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福井分科員 ありがとうございました。
先週の
審議で
大臣にも御
紹介した橋本龍太郎元首相のお言葉の中に、
日本の今後の国の形として、公害を克服した国として、そして、
地球環境に最も貢献できる省エネ、省
資源の技術を持った国として、そして、水をきれいにする技術を
世界一持っている国として
世界に貢献する、それを考えなさいということで御
紹介させていただきました。
残る時間はちょっとしかないんですけれども、御
紹介させていただいて、最後に
大臣から御感想をいただきたいと思うんです。
一つは水俣で、五月一日に鳩山首相に行っていただきました。
というか、ぐっと引いて
世界を見ると、現代に生きる人間として、絶対、一生に一回は行かないかぬなというのは、ポーランドのホロコーストが行われたアウシュビッツだと思うんですね。あそこが一番、人間がどこまで何ができるかということがわかる場所です。きゃっきゃ言っていた若い
観光客が、出てきたら皆うなだれて、死者の行進みたいになっていますね。まだ、れんがのすき間から叫び声が聞こえるような、そういう
施設です。
それから、ベトナムへ行ったら戦争記念館もありますし、
沖縄へ行ったら平和の礎へも必ず皆さん行きますね。天皇皇后両陛下もあの断崖絶壁に礼をされました。
とにかく、戦争を知らなければ戦争を回避することはできない、公害を知らなければ公害を回避することはできない。そういう
意味で、水俣とかイタイイタイ病とか、
環境省が今までやってきて克服した、タックルし克服してきた、そういう場所については、まさに直轄でそういう
施設を、いかに大変だったか、いかにたくさんの人が苦しみ、そして恨みを残しながら亡くなられていったか、それをどういうふうに克服し、今はどうなっているかということを
世界じゅうの人が勉強できるような
施設は絶対必要だと思いますね。
それはどうしてかというと、やはり恨みが残っていると思うんです。平将門首塚というのがありまして、そこの大手町にあるんですけれども、絶対建物を建てないですよ。平将門もやはり恨みを残しながら亡くなったということ。それから、ニューオータニの隣の敷地も、いろいろな方が多数虐殺された場所なんで、絶対建物を建てないですね。そういう場所というのは、必ず鎮魂の神社をつくったり、あるいは、
人々がそういうことを思い出すような場所にしているんですね。
そういう
意味で、神社をつくるというのは憲法上できませんけれども、それに近い形で、水俣や神通病や公害を克服した、
環境省しかできない仕事だから、ぜひそういうことをやっていただきたいということが
一つ。
それからもう
一つは、
大臣にぜひお願いしたいのは、造園職とかインハウスエンジニアはたくさんいまして、
国立公園にレンジャーが何百人いるんでしょうか。毎日、生物多様性等自然環境を守っている。
日本人というのは本当に謙虚で、大名庭園ですら、大名が行けない場所というのをつくるんですよ。これが
日本の庭園様式の特徴なんですね。謙虚なんですよ。まさに、自然と一体だけれども、自然に対して恐れをなしている。大名庭園ですら、そういうやみの場所、大名が行けない場所、恐れの場所をつくっている。
一方、西洋庭園というのは、本当にスクエアと円と、もう
世界じゅうを、宇宙をおれが支配しているという様式になっているわけですね。それが西洋庭園と
日本の庭園の違い。そういうことを全部学習し、そして人間として体現しながら
環境省に尽くしているという人間を
大臣は指揮されているわけですね。
そういう
意味で、
資源としての
環境省の職員、それから
資源としての今までやってきた
行政、そして、これから
地球環境も、
大臣が一番命をかけていらっしゃる
地球環境に貢献する
日本、モデル都市とかいろいろな指定がされましたけれども、CO2をいかに減らすか、
世界に冠たる国として
日本はいかに生き抜いていくか。それをきょうは、
地方の振興という
意味でどういうふうに考えていらっしゃるか、
地方をこういう
意味で助けることができるんだということを最後にコメントをいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。