○福井
委員 おはようございます。
自由民主党の福井照でございます。
前
大臣からの御
質問がございました。
私の方からは、ぐっと引きまして、せっかく横ぐしの
組織ができて、パフォーマンスを始めていただいて、今どこにいるのか、
福島大臣が目指すべき安全とは何か、安心とは何か、リスクとは何かということについてもう一度、せっかくの
国会でございますので、百年後、二百年後の議事録にたえるように、立派な御答弁をお願いしたいと
思います。
まず、
現状認識ですけれども、三月二日の日経
新聞、見出しだけですけれども、「
消費者庁 懸案積み上がり」「発足半年」だけれども「寄り合い所帯「スピード欠く」」とございます。よく言えば
組織横断的だけれども、悪く言えば一体感に欠け意思決定スピードが遅いと中堅
職員、内部の
職員の声。これは本当かどうかわかりませんけれども、そういう声も載っております。政策の優先順位がはっきりしないと日本生活協同組合連合会の声もございます。そういうのが一般的な声かと
思います。
そして、できる前ですけれども、二〇〇九年の六月九日から十日にかけての三菱総研のアンケートを御紹介させていただきますと、日本人としての
消費者が保護されているかどうかについて、保護されていないと思う方が六三%、三分の二に上っているという
現状。
そして、海外と比較しますと、これがひどいんですね。かわいそうなぐらいひどいんです。EUの各国に御
質問をさせていただいた。共通の
質問ですね。国の行政機関があなたの
消費者としての
権利を守っているかどうかについて御
意見を伺った。EUの平均で五六%が
消費者としての
権利が守られているというふうに思っている。日本は何と三七%しかないんですね。フィンランド、オランダは八〇%。フィンランド、オランダの八〇%の
国民が、
自分自身が
消費者としての
権利を守られているというふうに思っている、それは国の行政機関が私
たちを守っているからだというふうに思っている一方で、日本は一番下から三番目なんですね、三七%の
国民しかそういうふうに思っていない。
もっとすごいのは、日本の根幹である物づくり、それを支える企業についてどう思っているか。企業があなたの
消費者としての
権利を守っているかどうかについてどういう
意見をお持ちですかということを伺った。フィンランドなんかは九〇%を超える。要するに、ほとんどの
国民が、フィンランドの企業というのは私
たちを守っている、
国民全体を守っているというふうに思っている。EU全体でも六二%、三分の二の
国民が思っている。日本は最下位なんです。何と最下位。三六%の
国民しか、日本の企業が私
たち日本人を守っているというふうに思っていない。何ということなんでしょうか。要するに、
自分自身を信用していない、
自分の民族の代表である日本の企業を信用していないということだと思うんですね。
ですから、
消費者行政、大変大事だと
思います。
消費者庁ができたのも、
国会の活動、そして主婦連初め
国民的な運動が実を結んだということだと
思います。
大量生産、大量消費ということで、企業
利益至上主義ということで、つくってしまって売ってしまえばわしは知らぬという状態が長く続いてきた。ですから、情報もないし、欠陥商品もつかまされるという状態が続いてきた。
しかし、大分、時代の変化の芽が出てきておりますね。経営手法についても、CS経営といいまして、カスタマーズ・サティスファクション経営ということで、顧客の満足度を至上にする、極大にする。だから、企業の
利益が多少減っても、損はできないでしょうけれども、顧客の満足度が目的関数であるという経営が始まってきた。
そして、例えばGEなんかは、社長室で、
自分のつくったエンジンが飛行機を動かしている、その飛行機がどこを飛んでいるか、何回転しているか、そして、休んでいるか、修理しているか、すべて管理しているんですね。大量生産、大量消費じゃなくて、
自分の製品はすべて、三百六十五日、二十四時間管理している。
日本の企業もそうです。コマツ重機ですね。ユンボなどの建設の重機ですけれども、コマツの社長さんのところで、やはりパソコンで管理できています。コマツの製品が中国のどこどこで、ベトナムのどこどこで、今エンジンが何回転していて、働いている、休んでいる、そしてどこかで船の上で輸送されているということがわかるんですね。
そして、インターネットプロトコル・バージョン6になりましたら、百億人が百億アイテムあってもすべて管理できるという、双方向のコミュニケーションが可能な時代がもうすぐやってきます。量子コンピューターもできますからね。ですから、大量生産、大量消費だから
消費者が弱者であるという今までの考え方だけだと、これからの
消費者行政のパースペクティブというのはできないと思うんです。
その先まで言ってしまいましたけれども、今まで、昭和三十年代、四十年代、五十年代、ずっとやってきて、そして
消費者庁ができて、今、日本の
消費者行政というのはどこにいるのか、時代
認識、歴史
認識をまず
福島大臣から御紹介いただきたいと
思います。