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向山委員 皆さん、おはようございます。民主党の
向山好一でございます。
本日は、
国土交通委員会で私は初めての
質問でございますので、
前原大臣初め
政務三役の
皆さん、どうかよろしくお願いします。
まず、
前原大臣初め
政務三役の
皆さんは、連日連夜の超
過密スケジュールをこなされて、本当に御苦労さんだというふうに思います。コンクリートから人へ、あるいは脱
官僚依存、そして
税金の無駄遣いの削減、これは
鳩山政権の肝の
部分でございますので、その
部分を本当に実践されていらっしゃるということは私
たちもよくわかっておりますので、ぜひとも、これからも
体調管理に御留意をされて、
国民の
期待にしっかりとこたえていただきたい、このように思います。
まずは、
国土調査に関して、数点を
質問させていただきます。
前原大臣、ちょっと前に「点の記」という
映画がありました。
ごらんになったかどうかはわかりませんが、お忙しいから
ごらんになっていないかもしれませんけれ
ども、あの
映画は、
明治時代に、正確な
地図をつくらなければいけない、こういう本当に非常に高い情熱を燃やして、その当時、まだ前人未到の地でございました
剣岳の山頂に命がけで登った、そして、三等
三角点をそこに立てて、正確な
地図をつくる上での非常に大きな礎を築いたというようなストーリーでございます。そういった
先人たちの本当に血のにじむような
努力、地道な活動、これが
地図整備あるいは現在の
国土調査、
地籍調査につながっているんじゃないかというふうに思います。
そういう
努力が今のこの現在の
国土調査にもDNAとして受け継がれていると思うんですけれ
ども、残念ながら実績というのが伴ってきていないというのが今の
現状じゃないかというふうに思います。
今回、第六次の十カ年
計画というのが提案されておりますけれ
ども、過去、第五次まで約六十年近く、
国土調査、
地籍調査をやられておりますけれ
ども、残念ながら、現在の
見込みでも、全体で四八から四九%の
進捗、特に問題なのは、
土地の
流動化をしていって
不動産価値を高めていかなきゃいけない
都市部で非常に
進捗率が悪い、二〇から二一%までしか進んでいないというのが
現状でございます。ですから、私はちょっとその十年前を一回調べてみたんですね。第五次の
国土調査の始まる
時点、
平成十二年、この当時はどうだったのかということを調べてみましたら、その
時点で、全国で四三%、そして
都市部で一七%という
進捗でございまして、現在とそんなに変わっていないわけですね。
十年間で余り進んでいない、このことについてちょっと
質問させていただきたいんですけれ
ども、十年前、どういう
国会でのやりとりがあったかといえば、当然、
国土交通省もそのことについて大きな
問題意識を持っている。ですから、
都市部で、やはり相当
予算をつぎ込んで、重点的に
地籍調査をやっていきたいという大きな
決意を持って、実際に
予算配分もしているわけですよね。
都市再生の
基本調査というのを直轄でやりました。そういうことをやりながらも、なかなか進んでこなかった。そして、そのときの
国土交通省の目標が、一七%の
都市部の
進捗を十年間で倍にする、三四%まで引き上げるんだということをちゃんと
決意表明をされているにもかかわらず、今のこの
現状しかなかったということでございます。
その間、今度は
予算がどれだけあったか、
予算配分はどうあったかというのを調べてみましたら、過去十年間、第五次の
地籍調査の
国庫負担というのが一千五百九十五億円、それ
プラス、
地方負担というのがありますよね、
地方負担プラス特別交付税措置というのを合わせると、二千七百九十二億円、二千八百億円という巨額な
税金がこの十年間で投入されているわけですよ。特に問題なのは、今申し上げました
都市部で、
平方キロメートル当たりの単価が七千二百八十万円もかかっている。こういった本当に非常に巨額な
税金を投入しながら、特に
都市部でこの
地籍調査、
国土調査が進まなかった、こういうのがこの十年間、第五次であったんです。
そこで、
大臣にお伺いします。
前
政権のこととはいえ、特にこの十年間を振り返って、
国土調査、
地籍調査のどこに
問題点があったのか、何が反省なのか、そういったものと、今後の第六次に向けた
解決策、
促進策、あるいは
決意、その
あたり、どういうふうなことをお持ちなのか、お伺いします。