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赤澤委員 電監審の話について、中身の
質問をすることも後ほどさせていただきたいと思うんですけれ
ども、今、
原口さんが一生懸命、私のことを褒めてくださいました、誠実に
議論をすると。大変そこのところは感謝をするわけでありますし、そう言われると、今から申し上げるようなことを申し上げるのは何か心苦しいような気もいたしますけれ
ども、しかしながら、
国民のために、ここは心を鬼にしていかないといけない。
私はしばしば、
大臣の適格性の問題を、
質問の最初にいつもさせてきていただいているんです。一言で言って、
原口さんが、二つの点で適格性にどうも問題があるんじゃないかということを私は申し上げました。
一つは、顧問の問題でした。これはどうも、お友達と言われる方
たち、特に落選した議員の方
たちを顧問にして、何かそこに顧問料を払っている。失業
対策と
国民からとられるようなことは、李下に冠を正さずということでやられない方がいいんじゃないですか、そういう意味で、お仲間を顧問として集められるのはやめてくださいということを申し上げました。
加えて、内閣専門調査員が
総務省にも配置されています。これは二十五人、
民主党職員の方が内閣専門調査員になって、無給ということでありますけれ
ども、各省に配属されている。中には、政務三役の随行でもないのに、アメリカ出張の旅費まで血税から払ってもらって出張した人までいる、こういうことです。
そのときに
原口さんに私が伺ったのは、こういう方
たちが、血税を出すにもかかわらず、我々がそこから交通費を払うにもかかわらず、どういう選任過程で、どういう基準で選任されたのか、その方の履歴についても明かしてもらえない。
質問主意書などで
質問をすると、どういう答えが返ってくるかというと、個人のプライバシーだから
お答えできないんです。こんな話。
そうすると、我々国
会議員は選挙を通っているから、公明正大な
ルールで、厳しい基準で選ばれていますから、歳費の多寡についての
議論はあっても、歳費を払うこと、
国民は少なくともだれに払うかは、選挙で決まった人間に払うことには文句ないと思います。公務員についても、厳しい試験があればこそ、これは歳費の高い安いはあっても、どの公務員に払うんだ、合格者と不合格者が試験で公明正大に決まる分にはいいんですよ。しかしながら、見ていると、
国民の血税を、交通費を払うに当たって、内閣専門調査員がどういう基準で選ばれているのか、この点についても、
原口さんに私は明快な
説明を求めますよという話をしましたけれ
ども、これについてのやりとりもまだ終わってはおりません。
私は、いろいろな意味で、
大臣の適格性の問題について疑念を発してきましたけれ
ども、きょう申し上げることはその中でも非常に大きなものだと思うんです。それは何かというと、民主主義社会において、権力者に求められる謙虚さが決定的に欠如しているんじゃないかということなんですよ。
私は、この点を
指摘するのは本当に大事なことだと思っています。先ほどからの
答弁でも議事録にも、だれがなっても問題のない、そういう
制度をつくり上げるのが私の仕事だということを
原口さんはおっしゃっています。しかしながら、私は、自分に絶対の自信、すなわち、自分が保持している権力を常に
国民のために用い、絶対に濫用しないという絶対の自信を持っておられるようにお見受けするんです。
しかも、その点で二点言っておかなきゃいけないのは、やはり大事なのは、自分の後継者としてだれが
総務大臣になっても権力を濫用できない
制度をつくり上げる、これは大事なことですよね。加えて、絶対の自信を持っている御自身であっても、権力は腐敗する、絶対的な権力は絶対に腐敗する、このことは歴史の教える知恵であって、この二つの事柄は肝に銘じていかなきゃいけないと思うんですよ。
電監審の権限強化の話も、私は、その辺について
原口さんの認識が甘いから出てきていると思うんです。
一つだけ、本当にこんなものが議事録に残っていいのかと思う
原口大臣の
答弁があるんですよ。それは、五月十三日、大口
委員が
質問をされました。これは
総務省令に対して、必要な
事項を白紙
委任していないかというやりとりがあったときです。覚えておられると思います。そこで、引用ですから短くしたいと思いますけれ
ども、「
総務省令に白紙
委任するものではないということも、ぜひ、大口
委員には、私がそんなことをする人間ではない、もともと、むしろ厳しく厳しくやってきたということも御存じのとおりでございますので、御
理解をいただきたい」と。
私は、この答えはやはり、なってないと思うんですよ。
原口さんがおっしゃるべきことは、もし私が魔が差したとしても、絶対に権力の濫用が起こらないような
制度をつくり上げたから、
国民の皆さん安心してくださいというのが
原口さんに期待される答えであって、ここにあるように、私がそんなことをする人間ではない、もともと、むしろ厳しく厳しくやってきたんだから御
理解くださいと。私は、これは許されない
答弁だと思いますよ。そこについてはいかがお考えでしょうか。