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矢崎委員 皆さん、おはようございます。
民主党の
長野四区選出の
矢崎公二でございます。本日は、
質問の機会をいただきましてありがとうございます。
理事の
皆様方には感謝申し上げます。
初めての
質問でございまして、非常に緊張しております。
環境委員の
皆様方は、政党の枠を超えて、大きな
視点で、目指すものは同じものであるというふうに思っております。広い心で
質疑を温かく見守っていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
本日は、
人々の
生活や
暮らしの
視点から
環境を
考えながら、
小沢大臣の
環境政策についてのお
考えを伺っていきたいというふうに思っております。
私は
新聞記者をしておりましたけれども、
環境の勉強を始めて、やはりちょっと難しい。
生物多様性と聞いても、なかなか
一般の方にはわかりづらいものがあるというふうに思います。その
意味では、ふだんの
生活の中から
環境の
重要性について
考えるということがまず第一歩ではないかというふうに私は思っております。
そこで、まず、
お祭りの話から始めたいというふうに思います。
私の
地元長野県の
諏訪地域では、
諏訪大社の
お祭り、御
柱祭が四月の二日から始まっております。七年に一度の
日本の三大
奇祭の
一つでございまして、
とら年とさる年に開かれております。
大社の宝殿を新築して、社殿の四隅にあるモミの
大木を建てかえるという
意味がございまして、
諏訪地域の六市町村すべての二十一万人の
人たちがこぞって参加する天下の大祭でございます。
この
お祭りがいつから始まったかということでちょっと調べてみましたが、
室町時代の
諏訪大明神画詞という記録に、
平安時代の
桓武天皇時代、七八〇年ごろから八〇〇年ごろにこの御
柱祭が行われていたという
記述が残っております。千二百年の歴史と伝統のある
祭りでございます。
この
お祭りはとてもシンプルで、いわゆる
巨木を山から切り出して、十六本の柱を人力で各
神社まで運びます。途中、木落としと申しまして、角度が三十度もある急斜面から柱を落としたり、雪解けの冷たい水が流れる川を越えたりいたします。
小沢大臣は、私の
地元のお隣の甲府市の御
出身でございますので、この
お祭りのことを
御存じかというふうに思いますが、いわゆる
諏訪地域にゆかりのない
方々にとっては、ただ木を運ぶだけの
お祭りで何であれほど
エネルギーと情熱を注いでいるのかなと、不思議に思っているのではないかというふうにも思います。私もこの週末、三日間にわたって木を引きました、ちょっと日焼けをしておりますが。今週末もこの
お祭りがございまして、五月にもございます。
実はこの
祭り、私は、いわゆる
地域主権の
一つの試みだというふうに思っております。
地域の特性を生かしながら、個性的な
地域づくりをする。
住民が一丸となって
お祭りに参加して盛り上げ、
地域のきずなをさらに深める。そして、
地域のよさを
PRして、多くの
方々にその地に足を運んでいただく。何と、
全国から二百万人の
方々が訪れるというふうにも言われています。
住民の
方々はみんな
寄附をします。それから、
祭りを支えます。
民主党の掲げる
地域主権が本格的に実現すれば、財源が地方に移譲されます。その
意味では
寄附金は少なくて済むかもしれませんけれども、
古来は、
祭りのいわゆる
責任者、
総代と申しますが、
地元の
名士が
総代を務めます。その
名士が多額の
寄附をして、
お祭りに参加する
人々に与えた。いわゆる富の再配分が
地域の中で
大木の
祭りを通じて行われていたというふうにも言えると思います。
環境の話から相当ずれてしまいましたが、私は、ある
意味、御
柱祭は、
人々の自然との
共生の一端を示すものではないかというふうに思っています。
この
お祭り、実は近年、
祭りを続けることに大変な苦労がございます。
お祭りでは、長さが十七メートル、直径が一メートル、重さにして十トンの
大木を山から切り出します。ところが、この
大木が今なかなか見つかりません。昔は
八ケ岳山ろくの
社有林から運ぶことが通例でしたが、
山の手入れがきちんと行き届いていない。木がないわけです。そこで、最近は、
国有林の方にお願いして木を分けていただいているということでございます。
巨木が少なくなったのは、今から五十年前、昭和三十四年、一九五九年九月二十六日、
伊勢湾台風の日に木々がすべて倒れてしまいました。私が生まれた日でございますけれども、それ以後、
山の手入れや
植林もきちんと計画的に行われなかった、森が育っていなかったというわけでございます。現在は、
ボランティアの
方々が
植林や間伐をしたりして御柱の森を育てる、そういう
取り組みをしているところでございます。
森を育てるということは
古来から行われてきましたけれども、
温暖化対策のみならず、
人々の自然との
共生を進める上でとても重要だと
考えています。
地球温暖化に係る
中長期ロードマップの
試案が提示されましたけれども、その中を見てみますと、
森林についての
記述が少ないような
印象を受けております。いわゆる農水省の所管の部分もあるとは思いますけれども、こうした森の荒廃が問題となっている中で、自然との
共生や
森林対策について
大臣の御
所見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。