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小渕委員 おはようございます。自由
民主党の
小渕優子でございます。本日は、八
ツ場ダムについて
質問をさせていただきます。
先ほどからお話がありますように、八
ツ場ダムは群馬県の長野原町にあります。私の
地元であります。きょうは、
地元を
代表いたしまして、
地元の声を
大臣にぜひとも御
理解いただきたいという
思いでこの場に立たせていただきました。貴重な時間をいただいたことを大変ありがたく思っておりますので、
大臣からも明確な御回答をいただけますように、どうぞよろしくお願いしたいと
思います。
さて、昨年の九月に
民主党政権が発足をいたしました。
前原国土交通大臣が誕生いたしまして、九月十六日に、
地元の声を聞かないまま、一方的に
中止の宣言をされた。その後、ことしの一月二十四日、
地元の皆さんと対話の集会を行っていただきましたけれども、それ以降、正直、
地元との話し合いというものは進んでいないというふうに承知をしております。
気がつきましたら、
大臣が
中止の宣言をされてから半年たとうとしているわけであります。簡単に半年と言ってしまいますと、我々、毎日
生活していますと時間というものはすぐに過ぎてしまうのですけれども、この半年の間、住民の
皆さん方がどんな
思いを抱えて一日一日を過ごされていたのか、そのことをもう少し御
理解いただきたいと
思います。
もちろん
国土交通大臣には、八
ツ場ダムのことだけでなくさまざまな課題がありますので、どうしてもなかなかそればかりに時間を費やせないという
状況はよくわかるんですけれども、
地元にしてみますと、正直、半年の間、
中止という宣言がなされたまま、先も見えない、野ざらしにされているような、そんな印象さえ持つわけであります。
これまで幾多の困難がありまして、八
ツ場ダムについては私が生まれる前からの話でありますけれども、本当にいろいろな時代を経て今があります。そして、やっと
平成二十七年に完成ができるというめどが立ってきたところでありまして、
地元にしてみると、本当にこれまでいろいろなことはあったけれども、やっとめどが立ってきたね、私
たちの
地元も明るい未来というものが開けてくるのではないか、そんな大きな期待を持ちながら八
ツ場ダムの完成というものを待ち望んでいたわけであります。
そんな中、今回
中止ということでありまして、今まで八
ツ場ダム完成ありきでずっと
生活、
考え方も来たものですから、これが
中止になるということは一体どういうことなのか。本当に先の見えない不安感の中で、長野原町また周辺の町の
皆さん方は不安な
思いで過ごしているわけであります。
大臣は、この前来られたときに、
ダムに頼らない
治水を目指すんだ、そして、この
地元において、
ダムはつくらずに、もちろん
生活再建に関してはしっかり進めていくんだというようなお話がありました。しかし、
地元の皆さんにしてみると、
ダムあっての
生活再建なんです。ですから、
ダムをつくらないということでの
生活再建ということは、正直あり得ないわけでありまして、もし
ダムをつくらないのであれば、数十年前の、町からだれも出ていかずにしっかり町としての機能を果たしていたころの状態に戻していただきたい、どちらかしか考えられない、そのように言っているわけであります。
大臣はこの前、一月二十四日に
地元に足を運んでいただきまして、
地域の
方々とお話をしていただき、どんな
思いがあるのか聞いていただいたかと
思います。本当はふるさとを離れたくなかった、先祖代々の土地を手放したくなかった、しかし引っ越しをせざるを得なかった、そんな
方々や、あるいは、代替地に引っ越すに当たって、先祖のお墓を掘り起こして移動させたという
方々もおられます。
みんな、いろいろな罪悪感というか、抱えながら
生活をしてきまして、でも、
ダムができるのだから、一都五県に対して大きな貢献ができるのだから、私
たちの
地元も
ダムとともに歩む
地域として発展していこうという目的を持てるのだから、だからいいじゃないかというような
思いで、いろいろな罪悪感、さまざまな感情というものをのみ込みながら今日まで来たわけであります。
その歩みの中では、本当は起こしたくなかったけれども、町の中でいろいろな対立が起こって、隣の、近所の、本当は仲よくするような
人たちとも対立をしたり、そんなさまざまなことがあったわけであります。そうした本当に長い歴史の中で、どんな
思いで
地域の
方々が過ごしてきたかということをもっと御
理解いただきたいというふうに
思います。
そんな中で、
質問に移らせていただきますけれども、先日、群馬県選出の
民主党の
国会議員がある要望を出されました。それは、ごく一部の声を採用して、川原湯温泉街は現状のままでの
生活再建を望んでいるので、その方向で検討してもらいたい、そういう旨の要望書を提出したというふうに聞いています。私は、これは本当に事実誤認も甚だしいのではないか、そのように思っています。
今お話ししたように、川原湯温泉というのは、特に商売がかかっていることでありますので、本当にいろいろな
思いの中でこれまで過ごしてきました。この要望書が提出されたというふうに聞いて、
地元の旅館組合は大変
怒り心頭、
怒り心頭というか、不快感を通り越して、もう何もかも信じられない、どうしてこういう声が出るのかと。それを
地元の声というふうに言っているんですけれども、では、
地元の声というのであれば、どこからの声をこのような形で
民主党の
国会議員の
方々は要望書として提出をされているのか、もう本当に信じられないというふうに言っています。
多分、この前
大臣が来られたときに、
地元のいろいろな
方々が要望ということでお立ちになってお話をされた中で、多分、旅館組合というか、川原湯温泉の
代表者がお話をされたと
思います。その中でも、もちろん
ダムをつくってほしいという声がすべての意見であるというふうに
大臣もお聞きになっていただいたのではないかと
思います。私も、当選以来ずっと、八
ツ場ダム、川原湯温泉、長野原町とともに歩いてきました。いろいろな声を聞いてきました。私の先代もそのようにこの
地域とつき合ってきたわけであります。
にもかかわらず、どこからの声かわからないけれども、
地域の声ということで、
民主党の
国会議員の
方々がこういう要望書を提出される。これは本当に、不信感を通り越して、
地元としたら、どうしていったらいいのかというような気持ちでいると思うんですけれども、
大臣は、このことについて、またこの要望書についてどのような
思いでおられるのか、お伺いしたいと
思います。