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福井分科員 ありがとうございます。
決して甘やかしてほしいというふうに申し上げているわけじゃないんです。その甘やかす、スポイルという意味でいいますと、ちょっと話はかわりますけれども、やはり
大臣おっしゃるように、治山治水、これは政治の原点、もう数千年間政治の原点だった、だからやはり政治家同士が
議論を闘わせるべきだ、これはおっしゃるとおりだと思います。
今まで
建設省はやり過ぎた、すべてのダムが必要かどうか、あるいは河川整備が必要かどうか、一級河川にするかどうか、
道路でいえば二四六まで含めて直轄で
管理すべきかどうか、このBバイCがどうか、これをすべて役所でやってきました。全部決めてから、それを採用するかどうか、採択するかどうか、そして当該年度の
予算も、全体事業費も全部決めてから、いわば根回しをするということでやってきたわけですね。
それで、今何が言いたいかというと、必要なBバイCの検討、そしてダムが必要かどうかの検討、そして治山治水の本質的な
部分、そして
日本の経営の
部分、これはいいでしょう。しかし、今、新潟の話をされましたので、皆川優太ちゃんという男の子が救出されました。
東京のハイパーレスキュー隊が救出したんですけれども、そのハイパーレスキュー隊を指揮、指導していたのは、我が
建設省、
国土交通省の職員なんですね。砂防の専門家、そして
道路の斜面の専門家、
地方整備局にいました。
ですから、原口総務
大臣は言っておりますけれども、よもや
地方整備局不要論で、よもや
地方整備局はみんな県庁に行くんだとかいうことがないと思いますけれども。いわばそういう意味で、
地方整備局は、伊勢神宮を二十年に一回遷宮するように、技術をずっと継承する役割を負っているわけです。そして、災害があったらすぐ駆けつけられるように、陸軍本隊じゃなくて、騎馬隊としての機能を果たしているわけです。
ですから、
地方整備局は今まで膨らまし過ぎたとか、いろいろな批判は甘受いたします。そして、ずっと惰性でやってきたこの数十年間、特にこの二十年くらいは多分惰性だったでしょう、これも甘受します。
しかし、
地方整備局というのは、今、子供の命を救った、
コンクリートから人へ、命を守りたいとおっしゃっている
政権だったら、子供の命を救えなくするような、もし
地方整備局がなかったら子供が救えなかったわけですからね。ハイパーレスキュー隊を指揮する人がいないということは、岩が崩壊して、子供の命も、ひょっとしたらレスキュー隊の方も亡くなったかもしれない。命を助ける意味で
地方整備局が今までは存在してきたんだということを、ぜひきょう御理解いただいて。
それで、何を言っているかというと、政治主導下における国交省の行政のうち、政務三役でやっていただくものというのは、先ほど言いました特定のバイパスのBバイC、そしてダムが必要かどうかということを一つの入り口にして、やはり治山治水、
国土経営の、いわば国見の丘に立って、おれはここに城下町をつくるんだと。城下町をつくるときにはまず河川整備が必要なんですね。ですから、国見の丘に立ってお殿様がやる
国土経営、これが
国土交通省がずっとやってきたことなんです。
そういう企画立案、戦略のコラボレート、エラボレートだけやっていただければ、あとは継承された技術をさらに磨いて、今三万人を切ってしまいましたけれども、志を持って毎日毎日一生懸命やっている職員を鼓舞激励さえしていただければ、これは、
民主党政権下における
国土交通省の事務というのはうまくいくと思うんです。
余り細かいことに口を出されますと、きょうは箇所づけの話は一切しませんから、困るというか、役所のやる気がそがれるんですよ。
国土交通省は今はうまくいっていますよ、おかげさまで。よその省庁は、呼び捨てにされている
大臣もいらっしゃるぐらいですからね。ですから、今のまま、そして事務を余りにも煩雑にしないようにしていっていただきたいんですけれども。
質問の最後は、こういう
国土交通省の膨大な事務のうち、政務三役でやっていただく事務を特定していただいたかどうか、それを紹介していただいて、最後の
質問にさせていただきたいと思います。