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石井みどり君 かなり、熊本県だけでなく、例えば広島県は備後表という非常にブランドがあるんですね。わざわざ熊本からも広島県福山市において加工するという、製織するという、そういうこともしているわけです。そういうところはきちんと、産地は熊本であると、そして製織を広島県福山で、そして備後畳表という、備後畳だという、そういう表示をしたりしている。そういうことができているわけですね。
だから、各地でそれぞれ、今もう日本のイ業、イグサに関しては相当、
規模がだんだん縮小してきている。しかし、それぞれの団体が、各地の団体頑張っていらっしゃるんですね。だから前向きに、ただ
検討するというんではなく、本当にこういう日本の大事な産業であり、そして文化でありますので、守る方向で
是非取り組んでいただきたいと
思います。
そして、どの農産物でもそうですけれども、やはり安い中国産に対抗するために高品質のものを開発していっているわけですね。この畳表に関しても、イグサに関しても、本当にもう、一度行ってみていただいたら分かるんですけれども、さすがイグサ農家だから、見たこともないような本当にすばらしい畳が敷いてありました。きめが物すごく細かくて、普通、畳を触るとざらっとするんですけど、つるつるなんですね。非常にきめが細かく織られていて、本当に高級品なんです。私も見たことがなく、感激したぐらいなんですね。そういうものを作って今輸出にも力を入れているというふうにおっしゃっていました。
大臣御存じだと思うんですけれども、アメリカ辺りの、ニューヨークなんかのハイソサエティーの
方々は、非常にオリエンタル文化というか日本趣味をインテリアに取り入れたり随分されているんですね。そういうところにこそああいう高級な畳が売れて輸出できたらいいなと思ったぐらいなんですが。
ただ、高品質のイグサということで、「ひのみどり」という品種を、これは熊本県が種苗法に基づいて登録をされているんですね。開発をして登録されています。この「ひのみどり」というのは本当に光沢があって、高級ブランドの畳表なんですが、これは種苗法の規定によって育成者の許諾のない栽培や売買が禁止をされています。しかし、ここがまたコシヒカリでも同じことなんですね。同じことですが、
平成十五年にこの「ひのみどり」そっくりの中国産の輸入の畳表が見付かったんです。もう既に苗が中国に持ち出されて栽培されているんですね。
平成十七年には中国で違法に栽培された「ひのみどり」を密輸入しようとした業者が長崎の税関において告発されて、翌年、有罪判決が言い渡されています。
この中国における「ひのみどり」の違法な栽培というのは大変重大な問題であるというふうに思っています。
平成十七年に長崎税関において告発されたように、違法に栽培された「ひのみどり」が日本に輸入されないように税関の検査自体は
強化されています。税関の検査の
強化は、これ自体は非常に重要ではあるんですが、しかしその大本の違法栽培を防止しなければこの問題は解決はしないと思っています。
これに関して、やはり中国政府との連携の
強化ということが非常に重要になってくると
思います。もう輸入業者からさかのぼって、川下から川上に向かってやはり摘発をしていくという、生産者を特定して中国での栽培を防止をしていくべきだというふうに
思います。
先般の中国製の冷凍ギョーザ中毒事件、この容疑者の拘束を受けて、日中の両政府は、食の安全をめぐる新たな協力の枠組みである日中食品安全イニシアティブ、これについて交渉中であるというふうに伺っていますが、このイニシアティブは、問題が生じたときには、製造元のほか流通経路などの
情報を速やかに相手国に提供することを義務付けるということだと
思いますが、食の安全以外の分野においても、骨子としては、添加物や器具、容器包装、そして乳幼児のおもちゃなどが対象になっています。乳幼児のおもちゃはアメリカでも随分問題になりましたですね。こういうものもイニシアティブの骨子の中に入っているわけですので、私は、やはり同様にこの中にイグサも取り込んでいくべきではないか、そして交渉を行うべきではないかというふうに思っています。
消費者庁の関連三
法案の本
委員会における
附帯決議にもあるように、
消費者安全を確保するための国際連携の
強化は非常に重要であるというふうに認識しています。
附帯決議の趣旨も踏まえ、今後の中国政府との連携
強化に関して、
大臣そして外務省、農水省のお考えをお聞かせください。