○西島英利君
社会保障のその給付に関しましても、毎年毎年
予算の中で大変な苦労をしながら、そして
削減をしながら、過去もやってきたことはこれは間違いないんですね。ですから、今何で、マスコミも含めて、この
社会保障の給付に関して、もう
消費税の
議論を何ですぐ始めないのかというのが今の論調ですよ。ですから、確かに無駄をなくすということはこれは大事なことです。ですけれ
ども、それでは賄えないぐらいの伸びを示しているわけでございますから、やはり先日の後期
高齢者医療制度のときも私、申し上げましたが、同時並行的にやっぱり
議論をして
国民に
理解を求める
活動をしていかない限り、あるとき突然、もうこういう形になりましたから、もう
消費税しかありませんですからとぽんと出されても、
国民は戸惑うだけなんですね。
ですから、そういう
意味で、来年実行すると言われているわけです、二十三年度も。その、何回も申し上げますが、五兆三千億円の
財源をどうするのかと、これはしつこく言うのは当たり前なんじゃないですか。これ、
国民にとってみたら一度家計に組み入れてしまうと大変なんですよ、これは。
時々、これは誤解をしないで聞いていただきたいんですけれ
ども、私も医者でございますから、時々です、まあ、めったにはないんですが、時々あるのが、患者さんが非常にもう大変な状況になられたときに時々聞く言葉なんですけれ
ども、要は、年金がローンの返済に実は当てにしているんで何とかもう少しと、こう言われることは結構あるんですよ。それと同じことですよ。
二万六千円、ちゃんと二十三年度からやりますよと言ったらば、家計に組み込むのは当たり前じゃないですか、少なくとも中学卒業するまでは。だから、そのときにやっぱり、その家計に組み込んだ人を安心させるためには、実はこういう
財源をちゃんとやりますよということを言わないと、無駄無駄無駄無駄だだけではやっぱり
国民の安心にはつながらないというふうに私は
思います。
資料の四を見ていただきたいんですが、これは、長
妻大臣は衆議院でございますから、
参議院の決算
委員会のことについてどういうふうにお
考えになっているか分かりませんけれ
ども、
参議院は決算重視の
参議院と言われておりまして、決算
審議をずっとやって、そしてそこで最終的には警告決議というものを作って、そしてこの
予算について、
予算といいますか、使われたここの部分についてはこれは無駄だから、次の
予算編成ではこれは外しなさいということをずっとやってきたんですね、警告決議。
これは、
平成十三年から十七年で何で止まっているのかといいますと、
平成十九年の
参議院選挙で実は与野党が逆転を
参議院しました。そういう視点から、この決算そのものが否決をされましたので、この警告決議というものが出せなくなってしまったんです。ですから、その警告決議を反映した内容は実はこの中に出ていないんですが、少なくともこの
平成十三年から十七年度の決算を見ていただきますと、特別会計の見直しだけで、十五年、十六年で三十兆円近く実は見直しておるんですよ。
ですから、まさしく
参議院の決算
委員会というのは、議会で要は
事業仕分をやっているようなものなんですね。そういう形の中で無駄をかなりなくしてきたという、実はそういう歴史的な経緯がございます。私も五年間決算
委員をしておりましたので、私自身も様々な形でこの見直しを要求をしてきたところでございます。
そういう
意味からいきますと、
大臣がおっしゃるような無駄をなくして、
先ほどから何回も言っています、とてもとても無駄だけでは賄えないような
財源を確保できるというのはなかなか難しいだろうというのが私自身の
考え方でもございます。
そこで、資料の五を見ていただきたいんですが、これは
消費税の使途でございます。これは財務省からいただきました二十二年度の
予算の内容でございますが、この
消費税の収入が充てられる経費、地方へお金を要するに送る、送金するのと、それから基礎年金、老人
医療、
介護、これを
予算総則にもう規定をしているんですね。これは
平成十一年度の
予算からこういう形になっています。
そこでいきますと、
消費税が大体十二兆一千億ぐらいですか、その中で地方へ送っている分が五兆三千億円、もちろん地方
消費税も入れてでございますが。そうすると、国で残っているのが六兆八千億円なんですね。そして、じゃ、基礎年金と老人
医療と
介護に幾ら税金を投入しているかといいますと、十六兆六千億円、実は税金を投入しているんです。ところが、国が使えるのは六兆八千億円しかありませんので、九兆八千億円足りないんですよね。
ですから、この九兆八千億円をどういう形で賄うのか、これは大変な
議論なわけです。ですから、
消費税の
議論をやっぱり進めていかないといけないですよねというような論調がマスコミにも出てきたというのは、実はこの辺りにあるのかなというふうに
思います。
もう一度申し上げますが、ですから今もう
消費税の
議論をしていかない限り、とてもじゃないけれ
ども、二十三年度からの五兆三千億の
財源確保というのは非常に厳しいのではないかというふうに思わざるを得ないんですね。ところが、将来的には
消費税でこういう形で賄いますというメッセージを出せば私は
国民は安心するんだろうというふうに思うんですが、もう一度御
見解をよろしくお願いします。