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柳澤光美君 ありがとうございます。
大臣からきちんとお答えいただいて、みんなも安心しているだろうなというふうに思っております。
そうはいっても、コンクリートの中の箱物の
無駄遣いというのは、私も全国を回って山ほど見ています。これは、国だけではなくて
地方も
一緒で、私は市庁舎も立派過ぎるというふうに
思いますし、それから、使われればいいんですが、文化センターだとかスポーツセンターだとかたくさんある。この箱物は、造るときに
自分のお金ではないんで非常にぜいたくに造って
税金を
無駄遣いする。
ただ、問題は、できた後、水道、光熱、修理でもずっと維持費が掛かる。これはダムも空港もそうだったというふうに思うんですが、もっと困るのは、そこに必ず館長とか所長とか
理事長とかというポストができて、天下りをしてきて、その人件費もずっと
税金が使われていく。私は
国民の
皆さんに訴えたいんですが、国だけではなくて
地方においても、
地方の
財政、
無駄遣い、もっともっと監視をしていただきたいということを訴えさせていただこうと思っております。
実は、
会計検査院の見直しとか、在外公館で岡田
大臣にも、在外公館、一回全部
事業仕分してくれというお願いをしたいと思ったんです。済みません、時間がないんで、またの機会にまた
決算委員会等で
お話をさせていただければと
思います。
実は、次に、私がずっと当選以来真剣に取り組んできました自殺問題について
質問をさせていただきたいと
思います、少し
決算にも絡めてですね。
私は、多くの働く仲間が過労死や過労自殺、あるいは精神障害による自殺者が出る、そんなのを身近にも見てきました。ですから、自殺問題には強い
関心を持っていました。そこで、少しお時間をいただいて、自殺の実態と取組の経過を
お話しさせていただきたいと
思います。
交通事故による死亡者は警察庁の
努力もあって五千人を切りました。ところが、自殺者は増え続けています。ちょっとパネルを、二枚目出してもらえますか。
向かって左側が昭和五十三年から二十一年までの自殺の推移であります。
皆様も御承知のように、自殺者が急増し三万人を超えたのは一九九八年です。そして、そこから三万人をずっと超え続けている。
実は、その九七年から九八年の動きを右側の
グラフにしました。で、どこで伸びたか。一年間で見ると、九八年の三月に急激に増えたんですね。これは、九七年の十一月に三洋証券、北海道拓殖銀行が破綻して、さらに山一証券が自主廃業に追い込まれる。その年度の
決算期、つまり九八年の三月に完全失業率が四%を超え、倒産
件数が一九九〇年以降最多を記録する。私
たちはこれを九八・三ショックというふうに呼んでいますが、実は自殺者は、完全失業率と全く同じトレンドを描きます。倒産や失業、
経済や雇用情勢というのは、自殺に大きな影響を及ぼしています。
お手元に、自殺の経緯をちょっと簡単にまとめた、取組経緯をまとめた資料をお出ししましたので、ちょっと簡単に説明させていただきたいと
思います。
私は、二〇〇四年に初当選すると同時に、がんを公表されて亡くなられた
山本孝史さんが主宰をする自殺対策の勉強会にすぐ飛び込みました。そして、希望する厚生労働
委員会に入って、そのときの
大臣が尊敬をする尾辻
大臣で、民主党の筆頭
理事が
山本孝史先生でした。
二〇〇五年に法案
審議の合間を縫って参考人
質疑を行い、そして、自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議まで行いました。その結果、秋には
内閣府に自殺対策関係
省庁連絡会議が設置されました。良識の府
参議院で良かったと心の底から感動したのを昨日のことのように覚えているんですが、しかし、全く前進はありませんでした。
そこで、法制化を目指そうと、
山本先生が中心になって二〇〇六年一月に、前年の厚生労働メンバーを中心に尾辻会長、
山本事務
局長で、超党派の自殺防止対策を考える議員有志の会を結成しました。私もそのメンバーに加わりました。その六月に、議員立法で自殺対策基本法を成立させることができました。実は、そのとき厚生労働
委員会は
審議日程が詰まっておりました。たまたま私が
内閣委員会の
理事でしたので、
委員長提案で
参議院の
内閣委員会を通して、衆議院に回して可決をするという離れ業のような法案になりました。
おかげさまで、翌年、二〇〇七年の四月に
内閣府に自殺対策推進室が設置、六月に自殺対策大綱が閣議決定、十二月に自殺対策白書が発刊。しかし、自殺者は全く減らずに、十年間三万人を超える
状況になりました。
そこで、十二月の二十日の
内閣委員会で自殺の
質問に立ちました。本当にくしくもその翌日、二十一日に、
いのちを削って自殺対策基本法とがん対策基本法を通された
山本孝史さんが亡くなりました。大変なショックを受けました。
ただ、このままでは
山本さんに申し訳ないと。翌二〇〇八年の五月に尾辻さんにも相談をして、尾辻会長、私が事務
局長となって超党派の自殺対策を考える議員有志の会を結成をして今に至っております。
そこで、
鳩山総理にお伺いしたいと
思います。
鳩山総理は六月の党首討論で自殺問題を取り上げてくれました。当時の河村官房
長官がお涙ちょうだいだとコメントをされて、自殺対策に取り組む関係者から大変な怒りが上がりました。代表の
皆さんとともに官邸に河村官房
長官を訪ねました。抗議をさせていただきました。河村官房
長官は、本当に真摯に対応していただいて、そんな意味で言ったんではないと丁重なおわびもいただきました。
でも、私はもう
政権交代しかないとそのとき強く
思いました。そして、
国民の
皆さんのお力で悲願の
政権交代が実現。
鳩山総理は所信表明の中でも自殺問題に時間を割いてくださり、全国から大きな反響が寄せられ、期待が本当に高まりました。施政方針演説でも、
いのちを守る
社会の基盤として、自殺対策を強化すると力強く訴えていただきました。
残念ながら、年間の自殺者は、速報値で昨年三万二千七百五十三人、十二年間連続で三万人を超えてしまいました。しかし、パネルの右側の
グラフを見ていただきたいと
思います。一昨年と昨年の月別の自殺者の比較です。九月から二〇〇八年を下回ってきました。私は、これは絶対偶然ではないと。国のトップリーダーが強くコンクリートから人へ、友愛政治を訴えられ、
鳩山総理の
思いが全国に広がる、それがここにつながってきているだろうと私は確信をしています。
鳩山総理は施政方針演説で、「
いのちを守りたい。」から始まり、
いのちを二十四回も使って
いのちの大切さを訴えられました。マスコミ報道では理念的とか詩的だなどと報道され、野党の
皆さんも批判されますが、私は
鳩山総理の考えと全く一致です。私も国の最大の使命は
国民の
いのちを守ることだと考えます。そして、その最大の悲劇が自殺だと。
何で
いのちの問題に真正面から向かわないのか、私にはどうしても理解ができません。一日平均百人近い方が自殺に追い込まれている。何のために世界第二位の
経済大国になったんですか。
経済というのは、経国済民、経世済民、国を治めて民を救うという言葉からできたと聞いています。民が救われない
経済は間違っていると
思います。何が情緒的ですか。何が理念的ですか。私は
鳩山総理の演説に感動して涙が流れそうになりました。
鳩山総理が目指す友愛の実現は必ず自殺者が減ることにつながると確信をしております。
鳩山総理の
いのち、そして自殺に対する
思いをお聞かせいただきたいと
思います。