○赤松(正)
委員 では、
大臣、
沖縄の問題につきまして、先ほど来なかなか聞きごたえのある平沢
委員、小野寺
委員の
質問があって、
大臣の
考え方、スタンスはわかったわけですけれども、また、実際、
日米合意案を見てからという
大臣の基本的、あなたも見てからにしてほしいという部分もおありだろうと思うんですが、本格的な
議論はそういうときにするにしても、予告編というか、その前段階として、私がこれまで
大臣にお聞きしてきたことも含めて、一番気になっているというか御
指摘したい点について
お話をしたいと思います。
要するに、問題は、
沖縄県民の
皆さん、
沖縄における住民の
皆さんの
合意、理解、これをどう得ていくかということと、そういう、得ていくかという今未来形で申し上げましたけれども、
岡田外務大臣を中核とする鳩山政権は、すべてのテーマでゼロベース、前政権とは違って、自分たちが手にした政権で、自分たちの手と頭と足で実際にゼロからやっていきたい。
このテーマでいえば、十四年ほどかけて、なかなか、大変に苦労をした。そのテーマだけでも、私から言わせれば、国の基本にまつわる外交、安全保障の部分だから前政権のことを不本意だけれども受ける、こう言っておられれば非常に物事はうまく進んだんだろうと思うのに、あえてそれをしないで、ゼロベースということでやられた。それは、私は、決してだめだというんじゃなくて、非常に大事な姿勢だ、多としたいと思うんです。
問題は、
沖縄県に住まわれる
皆様。これは、私はあえて、余り県民、
沖縄県ということでくくって言うよりも、むしろ、歴史と文化と伝統をある
意味大和民族とは異にする、琉球という歴史を踏まえた今の
沖縄という全体をとらえることが大事であるということをいろいろな形で言ってきたつもりなんですけれども、そういう
観点。つまり、だから県民感情というのでは非常に小さい。今、四十七都道府県の中における
沖縄県という
観点ではなくて、もっと深い、重い
意味が
沖縄にはあるんだと私は思うんです。そこに対する、
沖縄県の
皆さんに対する理解を得ていくための努力もゼロベースでなければいけなかったんじゃないかと私は思うんです。
このテーマは大分前にもやりましたが、ある種、
岡田外務大臣としては、
日米関係、対米交渉の窓口だから直接的にはそういう
役割は自分ではない、こういう思いがおありかもしれないけれども、政権全体としては、
沖縄県の
皆さんに対する理解を、さっきの御
発言あるいは今までの御
発言を聞いていると、ある種ここをスタートにして、今回の
日米合意を経て、そこからスタートして始まるという言葉を、さっき
日米合意がスタートだという
意味のことをおっしゃいましたけれども、私は、従来から言っているように、それはちょっと違うと。
つまり、この八カ月間、九カ月ですか、去年の八月三十一日から今日に至るまでの流れの中で、何でもっとしっかりと
沖縄県民に対する、先ほど私が言ったような広い
意味の琉球の
皆さんに対する理解を得る努力をされてこなかったんだと。いや、そんなことはないとおっしゃるんだろうと思いますが、正直足らない。これからやるとおっしゃっていますが、では、
岡田外務大臣はどういうふうにやってきたと。直接の自分の管轄外というか、
日米交渉の窓口である
岡田さんとすれば、それは官房長官の
役割であり、前原
沖縄担当
大臣の
役割だ、こう言われるかもしれませんが、
政府としてどう
沖縄県の
皆さんに対する理解を得てくる努力を、ゼロベースという、前政権とは
関係なしに、私たちはこういうふうにやってきたんだというものはありますか。