○林
芳正君
総理は去年の段階で、
マニフェストを実行するために更なる
国債を出すのがいいのか、
マニフェストをやめるのか、
国民に聞いてみたいと、そこまでおっしゃっておられるので、今の御答弁もそういうことかなと。
しかし、
マニフェストを最初に見たとき、この十六・八という数字がぴったり合っているということをみんな御覧になって、
国債を増発せずにこういう財源をひねり出してやるんだなというのがこの
マニフェストを見たときの素直な
国民の受け止めだったと思うんです。そのことは
総理もちゃんと御理解いただいていると思うので、やっぱりそのお気持ちにこたえていくためには、税収減がどうであれ、予算の規模がどうであれ、新しい
施策は財源をどこかから持ってきてやるんだということを是非肝に銘じていただきたいし、実はそのことが先ほど
財政運営責任法に書いてあるペイ・アズ・ユー・ゴー原則というやつでございます。
ペイ・アズ・ユー・ゴーでは足らないと、借金がこれだけあって、ですから少しその財源は多めにひねり出さないと新しい
施策はやってはいけないという少し厳しめの条文にしてあるのでございまして、法制化するということであればその原則もこの新しい
施策に全部当てはめていただければ新規の
国債発行にはならないと、こういうことになるわけでございます。
今かなりおっしゃっていただいたように、三十三兆円に税収減の九兆を足すと四十二なんです。四十四が最初に独り歩きしたのでございますが、実はこの四十四と四十二の間が、この
マニフェストでは書かれておられなかった社会保障費の自然増とか、そういうものが二兆入っているので、結局三兆と三兆でペイ・アズ・ユー・ゴー原則を守っていただいていると、私もそこは評価をしているんでございますが、結局、その二兆がここに書いたときに想定していなかった分があったんで、結果として四十四がマジックナンバーで合っちゃったということなんではないかなと、こう思うんですね。ですから、今年はそれで何とかもうここまで来たわけでございますので、このことをあれこれ言ったってしようがないところもあるわけなんで、まさに今からお作りになるこの中期
財政フレームのときに、是非ペイ・アズ・ユー・ゴー原則を遵守していただいてやっていただきたい。
そうしますと、
マニフェストをかなり圧縮をすると、左側を。このことは当然必要になると思いますし、我々も、逆に言えば、この
民主党さんが今おやりになろうとしているこの左側の
政策を仕分けをしたらどうなのかなと、こういうふうに思っておりますので、それは我が党でやればいいかなと、こういうふうに思っておりますが、しかし、なるべくこのお約束したことを一円でも多くやるためには、右側の財源を見付け出すという作業をきちっとやっていただかなければいけないわけでございますが、そのときに、この右側にあります、よく昨年選挙前後で
議論になりました、この表ですと、六・一兆と右側に書いてある大きな、庁費、委託費、全部四角を
一緒にしたところの説明のところに天下りの在籍する独立行政法人、特殊法人、公益法人などへの支出、一年に約十二兆円と、ここを精査してやっていくんだということが明記をされておりますが、この間、
菅大臣にお聞きをいたしましたら、
質問主意書、衆議院の谷
議員が出されたものを私が御披露申し上げまして、数が膨大なので調査ができないという
政府の答弁書が閣議決定をされておりますが、それはあのときの衆議院の予備的調査の範囲と
質問主意書の範囲が違っているんで、その精査に時間が掛かるんだと、ですから衆議院のあの予備的調査の範囲ということで聞いていただければもう少し何とかなると思うと、こういうような御答弁でございました。
しかし、私は、この
マニフェストに書いてあるんですから、もう政権を取ったその日から
質問主意書で言われる前に自ら調査をして、この十二兆のうちこれぐらいは無駄があったというのを自ら
政府がおやりになるというのが筋ではないかと思いますけれども、
総理、いかがでございましょうか。