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仙谷国務大臣 先般から私が次官問題などを提起するものですから、官僚機構の中で育った我々も尊敬する先輩の
方々も心配して、私のところへいろいろ御意見をするためにやってきてくれます。
そういうふうな
方々と話しますと、結論的に、縦割りがなぜ悪いかということでありますが、これはやはり、普通に働く人々にとっては、政治家、
大臣、副
大臣、政務三役というのは、しょせんは何カ月か、あるいは一年か二年、せいぜいそのぐらいしかいない、やはり永遠の忠誠を誓うものはこの役所であり、当面は事務次官である、こういう意識が
就職したときからどうしてもできる。
さらには、そこに次官OBの
方々とか、次官じゃなくても、次官相当職か局長相当職か知りませんが、そのOBの
方々が、
一つの、同窓会か何か知りませんけれども、それぞれ日本のいろいろな重要なところに盤踞して、それは霞が関の各府省にも影響力を持てる
団体であったり会社であったりということでありましょうが、そこに盤踞して、さらにその周りに、族
議員と言われる、つまり各
省庁ににらみのきく力のある先生方がいらっしゃって、どうもそこが
幹部人事を実質上やる、あるいは、そこのあうんの呼吸に基づく承認がないと
幹部人事はやっちゃいかぬのだというふうな雰囲気でどうも動いているのではないか。
そうなってきますと、これは若いときから、そこの御意向をうかがうというか、そこから何となく醸し出される空気で、空気が読めないやつと言われないように仕事をする、大体、こういうふうになっていくんだろうと思います。
自民党
政権が未来永劫続くのであれば、そういうことでいいわけでしょうけれども、そうじゃなくなったという、ここが一番大事なときで、つまり、
民主党に忠誠を誓えと言っているわけでも言いたいわけでもありません、まさにここから、中立、本当の
意味での中立のポジションを官僚の
方々もとっていただきたいと私は思います。
だから、ちょっと余分な話でありますが、これは各業界も、各府省ににらまれないようにするために今までどうするのか、そのために政治連盟をつくり、政党を支持してきたわけですね、どこかの政党を。
それで、慌てふためいて
民主党支持に変わるとかなんとかという話がありますけれども、私は、そんなことは全くする必要ない、是々非々で、政策本位でお選びをいただいて、そのためには、従来、ある業界
団体が一党支持で、そこでなければ日も夜も明けないみたいな、こんなばかげたこと、そしてそこにだけ政治
資金を集中する、こういうやり方はおやめいただいた方がいいですよと、僕はその業界
団体の人から何か言われたら言いますけれども、
民主党を支持しなければならないなんということを言ったことは一回もありませんし、そうでなくてもいい。
だから、これは役人の
方々にも、要するに、自民党支持をやめて
民主党支持をせいなんということを言う必要はない、本当の
意味での中立であっていただければいい、こういうふうに私は思っております。