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富田委員 いろいろな努力をされたのは伺っております。小川
委員も、懇談会に呼ばれて、そこで
高校無償化について
発言されたという議事録もいただきました。
中央
教育審議会、一月二十一日の総会に御報告されたということですが、総会の議事録を見ますと、この
高校無償化
法案について触れられたのはお二人の
委員だけでした。中身も、曽我
委員から、やはり
授業料以外にいろいろかかる部分をどうにかしなきゃいけないんじゃないかというふうに、これは鈴木副
大臣は出られていたから覚えていらっしゃると思うんですけれども、そういう提案だけだった。今回のこのパッケージがどういう影響を与えるとか、そういう話は、残念ながらこの議事録を見る限り、
委員の皆さん、そういう提案も受けていないから、別の件とも絡んでの総会の議事だったので出てこなかったと思うんですが、やはりちょっと、今後もあれば
検討するというふうに
大臣の方で言っていただきましたけれども、これは
教育内容に本当にかかわると思うんですね。
小川参考人が本当に大事な点を二点指摘してくれたんです。ちょっと御紹介したいと思うんですが、「今回の
高校授業料の実質無償化に向けた取り組みをさらに
高校教育のあり方を深めていく論議に結びつけていくことも、今後の大きな課題であろうかと思います。」と言って、「これまでも、中
学校と
高校、
高校と大学の接続のあり方、また
高校から社会、就職への移行など、中教審などでも広く論議されてきたところですけれども、それらの課題を、
高校教育の質を高めていく方策とともに、さらに
検討を進めていくことがますます必要になっているのではないかと考えます。」と。
この点が本当に大事だと思うんですね。
法案の目的も多分ここに来るんだと思うんです。これはやはり中教審できちんとこれまでの
議論も踏まえて
議論する必要があると私は思います。
もう
一つ、小川参考人は大事な点を指摘してくれました。「今回の
授業料実質無償化の措置は、私学との関係、また、これまでの私学助成との整合性を問うものにもなっているかと思います。」というふうに言われて、公私間格差とかいろいろ問題になる、「今後、公私間格差の是正をどう考えていくのかということは、これからの私学助成のあり方も含めて
検討を要する課題ではないかと思います。」こういうふうに御指摘をしていただきました。
そして、「私学助成のあり方ですけれども、今回の
授業料無償化というものは、従来の私学助成の基本であった機関補助重視の
方法と明らかに異なるものです。従来の私学助成の
方法と、今回の個人に対する
授業料負担低減の措置という間の整合性をどう考えるのか、また、これからの私学助成をどういうふうな方向に進めていこうとするのか、今回の私学への
就学支援金の
支援方法というものは、そうした問題も新たに
検討を要することかと考えます。」というふうに、この二点は本当に大事な指摘だと思うんですね。
これもやはり中教審できちんと
議論していただく必要があると思いますし、
文部科学省としても、この二つの指摘はきちんと受けとめて、この
法案が仮に成立して四月一日から動き出したときに、きちんと検証していく必要があると思うんですね。第一条の目的がきちんと効果を達成しているのかどうか、この小川先生の二つの指摘を含めて、今後、
高校教育のあり方について文科省としてどういうふうに取り組まれるか、ちょっと
大臣のお考え方をお聞かせください。