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大門実紀史君 それで結構です。事実が明らかになったときには、きちっとした処分をお願いしたいと思います。
私は、
質問しているのは、別に第一生命をどうこうしてやろうと思っているわけではありません。第一生命というのは、元々、一番契約者に親切な会社だったんですね、昔は。途中で
方向として請求主義でやると決めてからおかしくなって、それを更に隠そうとするからどんどんどんどんうその上塗りが続いていると。是非、上場した機会に、きちっとうみを出して、責任を取る人は取って、再スタートを図ってもらいたいと。このままうやむやにして、黒々としたまま行くべきではないという点で、特に上場した会社ですので、そういう
意味で、自浄能力を発揮してもらいたいという
意味で
質問しているわけでございます。
そういう
意味で、許せないのはこの第一生命の社長、渡邉光一郎さん、もうテレビにしょっちゅう出てきて時の人ですけれ
ども、このままいくと七月に生命保険協会の会長になるということになります。こんな会社の社長が、この不払隠しの、しかも陣頭指揮を執ってきた人物が生保業界を代表するなんということは、もう
国民、契約者、株主をばかにした話だと思います。これはもう、
金融庁の指導で問題の白黒が七月だとまだはっきりしない
可能性がありますけれ
ども、少なくともこの渡邉社長が生保協会の会長就任するのはストップさせるべきだということを申し上げておきたいと思います。これも多分、亀井
大臣は、そういう結果が出たら厳正なる対処をしてもらうと思うので、今の時点ではそれだけ申し上げておきます。
それで、本題に入りますけれ
ども、この生命保険協会なんですけれ
ども、そもそも、これは
金融庁所管の公益を
目的とした社団法人でございます。本来は生命保険業の健全な
発展、信頼性の維持、そのための必要な行動を行うということになっていますけれ
ども、ところが、とんでもない政治工作、
国会議員工作をやってまいりました。
生保業界から自民党
国民政治協会へは毎年合わせて約五千六百万円の献金がなされてまいりました。これはもう衆議院で我が党の佐々木憲昭
議員が取り上げたことがございます。その献金も、各大手生保で割り振りを決めて、あんたのところは幾らというふうに割り振りを決めてやっておりますし、パーティー券も相当購入しているだろうという、そういう
可能性がございます。
何を
目的にお金をばらまいたのかというのは、実は生命保険協会の内部資料を入手をいたしました。その時々いろんなことをやっていますので、その
状況に合わせて
目的はいろいろでございますけれ
ども、その都度、生保各社で役割分担まで決めてやっております。今日はそのうちの
一つを明らかにしたいと思いますけれ
ども、これが
国会運営にかかわる重大問題でございます。
先ほどの申し上げました不払の問題が社会問題になってきたのは二〇〇五年から二〇〇六年辺りでございまして、先ほど申し上げましたとおり、二〇〇七年二月に
金融庁から生保各社に報告を出しなさいという命令が出ました。そういう中での二〇〇七年五月十八日に、衆議院
財務金融委員会でこの生保問題、不払問題の
参考人質疑が行われることになりました。
この内部資料によりますと、協会の資料によりますと、生保業界あるいは生保協会そのものが、この
参考人質疑の時間を短くしてもらいたい、厳しく追及されたくないと、そういう
目的で、当時の自民党の
金融関係の有力者そして衆議院
財務金融委員会の理事メンバーに要請を行ったという資料がございます。これも各生保、特に大手四社ですね、第一生命、
日本生命、住友、明治安田が中心に分担をしております。
その内部資料によりますと、要請先
議員と担当会社ですが、その資料に出ているのは、尾身幸次さん、当時の
財務大臣でございます。この担当は第一生命が要請をすると。石原伸晃さん、当時は自民党幹事長代理、党
金融調査会顧問でございます。担当は、これは生命保険協会が担当と。次が金子一義さん、当時の自民党の
金融調査会会長でございます。担当は住友生命が担当すると。そして、
山本明彦さん、衆議院
議員ですね、当時
財務金融委員会の自民党の筆頭理事でございます。担当は、これは生命保険協会が担当と。
どういう要請を行ったかはちょっとまだ私の方で分かりません。名前が内部資料で、生命保険協会の資料で出ているわけですから、各
議員が自ら明らかにされればいいと思いますけれ
ども、要するに自民党
金融関係の重鎮ばかりでございます。ただ、実際に
財務金融委員会で
参考人質疑の時間とか何かを決めるのは理事懇で決めるわけでございまして、今申し上げた中の与党筆頭の
山本明彦氏の役割は決定的であったというふうに推測をされます。
そして、実際に五月十八日の衆議院
財務金融委員会の
参考人質疑は、大変不思議なことに、わざわざ午前中に明治安田生命のコールセンターの視察を入れて、
質疑そのものは午後の短い時間でやる、しかも損保と合わせてやるということで、生命保険、生保が一時間、損保が一時間だけの短い
質疑となりました。もしも生保業界の要請にこたえて
国会の運営が、
委員会の運営がゆがめられたとしたら、これは大問題だというふうに思います。
まず、
金融庁のかかわりで亀井
大臣にお願いをしたいのは、大手生保各社だけではなくて、生保協会そのものがこういう政治工作で動いていると。これは生保協会の定款には一切ない、こんな政治行動をするということは一切書いておりません。裏の行動でございます。この生保協会というのは、
金融庁から指導、
改善命令を受ける公益の社団法人でございます。隠れてこういう政治工作をやっちゃいけないところですね、生保協会というのは。是非検査、
調査をしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。