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畑委員 心強いお答え、ありがとうございました。
鳩山内閣は、命を守る
政治を標榜しております。まさにこれは命を守るコンクリートだろうと
思います。そして、効率だけでは尽くせない
部分がございます。このことを踏まえて、しっかりと必要な
予算の確保ということをお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
そして、次にまた申し上げてまいりたいと思っております。今度は、
社会資本整備費用の見通しというか、必要な
事業の財源論という
部分でございます。
公共事業費に潤沢な余裕があるのであればともかく、財源が厳しい時代においては、
社会資本整備水準についても合理的なラインが求められると
思います。
物事は七割から八割、つまり、これは仕事もそうですし、テスト勉強もそうですが、合格点をとるための資源投入は、ある程度の資源投入で
効果的な結果が出るということだろうと
思いますが、完璧を求めようとすると、その合格点から先の七、八割から十割を目指すところが大変厳しい。つまり、莫大な資源を投資したにもかかわらず、
効果がそれほど上がらないという
部分があります。これからの
社会資本整備というものは、まさにこの七、八割というところがどこなのか、ここを見きわめた
整備水準を設定することであろうと思っております。
そういう
観点から、
資料三をちょっとお開きいただきたいと
思います。これは、大変古くて恐縮ですが、昭和四十九年の建設白書の記述であります。利根川水系における開発水量の開発
コスト曲線というものであります。かつて建設省にこのような視点があったことに深く敬意を表するとともに、今の国交省はこういうことを忘れているんじゃないかという
思いがございます。
この
資料というものは、これは利水であります。水の開発容量とお金の関係でありますが、毎秒百五十立米ぐらいまではなだらかな線でいける、つまり、合理的な線はこの辺だろうなというのが、これで見るとわかるわけでございます。そして、百五十立米を超えると、急に開発
コストがはね上がる。こういうことを踏まえながら、過大な投資はできない、だから、水需要のマネジメントもしながら、必要な線で
整備水準を考えるべきだという趣旨の記述がございました。今、こういう視点がまさに求められているんだろうと
思います。
そして、何よりも言いたいことは、
社会資本整備は、
財政制約を勘案しながら、
コストパフォーマンスを踏まえた
整備を行うことが必要である。ここの水準論がまさに、さっきの
BバイCの
議論もそうですが、この
決定というのが重要になってくるだろうと
思います。
また、これからの厳しい状況について、もう一つ
資料をめくっていただきまして、
資料四であります。
これは、恐らくいろいろな
委員会で出ている
資料でございますので、
大臣、副
大臣もごらんになったことは多いと
思いますが、これから維持更新投資がふえてくる、これも私が
説明するまでもなく、皆さん御存じだと
思いますが、二〇〇五
年度を
基準としながら対前年比プラス・マイナス・ゼロでいくと、それでも二〇三〇年には半分ぐらいが維持更新投資になる、二〇〇五年から国がマイナス三%、
地方はマイナス五%でいくと、二〇三〇年前に維持更新投資も出なくなる、こういう
資料でございます。確かに、これから維持更新投資の増大が大変重要な、難しい課題になってくると
思います。
そこで、これからの
社会資本整備を進めていくに当たっての水準の
議論に当たっては、この二点を考えなければならないと
思います。つまり、合理的な
整備水準の設定と、そして今後の維持更新投資の増大、この二点を勘案しながら必要な
予算を確保して進めていくべきものであると考えておりますが、このことに対する御所見を伺いたいと
思います。