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古川(禎)
委員 ありがとうございます。大変前向きで心強い。
前回の三月のこの
委員会でも私感じたんですが、
大臣の率直な、正義感、使命感を持っておっしゃる言葉というのは大変心強く私は感じておるところです。ぜひ、今
お話ありましたとおり、年内にそういう形で正式に議論をスタートしていただきますようにお願い申し上げます。
さて、続きまして、
大臣政務官にお尋ねいたします。
政務官は、私
どもがきのう
視察をいたしました
霧島市、それから
南大隅町を見ていただいているというふうに聞いております。やはり
現地に行かれていろいろ肌でお感じになったこともあったと
思います。
私は、きのう
霧島市の後庵
消防局長から直接いろいろな話を聞いて非常に印象に残ったのは、何か妙な音がする、ふだんだったら聞いたことのない音がすると。それは、川を大きな石が、岩が流れていく、それがごつんごつんと当たる音で、これは尋常な事態じゃないぞということに気づいたんだそうですよ。そして、見に行ったら、そのぶつかり合う石が水の中で火花を出していると。これはただじゃ済まないぞと思って、特段の、何か上の方からの指示があってというわけではなかったんだけれ
ども、これは大変なことになるぞといって、準備をして、我が家を出発したと。そして、その途中で例の
道路崩落の場面に遭遇して、結果、六人の方の命が救われたということをお聞きしました。
また、隣接する都城、私はその
災害のあった後にずっと回りまして、例えば
地域の公民館長、そういう方の話を聞きましたが、やはり同じようなことをおっしゃるんですね、これは尋常じゃないぞと。この土地に六十年、七十年住んでいて、どうもおかしいぞ、これはただじゃ済むはずがないと思って、そして、どこから指示があったというわけではないけれ
ども、やはりみずから、雨の中を身の危険を感じながら出ていくわけですね。
そして、結局、気象庁、それから国、そして国から市町村へと情報が回ってくることになっているわけですが、実際は、
災害というのは一気に起こるわけですから、そのときに、やはりそこの土地に住んでいる人の経験に基づいた、何といいますか、危機感だとか、あるいは、そこに住んでいる
方々が実際に電話をかけてくるのは公民館長さんの家なんですね。こういうことで、実際は、多くの
現場で多くの人々の命が救われているんじゃないかなということを私は感じたわけですね。
政府においても、
避難のあり方についていろいろ御検討をいただいているようであります。
平成二十二年三月の
報告書を、私、拝見しました。よくまとめていただいているなというふうに
思いました。
そして、その中で特に注目しましたのは、
地域住民は何を一番目印にしているかというと、市町村長からの
避難勧告、これを一番頼りにしているというか、そこに重きを置くんですね。ですから、当然この発令をする体制がしっかりしているかどうか、これが大変重要なんです。
しかし、現実は、多くの市町村、
現場にアンケートをとっていただいていますけれ
ども、なかなかそれが徹底されてはいない。あるいは、形式上整備されてはおっても、近年の大変激しい想定外の
大雨が降ったときまでも含んだ、そういうものになっていないということも、やはり正直にこの
報告書の中に読んでとれるというふうに思うんですね。
結論から言いますと、大事なことは、早いタイミングでこういう
避難勧告等の発令を判断しなきゃならぬということですね。この
報告書の中にもありましたが、「「空振り」を恐れることなく」と、全くそのとおりですよ。空振りだった、でも、
災害が起きなくてよかったねでいいじゃありませんか。ですから、本当にそういうきめ細かな体制をつくっていかなきゃいけない。
そのときに、私が申し上げたいことは、先ほど例として引きました後庵
消防局長ですとか、あるいは私の地元のとある公民館長さんも、雨の中を、本当にこれは自分は生きて帰ってこられないかもしれないな、そう言っていました。そういう
思いをしながら、本当にその土地カンのある、そこで何十年も暮らしているからこそわかる、そういう人
たちの知見なりというものをうまく取り込んだ形での体制の整備というものを、ぜひ、きめ細かに今後ともやっていただく必要があるな、そして、それを国としては
支援していただいていく必要があるなというふうに思ったところです。
大臣政務官、どうですか、コメントをお願いします。
〔
委員長退席、
高橋(昭)
委員長代理着席〕