのような
発言をされているというふうに思うんですけれ
ども、一部では、
日本の姿勢が
理解をされたんだということに対して、それはちょっとあらゆることから
考えると
日本は楽観的に
考え過ぎているんではないかなというような
指摘もあったというふうにありましたけれ
ども、このことについて
外務大臣は、
日本の姿勢が
理解をされたという赤松
大臣の
発言の中で、どのような姿勢が
理解をされたという、この姿勢というものをどう受け止めているかということをお聞きしたいのと、もう
一つは、これからについてどのようなお
考えがあるかということをお聞かせいただきたいと思います。