○河野
委員 その第三国定住をする難民の最初の受け入れが本当に新宿周辺でいいんだろうかというのが、私は疑問であります。東京だけが
日本ではありませんし、東京というのはアメリカにおけるニューヨークのような場所でございますから、本当にそこでいいのか。
それから、私がもう少し疑問に思うのは、ミャンマーのコミュニティー、実は私の地元は、ミャンマー人のお医者さんが昭和三十九年に来られて開業された、ミャンマーのコミュニティーがあります。ミャンマー人のコミュニティーに近いところで受け入れて、確かにミャンマー語で生活はできるかもしれませんけれども、それが
日本の国内に定住したということになるのか。多少厳しいかもしれませんけれども、
日本語できちっと暮らせるようなところで、周りにミャンマーの方もいらっしゃらなくて、とにかく
日本語で暮らさなきゃいかぬ、苦しいけれども、二年、三年たつうちに
日本の社会で
日本語で生活ができるようになる。
どっちがいいのかというのは、これはやはりしっかり議論しなきゃいけませんし、本当に新宿に副
大臣がおっしゃったような大きさのものを借りるのがいいのか、あるいは、四国でも九州でも東北でも、空き教室の一画を借りてそこで研修をやるのがいいのかというのは、これは最初のパイロットテストをやる前に本当に
考えてやらなきゃいかぬことだというふうに思っております。
確かに、
外務省の総予算から見ると、一億五千百万円というのは、それは一億円のお金ですから相当な金額ではありますけれども、総予算から見ればそんなに大きい金額ではないのかもしれません。今度のメコンにかける橋は百億円ですから、それを無償でやるという
外務省ですから、一億円なんというのは橋のワンスパンにも満たないようなことかもしれません。
赤字の会社というのは、まず新聞をとるのをやめるところから始めるんですね。新聞をとるのをやめて、今までビルメンの会社に床を掃除してもらっていたのを、社員が朝早く来て自分で掃除をする。そういうのは、金額としては大したことないかもしれないけれども、やはりコスト感覚というのがそれで変わってきて、無駄をどうやって削っていくかということになるんだと思うんです。
そうすると、やはり、
大臣おっしゃいましたように、当たり前のように、官の感覚で七千万円を計上して、それで施設を借りてというのは、私は間違っていると思います。
これからやろうとする第三国定住というのは、これは私も大変大事なことだと思いますし、うまくいったらいいというふうに思っております。これを成功させるためには、やはり、大勢の
日本の
国民の
皆さんから、これはいいことだから我々も手伝うよと言っていただく、そういうパイロットプランでなければならない。そのときに、朝、みのもんたさんが、御家族がミャンマーから来るけれども、一家族当たり三千万円のコストがかかりますなんと言われたら、それはパイロットテストがひっくり返っちゃいます。
私は、もう一度この予算を
外務省は真摯に
見直して、これだけのものを計上したけれども実際はこれでやろう、余った分は国庫に返納するなりなんなりしようといって、やはりこういうところからコストを削っていくというのが大きな事業仕分けにつながるわけで、枝野さんが頑張っていらっしゃいますけれども、やはり、こういうものを足元で許しておいて、そこでスーパーコンピューターはどうなんだといっても、これはなかなかうまくいかないんだと思います。こういう小さな予算でも、きちっと削らなきゃいけないところは削る。
第三国定住のような新しいことをやろうとするなら、
国民の
皆さんに手伝ってもらって、要するに
国民の
皆さんと一緒に生きてくださいというのがこのパイロットプランでありますから、それならば、最初から手伝ってくださいと言って、税金はなるべく下げるかわりに
皆さんよろしくお願いしますと言って、ミャンマーの方が、最初はミャンマーの方がいらっしゃらないようなコミュニティーで、
日本語で
日本社会の中で早く暮らせるようにするにはどうしたらいいのかということを私はやはり
外務省には
考えてもらいたい。一億五千万円で当たり前のように新宿に事務所を借りて、やる、そういうものではないと思っております。
ぜひこの件についても
外務大臣にきちっと予算を
見直していただいて、実は、
外務省の予算にこういう細かいけれどもおかしなものというのはたくさんあるんです。
一つ一つ政務三役で、
大臣はお忙しいでしょうから、副
大臣なり
政務官に少し
外務省の予算を
見直していただいて、本当にこれは、削るところは枝野さんでなくても
武正さんで削れるはずでありますから、そういうところはきちっとやっていただきたいというふうに思います。
時間があと若干になりましたので、例の
密約の話、中身の話はまた時間のあるときにやらせていただきたいと思います。
先ほど申し上げましたように、自民党ができなかったことを
外務大臣にやっていただきましたので、これは感謝申し上げ、敬意を表するところでございます。
ただ、その上で幾つか私はちょっと残念だなと思うところがありまして、
一つは、やはり、今まで
外務省が隠してきたものを
調査するのに
外務省の内部
調査でよかったんだろうかというのは、私はこれは違うのではないか。本来なら、
外務省と無
関係の独立した
委員会をつくり、そこに独立した事務局があって
調査をすべきだったのではないかと思うんです。
いろいろな、
公館やら何やらから十数人引き抜いてこの
調査に当たらせたという話は聞いておりますので、それは
外務省も大変だっただろうなと思いますし、
外務大臣の意気込みは非常によくわかるわけですけれども、私がわからないのは、これは何で泥棒に金庫の掃除をやらせたのか。金庫の掃除をやるなら、やはり身元のはっきりしている人にやらせるべきではなかったかと思うんですが、なぜ
外務大臣はまず
外務省に内部
調査という形でやらせたのか、その
大臣の真意をお伺いしたいと思います。