○阿部
委員 今の
大臣の御答弁もぜひそうしていただきたいですが、もう一つ知っていただきたいのは、
子供にとって、そうした親の暴力から一緒に逃げて、やはり不安定な最初が大事なんですね。鉄は熱いうちに打てではないですが、そのときしっかりと受けとめてあげるかどうか。
特に、非常に不安定になっているお母さんとある意味では分けて、空間的に分けるという意味ではないんですよ、一緒に連れてきているから。でも、その状態の
子供をまず心理的にも受け入れて、それから、例えば勉強に取り組む一つでも、
子供は
子供の空間ができるんですね。例えばこの次の施設に移行するまでが二週間、三週間であっても、そこが大事なんです。
本当に深い傷を負います。これは、
子供というものが、
お父さんもお母さんも、実は暴力を振るっていても非常に好きだから。それが分離されるわけです。そのときの
子供の
状況をきちんと支えられるだけの、私は
子供にちゃんと着眼した政策をぜひとっていただきたいと思います。
最後に、
父子家庭の
支援についてお伺いいたします。
先ほど来取り上げましたように、かつて
父子家庭というと、
家事、特に食事等々の問題での不自由が一番高いということでありましたが、近年、所得の問題にさらに低所得がかぶさってきているということを申しました。こういう
家事、とりわけ食事等々の問題。
あるいは、夕方、
お父さんが残業する。その間、
子供はどこにいるかということで、これまでも、
父子家庭のみならず
母子家庭もそうですが、先ほど
大臣がおっしゃったヘルパー派遣、あるいはトワイライトステイというのがあって、夕方お預かりする一時的な
制度がございます。
これは、実は〇三年から、
全国三百カ所のいわゆる
児童養護施設等々に併設された
子ども家庭支援センターというところでやっておるのですね。大変いい事業なんですけれども、
大臣もぱっと考えればおわかりのように、
児童養護施設というのはそうそうあるわけではないわけです、全体に三百カ所ですから。
父子家庭、
母子家庭の
子供たちの散らばるのは、もうあらゆるところに今や日常的になっているわけです。
先ほど
室井さんの御発言の中で、
父子家庭の
子供さんが特に非行等々の率が高いというのも私は大変に貴重な御発言であったと思いますが、まず、
子供たちにとって
家庭、とりわけ食事の場面。例えば、夕方、お食事を
お父さんが帰らないから待っている。お母さんの方がそういうのは手早いですから、あるいは、これまでもなれている、これは歴史の中であって、
父子家庭についても、もちろん
母子家庭についても、
子供が温かな食事を安心してとれる場所というのは、私は非常に重要なことなんだと思うんです。
お手元の四枚目の新聞記事、朝日新聞の夕刊の五月十日付です。これは、地域の空き店舗を利用して、「ご飯とぬくもり おすそ分けの輪」と書いてあるんですけれども、そこに町のいろいろな、主婦であれだれであれ、お料理をつくってくださる方が持ち寄って、そして、そこに行けば、
子供でもおじいちゃんでもおばあちゃんでも食事ができるというスポットが、少しずつ
日本でも始まっています。実は、イギリスでは、エージコンサーンというNPOがあって、全英で八百カ所、御
高齢者に対してこういう食事
サービスをやっております。
私は、
対策というと変ですが、
母子家庭、
父子家庭は、一つは経済的困難、あるいは次は人の縁、そして
家庭の機能というものを何とか
社会的にサポートすることが大事だと思います。鳩山政権にあっては、新しい公共ということを打ち出しました。これはどこの町でもできる取り組みで、そこにはだれでもが行ける、
子供たちに人の縁もできる、温かみもできる、おなかもいっぱいになる、非常にいい取り組みだと思います。
一つは、単に
児童養護施設のような限られた数でトワイライトステイをやるのではなくて、幅を広げられないかというふうに考え方を柔軟にしていただきたい。ヘルパーさんの問題は、さっき
大臣からありましたけれども、なかなかマンツーマンでやるといっても、
子供に地域のことが開かれません。
こうしたことも含めて、
父子家庭、
母子家庭の
支援ということをもう一度柔軟に考え直してみていただきたいが、いかがでしょう。